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「ようこそ秘湯巡り同好会へ!」企画書

キャッチコピー:
のぼせない青春をお届けします。


あらすじ:

泉冬せんとう高校秘湯巡り同好会に所属する御湯愛子おゆあいす冷水ひやみずゆず・温森淡輪ぬくもりあわわの3人は、バイトでお金を貯めては秘湯を満喫するという、ちょっと変わった青春を謳歌していた。
そんな彼女たちが週末に向かったのは、青森にある「黄金崎不老ふ死温泉こがねさきふろうふしおんせん」。
新幹線でお喋りとお菓子を楽しんで。
はじめての青森の景観に感動して。観光を楽しんで。
そして迎えた夕方。
くたくたになった体を露天風呂で癒す少女たち。
「あなたたち、どこから来たの?」
貸し切りだと思っていた露天風呂には既に先客がいた。
彼女は湯芦小織ゆあしこおりといった。
聞けば、彼女は愛子たちと同じく高校2年生で、秘湯巡りが趣味だとか。
秘湯少女たちのほのぼのコメディ、開幕です。


第1話のストーリー:
部室に集まった秘湯巡り同好会の3人は、通帳を見せ合って全員が目標の金額を貯めたことを確認する。
今回の目的地である「黄金崎不老ふ死温泉」について話をする3人。
準備は既にできているので、今週末に行こうと決める。
ここに行ってみたい、こんな場所がある、と話をすればするほど楽しい気分になってくる3人。
家に帰ってからも愛子のワクワクは冷めやらなかった。

そして迎えた日曜日。
朝早くに集まった3人は新幹線に乗る。
はじめて乗る新幹線に興奮したり、お菓子を食べながらお喋りしたり。
そんな時間を過ごすうちに、あっという間に青森に到着する。

舘鼻岸壁朝一たてはながんぺきあさいちで朝ごはんを済ませて。
りんご公園ではじめてのりんご狩りを経験して。
観光を満喫しすぎたために、予定よりもかなり遅れて黄金崎不老ふ死温泉に到着することになって。

はしゃぎすぎて疲れた体を露天風呂で癒す3人。
そこで3人は、先に露天風呂に浸かっていたひとりの少女と出会う。
彼女は湯芦小織といった。
愛子たちと同じく高校2年生で、秘湯巡りが趣味だという小織にシンパシーを覚える3人。

がっつく3人を振り切り、露天風呂をあがって宿に戻る小織。
というのも、黄金崎不老ふ死温泉のなによりの魅力は、宿の露天風呂から見る海に沈む夕日だったからだ。

ところが、小織は手違いで宿の予約ができていなかった。

絶望する小織の元に秘湯巡り同好会の3人がやってくる。
いっしょに絶景を楽しもうよ、と。

4人で露天風呂と絶景を楽しみ、ゆずと淡輪が寝ついたところで、小織はどうして自分を助けてくれたのかと愛子に訊ねる。
愛子は同じ温泉好きだから助けて当然と笑顔をみせる。
この子たちといっしょに秘湯巡りできたら楽しいんだろうなぁと思いつつも、ついにその想いを言葉にできないまま小織は眠りにつく。

翌日、帰路をたどる4人の道はほとんど同じだった。
小織も愛子たちと同じく、東京近隣に住んでいた。
四国から引っ越してきた不安を払拭すべく、黄金崎不老ふ死温泉に行ったのだと明かす小織。明日が転校初日なのだという。
そんな小織に3人はエールを送り、またいっしょに秘湯巡りに行こうと約束し、メールアドレスを交換して別れる。

翌日、3人のクラスに転校生がやってくる。
「湯芦小織です。よ、よろしくお願いします」
小織が転校してきたことに、秘湯巡り同好会の3人は大喜びする。

その日から、秘湯巡り同好会は3人から4人の同好会になった。


第2話以降のストーリー:


第2話:

