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弁護士独立経営についてオススメしたいこと

遡ること、弁護士になって3年目、私は独立することになりました。
この経験から、良かったこと、よりこうすれば良かったと考えたことをお話します。

1 事務所の場所
 事務所は絶対的に家から近い方が良かったです。
ホリエモンさん等、起業家界隈では、通勤時間は無駄と言い放っていますが、そのとおりだと思います。
 疲弊します。
 近いと、夜や土日に急ぎの用事でちょこっと行く、等ができます。

 実際の場所として、賃料が高いところの「ブランディング力」をとるか、安いところの集客力をとるかを決める必要があります(都心は弁護士が飽和。郊外の方が集客しやすい。)。
 自分の専門分野から、企業法務等であればブランディングとして良い丸の内や赤坂等の都心がよいと思います。
 一般民事であれば、郊外の方がおススメです。
 一般民事のネット集客においては、吉祥寺は新宿の3倍、青梅は新宿の7~8倍問い合わせがくるという感覚です。
 人口あたりの弁護士数が重要です。1人辺り10,000人以上の市が良いです。
 郊外は賃料も安くていいことだらけです。

2 事務所の名称
 自分の苗字をつけても良いと思います。
 下の名前はいらないのでは。アソシエイトが入りにくいような気がします。人数を増やすつもりなら、自分の名前ではない方が入所しやすいように思います。
 短い名前の方が後で面倒でないです。アルファベットは裁判書面を書くときなど、結構面倒です。難しい名前は電話等で文字の説明が困難です。
 覚えてもらいやすい語感も重要です。

3 事務所のつくり
 相談用の個室はあった方がよいです。個人的には、最初の事務所は、オフィス用よりもマンションの一室が良いです。特に郊外は。
 最初から理想的な造りを目指すのは難しいので、練習用にマンションで、というのが良いと思います。
 オフィス用だから信用性が大きく上がるという感覚は実は少ない実感があります。しっかり丁寧に対応していれば、少なくとも一般民事ではお客様は来てくれます。

4 集客
◯BNI等の異業種交流会は何かしら入ってみると良いです。
 進撃の巨人の訓練生時代のエレン達のように、営業に関して「くぐりぬけた空気」をまとうことができます。恰好、ふるまい、アピール等。

 士業との連携は有効です。ただし、知り合えば良いというわけではなく、かなり深い関係が必要です。
①税理士:その税理士にとって唯一の弁護士である必要があります。
顧問になってもらう、かなり仲がよい、こちらから紹介する等がないと難しいと思います。
相続、顧問企業、企業代表で離婚等、質が良い案件の紹介が多いです。

②司法書士:相続を多くやっている司法書士との連携は有効かもしれません。
 弁護士と仕事が被る部分が多いので、連携のメリットを示せる必要がありそうです。

③行政書士:交通事故系・離婚・相続の公正証書作成系との連携は良いです。
 非弁提携と言われないに注意しましょう。


〇ネット集客
 ホームページはあった方がよいです。ホームページは成長する武器です。何かしら後で活用できる万能ツールとなりえます。
 経歴・実績等は、できるだけ書いた方が良いです。
 例えば、ホームページにスタッフブログを書けるようにして、書き続け、SEOを強化するのが有効です。Twitter、Facebookでアップし、連携するのも良いです。

5 経営上注意すること
 経営に入ってこようとする人に気をつけましょう。「事務所を用意してあげる。」と、独立すると紹介等で声をかけられます。
 電話営業は基本無視するべきです。特にインターネット集客系。投資案件もそうですが、良い話なのであれば依頼はいくらでも来るので、わざわざ精神的に大変な電話営業をしたりはしません。
 電話営業は「債務整理は興味ないです。」「仕事多すぎて、事件数を増やしたくないです。」
と言って、すぐ切りましょう。

6 SNS
 全て、まずは1000フォロワーを得る徹底的な努力。
 Facebookは既存の知り合いからメッセンジャーで問い合わせられやすいです。
 ツイッターは、直接問い合わせは受けにくいですが、人のつながりができます。
 インスタグラムは、法律事務所の集客ツールにはなりにくいです。
 YouTubeでしゃべっている姿を見せるのは有効ではないかと思います。顧客の安心感につながります。
SNSとホームページで率直に自分のキャラクターを見せるのは、集客のみならず、その後のリクルートでも有効となります。


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