N-ZYMEは必ず力になれる。あれから10年 東日本大震災津波で支援した岩手県から届いたお手紙
先日、岩手県知事より、東日本大震災から10年という節目を迎えられ、復興支援を行った私たちのもとに感謝のお手紙が届きました。
私たちサモリットのサプリメントはN-ZYME(エヌザイム)酵素を主原料にしていることはご存知の方も多くいらっしゃると思います。
実は、N-ZYMEには健康食品としての酵素原料に先駆け、環境用資材としての開発がございます。◆詳しくはASEビジネスの歴史をご覧ください。
過去スマトラ沖地震の際にサモリットのパートナーであるタイのISO SOLUTION社はN-ZYMEを散布利用し、土壌汚染や悪臭除去に尽力しました。その経験を生かして、東日本大震災津波よる被災地でもN-ZYMEを活用した支援をしたいと考え、国内の販売店様など協力会社とともにボランティアとして岩手県に足を運びました。当時のボランティアの様子をサモリット現代表取締役の濱田社長にお話を伺いたいと思います。
──具体的に、岩手県にどのようなボランティアを行ったのでしょうか。
社長: 山田町はじめ、大船渡市や釜石市内で発生する悪臭の除臭を目的として、私たちはN-ZYMEを使用し活動を行いました。
それぞれの地域では、地震や津波による被災現場の後片付けに追われているなか、廃棄物の悪臭にひどく悩まされており、災害は未曾有の出来事であり国からの働きかけもいただきN-ZYMEの使用を真っ先に希望されたのが津波被害の大きな三陸の岩手県でした。
──被災地の悪臭についてあまり想像ができないのですが、どのような悪臭に悩まされていたのでしょうか。
社長: 山田町は、美味しいかきの養殖が盛んな地域で、そこに、津波によって海から陸に養殖で使っている網や棚が上がり、それらを廃棄する処分地一体では、腐敗臭やガスが発生している劣悪な環境でした。
また大船渡市の現場では、陸にあがった魚などの土埋り処理地から腐敗臭が発生する状況でした。
そして、釜石市の現場は、水産加工組合の施設が破壊され、建物内や周辺側溝から悪臭が発生している状況でした。
それぞれ、地域柄、海産物の腐敗した強烈な臭いにより、復興に向けて作業されている多くの方にとっても大きな悩みのタネとなっていました。
この中でも、山田町の現場で発生した臭いというのは、臭気計の数字からも読み取れるほどの悪臭で、作業される方の健康への被害も心配されました。
──かきの腐敗、想像するだけでキツそうですね。
社長: そうです。養殖網や棚などを集めた仮り置場では、その腐敗した臭いからハエが大量に発生して、衛生上にも問題が出ていました。
──N-ZYMEは、どのように使われたのですか。
社長: 私たちが山田町に滞在した3日間では、N-ZYME粉末を水に混ぜた溶液を作り、1日目は8トンの溶液を高圧洗浄機や電動の噴射機を使用して撒き、2日目、3日目と繰り返し、1日4トンのN-ZYME溶液を散布しました。同時に、現地の方に使い方などもレクチャーさせて頂きました。
──溶液と言っても、N-ZYMEを水と混ぜただけなので、体にも良い自然由来のものですよね。
社長: そうなんです。それも、現場の方や自治体の方に喜ばれたポイントです。他の仮り置場では、化学薬剤を使用した一時的な除臭を行う一方で、N-ZYMEでは、自然由来の微生物と酵素が臭いの元である有機腐敗物を酵素分解し、完全に消臭できました。
化学薬剤を使用した仮り置き場と異なり、ニオイのないところにハエは戻ってこないから本当に助かっている。作業員が体調を崩すことなく作業を加速することができた。他の場所もN-ZYMEを使いたい。などととても嬉しいお言葉を頂きました。
──その後は、現地の方に散布をお願いしていたのですか。
社長: はい。使い方もシンプルで簡単なので、岩手県に備蓄しているN-ZYMEを使ってもらうことにしました。
──岩手県にN-ZYMEはどのくらい備蓄されていたのですか。
社長: 国内の在庫全ての数百キロです。政府からの要請で一部を買い取って頂き、サモリットを含む関連企業からも寄付させて頂きました。
──N-ZYMEを寄付されようと思ったのは、スマトラ沖の実績からですか。
社長: そうですね。創業者である会長は、タイでスマトラ沖地震の災害時も近くで見てきたので、N-ZYMEが必ず力になれると強く確信していました。
──10年が経ち、お手紙を受け取られてどのように感じましたか。
社長: まず、東日本大震災津波で命を落とされた方ご家族様に改めてお悔やみを申し上げます。知事からの手紙を受け取り、”もう10年”と、とても短く感じましたが、岩手の皆様におかれましては、この10年復興に向けて大変長い道のりであったかと存じます。10年前にN-ZYMEが、消臭、衛生面で今日の復興に繋がり、私たちの活動が少しでもお役に立てましたことは嬉しく感じております。
同時に、10年経って私たちの力が及ばなかった当時のことを改めて思い出しました。
──他にも支援活動があったのですか。
社長: 当時、放射線物質に対するN-ZYMEの効果試験を検討していただけないかと政府に働きかけをしておりました。
被災地の福島で放射線技師である方が、N-ZYMEを使って放射線レベルが下がるかという研究をされていました。その方は志半ばでこの世を去られ研究は最後まで終えられなかったのですが、研究途中ではあるが良い傾向の結果が出ていたので、N-ZYMEには放射線の半減期を減少させる可能性があると思っていたからです。政府関係機関からは、微生物や酵素が放射レベルと下げることなんて考えられないなど、メカニズムなどエビデンスを求められました。現会長は「科学では解明できていないことがたくさんある。だから試験で良いから使ってほしい。とにかくやってみてほしい。」と、強く求めました。
・・・政府に働きかけた際の会長の様子を語られていました・・・
結果として、その思いは叶うことなく、N-ZYMEが使われることもなかったです。
まもなく放射水を溜めたタンクが満タンになりを海に流出するかと問題になっているニュースを見ると、10年前、試験でも良いから微生物や酵素の力にチャンスがあれば、タンクの中はどう変わっていただろうか。変わっていなかっただろうか。今、もしかすると違う10年後となっていたのではないかと悔しい思いが込み上げます。
10年という月日が経ち、もう一度、個人レベルでも企業レベルでも出来ることがないか、改めて考えていきたいと思っています。
──濵田社長、貴重なお話ありがとうございました。
今回、岩手県からいただいたお礼のお手紙がきっかけで、社長に詳しくお話を伺うことが出来ました。
私は入社前の出来事で、サモリットが具体的にどのような復興活動を行なっていたかも知らずに震災から10年を迎えましたが、N-ZYMEのサプリメント以外の可能性を大いに感じることとなりました。
社長がお話をされる中で、サモリットが支援で行なったことよりも、できなかったことへの、悔しい気持ちや強い思いが伝わってきました。
私たちは災害を決して望んでいるわけではないです。しかし災害は、生きている間にどこかで起こります。熊本大震災の際も、N-ZYMEが廃棄処分水を貯める沈砂池の水質改善でお手伝いできることがありました。今後、起こりうるもしもの事態に、N-ZYMEを頼っていただけるよう私たちの挑戦は続きます。