秘湯巡り同好会の3人とあらかじめ面識があったこともあり、転校まもないながらもクラスに溶け込んでいく小織。
一見すれば絶好調に見える小織だが、彼女は都会のバイト先が多すぎて決められないという悩みに直面していた。
バイト先が決まらないと稼げない。稼げないと秘湯巡りができない。
進捗がないまま過ぎていく時間に悶々とする小織に、愛子はちょうど募集がかかってるから同じファミレス店でバイトしないかと提案する。
帰り道、いつも小織がちらちらと求人を確認していることに秘湯巡り同好会の3人は気づいていた。
かくして、小織は愛子と同じファミレス店で働くことになった。


第3話:

部室前のほこりが気になるゆず。
廊下を掃除しようというゆずの提案を、めんどくさいの一言でばっさり切り捨てる同好会の3人。
しかしゆずがひとりで掃除していると、3人がすぐに掃除しにやってくる。
「謙虚な性格もほどほどにしないといつかイタイ目見ちゃうぞ~」なんて、言いながら。
駄弁りながら掃除することしばし。
愛子が廊下の隅に落ちた消しゴムを発見する。
それをホウキで淡輪にシュートし、淡輪が小織にシュートし、小織がゆずにシュートし。
その遊びが段々と加熱し、愛子が思いきり吹き飛ばした消しゴムが体育教師の後頭部に当たる。
気づかれる前に、4人は部室に戻ってその場をやり過ごす。
それがなんだかおかしくて、4人は噴き出す。


第4話:

ゆずの家は和菓子屋である。
ゆずは実家でアルバイトしていた。
店が閉まれば、次は双子の妹の相手をする時間がはじまる。
疲れなんて少しも見せることなく、妹に笑顔を振りまくゆず。
お風呂に入るときだけ、重たい息を吐き出して疲れを見せる。
夕食と入浴を終えたゆずは、睡魔と戦いながら勉強に励む。
同好会メンバーと撮った写真を見て、時折微笑みながら。
「今度小織ちゃんの写った写真を撮らなきゃ」とつぶやき、ゆずは心地よい表情で眠りに落ちる。


第5話:

淡輪との距離間を掴みかねている小織。
朝から放課後に至るまで遠目に淡輪を観察したのち、掴みどころのない性格をした淡輪と仲良くなるのは今の自分には難しそうだなぁと、段々と距離を縮めていくことを決意する。
帰り道、小織は公園の茂みに入っていく淡輪を目撃する。
興味半分、恐怖半分で後を追うと、そこには段ボールに入った子猫ににゃーにゃー言いながらかりかりを食べさせる淡輪がいた。
赤面して「このことはみんなには内緒だから!」とがっついてくる淡輪に、小織は噴き出す。
この子猫がずっとここにいるから毎日ご飯をあげに来ている、という淡輪。
飼えないけどほっとけないからという淡輪に、小織は「毎日は無理だけど、たまにいっしょに来てもいいかな」と問いかける。淡輪は大喜びする。
かくして、小織と淡輪の距離が縮まった。


第6話:

次はどの秘湯に行こうかと話し合う4人。
山梨県の「ほったらかし温泉」に行こうと決める。
続けて、移動料金、山梨の観光名所などを調べて、たたき台の案をどんどん仕上げていく。
ゆずはともかく、普段とは一転変わって真面目な愛子と淡輪に、小織は軽く面食らう。
愛子と「ほったらかし温泉」のことを話ながら、バイト先のファミレス店に向かう小織。
けっこう費用がかかりそうで大変だなぁと小織が鬱々とする一方で、愛子は憂鬱な雰囲気なんて一切出さずに笑顔でファミレスのバイトに精を出し、店員からも客からも好印象を受けていて、立派だなぁと小織は感心する。
そんな風によそ見していたために、小織は調理でミスをしてしまう。
ポカしてしょんぼりする小織に愛子はバイト帰りに肉まんを奢り、「一仕事したあとの肉まんって最高だよねっ!」と微笑みかける。
小織の沈んでいた気持ちが晴れ渡った。


