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PRESIDENTこそもう要らない(笑)
こういう記事を書くライターってちゃんと調べてるのかなぁ?といつも思わされる。
以前に橋下徹さんが知事や市長をしていた時代に新聞記者によく叱責していた。
「ちゃんと調べてから質問しなさいよ!知らないのに聞くのは失礼だよ」
こういうPRESIDENTの記事を読むと、彼の言葉を思い出し、そして頷ける。
ちゃんと調べてから書いてよ、と。
そもそも医師会がどういう団体なのかわかっているのだろうか?
不要論が出ようが出まいが多分、医師会にとってはどうでも良い。
国からお金をもらって成り立っているわけでもない。
医師が集まって、自分たちで会費を払って成り立っているのだ。
誰にとやかく言われる筋合いもない。
但し、僕の思っていることは、「医師会は医師会で精一杯やっていると思う」ということだ。
ただ、このライターが医師会への幻想(と言うよりも知識不足=勉強不足)を持っていてそれと違うからこういう書き方になるのではなかろうか。
そしてちゃんと調べていないことから自分の理想と乖離していることで責める文章になる。
これってある意味怖い。無知ほど怖いものはない。
以前に目にした記事だ。
これを目にした人は日本の歯科治療は最悪だと思うだろう。
しかし、この記事を書いたライターは大きな過ちを犯している。
それは日本とアメリカの歯科治療に大きな違いがある、ということ。
それは『国民皆保険』の存在だ。
アメリカには無い。
これを抜きにして記事を書いているのだ。
僕の経験した話をしよう。
アメリカに赴任で家族ごと引っ越していた人。
休みの度に僕のクリニックに子供を連れて来てくれていた。
向こうの治療は信用できない、ということで。
やはり日本人の治療を受けたい、と言っていた。
そして、僕はと言えば治療費を聞いて愕然とした。日本の倍どころじゃない。7倍くらいの開きがあった。
アメリカのハワイかグアムあたりに移住しようかと思ったくらいだ。
つまりはそういうことだ。
国民皆保険というものは、『最低限の治療を保証』するものである。
ライターはこの国民皆保険の有無と料金と保証内容を無視して日本の歯科治療をコケ落としている。
こういうアホなライターがいる、ということを忘れてはならない。
保険治療よりも良い治療を受けたければ、自由(自費)診療を受ければ良いのだ。
アメリカの治療(自由診療)と日本の歯科治療(保険診療)ではそもそもの土俵が違うのだから比べる方がnonsenseなのだ。
話を戻そう。
今回の記事だが、「まともな医者ほど距離を置く」というのもどうかと思う。
医師会に入会するのに幾ばくかの入会金が必要なのだろう。
僕が歯科医師会に入る時はそうだった。
でも、それは会の維持には必要なものである。
それを支払うのが嫌な人、そして会に所属するのが鬱陶しい人が増えて来た。
会社では上司との飲み会には参加しない若者社員が増えたのと同じだ。
だから医師会に入らない人も増えてきているのだ。
そして、医師の利益と言うけれど当たり前のことだ。
医師が利益抜きで動いたとして、誰が面倒をみてくれるのか?
昔のような赤髭先生なんてもうできる時代じゃ無い。
僕も20年ほど前にあるSNSで歯科衛生士に「あんたも結局金か!」と言われたことがある。
しかし考えてもらいたい。
お金無しにはやっていけない。
「スタッフの給料、テナントの賃料、光熱費、借金返済、材料費、歯科技工料、そして僕の生活費。それだけで幾ら必要なのかわかっていますか?あなたがそれら全て面倒みてくれるのであれば、僕は患者さんからは一切お金は頂戴しませんが、どうしますか?」
と問うてみた。彼女はそれっきりそのSNSには出て来なくなった。
そりゃそうだ。上記に挙げた経費の金額だけでも数百万円必要なのだ。
それ以外にも、スタッフの福利厚生、社会保険、またより良い機材を買おうと思えばお金が要る。
それらを院長は全てやりくりしているのだ。
ぼろ儲け、は良く無いが必要最小限のお金はやはり大切だ。
そういう意味での『お金』とそれがあるからこそできる『医療』ということを抜きに考えては話にならない。
理想は理想でしか無い。理想ではやっていけない。
この記事を書いているライターさん、あなたがもう少し医師の面倒を見てあげたら医師はもっと頑張るかもしれませんが、如何に?
より良い医療をするために、医師会があることを忘れないでもらいたい。
そう、歯科医師会も同じだ。
こういうライターさんは一度、1ヶ月でも良いから医師会に勤務してみれば良いのだ。それからwritingしてはどうかな?
もう一つ言わせてもらいたい。
こういう記事を平然と出してくるPRESIDENTという雑誌、大丈夫なのか?
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