第7話:

ひーひー言いながら部室で勉強する4人。
愛子と淡輪の成績が絶望的なため、期末テスト2ヵ月前から、一週間に一度は勉強する日を設けるのがお約束だった。
これまではひとりで大変だったけど、これからは小織がいてくれて助かると笑顔をみせるゆず。
ゆずに負けず劣らず、小織は優秀だった。
ゆずは愛子に、小織は淡輪に勉強を教えることになる。
ゆずが絶望的というくらいだから身構えたものの、淡輪は思いのほか勉強ができる子だった。
ただ、絶望的なまでに集中力がない。
どうでもいい話を出して勉強から逃げようとする淡輪に、小織は「子猫の前でいつもにゃーにゃー言ってること言いふらすよ」と釘を刺す。
どうやって淡輪に真面目に勉強させたのかと問いかけてくるゆずに、小織は「淡輪は私の猫ちゃんだもんね」と答える。
淡輪は「にゃんっ」と答える。愛子は「全然わかんないよぉ~!」と嘆く。


第8話:

風邪をひいた愛子。
秘湯巡り特番を見たり、漫画を読んだりしながら、日中を過ごす。
夕方になると、ゆずがお見舞いにやってくる。
ゆずのお店の和菓子をもらって、愛子は大喜びする。
それから少しして、淡輪がお見舞いにやってくる。
ゆずのお店の和菓子をもらって、愛子は大喜びする。
ほぼ間をおかずに、小織がやってくる。
ゆずのお店の和菓子をもらって、愛子は大喜びする。
「愛子は単純だなぁ」と小織が呆れていると、扉が開いてゆずと淡輪が姿をみせる。
「どうして!?」と驚く愛子に、3人はくすくすと微笑む。
愛子の体調がすっかり万全と知った3人は、和菓子を食べながら他愛無い話に花を咲かせる。
「へへ、いつもと同じ放課後だ」と、愛子は嬉しそうに笑った。


第9話:

子猫にかりかりをあげて、バイト先に向かう淡輪。
淡輪はコーヒー店でアルバイトしていた。
職場ですっかりベテラン扱いされている淡輪。
店長に正社員にならないかと勧誘されるほどである。
幼いころから要領がよく、淡輪は大抵のことがすぐにできた。
しかし、それ故に苦労を知らず、感情が冷めきっていた。
そんな淡輪は、高校1年生のときに運命を一転させる出来事と出逢う。
秘湯巡り同好会をひとりで立ち上げる愛子を目にした淡輪。
馬鹿馬鹿しい。
そう思いつつも興味本位で入部し、そして愛子と秘湯に行って大きな感動を受け、彼女の冷めていた感情が熱を灯しはじめた。
だから今日も、淡輪は店長からの勧誘をやんわりと断る。
秘湯の素晴らしさを世に広める職に就きたいと思っているから。
できるのなら愛子と、秘湯巡り同好会のみんなといっしょに。


第10話:

通帳を見せ合う4人。
全員が必要金額をしっかり貯めていることを確認する。
今週末に「ほったらかし温泉」に行こうと決める4人。
宿の予約まで万端となったところで解散する。
帰宅後、上機嫌な愛子に苦笑する父と妹。
「ほんと母さんそっくりだなぁ」と父はつぶやく。
愛子の母親は世界を股にかける冒険家だった。
そんな母親に憧れて、愛子は秘湯巡りをしていた。
というのも、愛子の中で幼い頃に母親に連れて行ってもらった秘湯が、なによりも輝かしく楽しい思い出になっているからだ。
遠くにいる母親に、「今週末は青森のほったらかし温泉に行ってきます」とメールをして眠りにつく愛子。
「写真楽しみに待ってるわね」という母親からの返信が、愛子が寝てからほどなくして返ってくる。


※5~10話は日常パート、5~10話は観光・秘湯パート、という流れを繰り返していくことを構想しています。















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