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スペイン巡礼 銀の道 Vía de La Plata 15日目(Valdesalor- Cáceres)

4月20日。
この日はCáceresまでの11.6km。
Valdesalorのアルベルゲに泊まっていた何人かのPeregrino達はCasar de Cáceres(22.6km)まで歩きます。
さらに先の町まで歩くならEmbalse de Alcántaraの町(Valdesalorから44.5kmで600m巡礼路から外れた場所)になり、ここにはアルベルゲが一つのみ。僕はここは通過したので確認はしてませんが、2024年8月現在クローズしているようです。
Embalse de Alcántaraでの宿泊が無理となった場合、次の町はCañaveralまでなく、Valdesalorからの距離は55.7km。
1日に歩く距離としては歩き慣れている人でもかなりの距離になります。このため、殆どのPeregrino達は僕のようにCáceresに寄るか、Casar de Cáceresでこのステージを区切ります。
僕は旧市街全体が世界遺産に登録されている、世界的に有名になったテレビドラマのゲーム・オブ・スローンズのロケ地にもなったと言うCáceresを見たかったのでCáceresで区切ることにしました。

Cáceresの町までは2時間弱で着けるけど、1日のみの滞在なので早めに着いて観光できるようにします。

Valdesalorからの行程はやや上り加減の道で砂利道が多く歩きづらい道。
所々公道と並行しているので巡礼路でなく、公道を歩くことも出来ます。
こんな光景に会えるのが巡礼路の醍醐味
El Puente de San Francisco(サンフランシスコ橋)
橋と道路の両方が 1799 年頃にナルシソ ウルタド ルセーニョによって建設されたそうですが、のちに交通需要の増大に対応するためにロータリーへと変化。その際、思い出として保存されたそうです。

午前9:00、2時間弱でCáceresに到着しました。
Cáceresでは、アメリカ人のエリザベスとスペイン人のホセが滞在していました。エリザベスはもともと2泊予定、ホセはエリザベスと久々の再会、僕も来ると言うことでもう1泊延泊するって決めたらしい笑

ホステルのドアが閉まってて荷物を預けられなかったので
Airbnbで部屋を借りてたエリザベスのアパートへ荷物を置かせてもらいに行きました。
この急な坂を登ったところにありました。

エリザベスのAirbnbのアパートは旧市街のど真ん中のめっちゃ良いところにある、2階の1ベッドルーム。小さいながらバルコニーもあり、中世の世界に住んでる雰囲気が味わえる場所でした。Airbnbにしても良かったなって思った。

エリザベス、ホセと3人で久々の再会をビールで祝い、腹ごしらえしてから3人で街観光。

Arco de la Estrella(星の門、正面から)
城壁の内側と外側を結ぶ主要な出入り口。
15世紀に開門。現在の姿は1726年に建築家の
マヌエル・デ・ララ・チュリゲラによって建てられたものだそうです。
Arco de la Estrella(星の門、裏側から)
この先のPlaza Mayor(マヨール広場)から荷車等の通過を許可する関所のようなところだったそうです。
この日はハーフマラソン大会が行われてました。
右奥に写っているのは16 世紀に建てられたドーム型のトレド・モクテスマ宮殿。
かつてはアステカ皇帝の娘イサベル・モクテスマの住居だったそうです。
手前はTorre de Bujaco(ブハコの塔)6世紀から18世紀にかけて、時計塔として知られていたそうです。
この高さ25mの塔から続く城壁の上を歩くことができて(有料)、星の門の真上に行くことができます。
Santa Iglesia Concatedral de Santa Maria(サンタ・マリア教会)
12~16世紀にわたって造られ、ロマネスク様式からゴシック様式へと移行していく様が
建物に見られます。堂内、塔に登ることもできます。
建物内にある1550年に完成したと言われる木製の祭壇はプラテレスコ様式で見事だそうです。
Santa Iglesia Concatedral de Santa Maria(サンタ・マリア教会)の角に立っている
聖ペテロ・デ・アルカンタの像、このエストレマドゥーラ地方全体の守護聖人。
最終地まで何事もなく歩けますようにと願いながら足を触りました。
Convento de San Pablo(サン・パブロ・プラズエラ・デ・サン・マテオ修道院)
創建年: 1449年
修道女が作ったアーモンドクッキーを購入することができます。
13 世紀から 17 世紀にかけて建てられたPalacio Episcopal(カセレス司教宮殿)
ルネッサンス様式の正面門
白塗りの家、花でいっぱいの窓があるユダヤ人地区
サン・アントニオ修道院(ユダヤ地区)
Arco del Cristo(キリストの門)
サアベドラ家のTorre de Sande(サンデの塔)14世紀にゴシック様式で建造
街の中にはいくつもの塔があります。
Plaza de San Jorge(サン・ホルヘ広場)にある
Iglesia de San Francisco Javier (サン フランシスコ ハビエル教会)
バロック建築の建物で、1698年に建設が始まり、1755年に完成。
サン フランシスコ ハビエル教会の壁面にあった、サン・ホルヘとドラゴンの像。
サン・ホルヘは元々は東方正教会で戦士の守護聖人
サン・ホルヘとドラゴンの激闘でドラゴンが死んだあと、
町がキリスト教になることができたという伝説に由来してるそうです。

Cáceresの街並みの写真で一際目立つこの教会。教会内部の見学、展望台へ上がること(有料)も可能。僕が行ったときはイベントがあるため既に閉まってたんだけど、ホセが受付の人に話しかけて注意を逸らすからその間に展望台に上がって来い!と言うから駆け上ってった。そん時撮った写真がこれ。

何とも幻想的な景色です。
マラソン大会が終わり、陽が暮れた後も
遅くまで多くの人がマヨール広場で大会の余韻を楽しんでました。
警官のユニフォームの帽子がカワイイ。

紀元前25年に当時の世界を席巻していたローマ帝国によって築かれたと言われるCáceresの旧市街はまるでその時代にタイムスリップしたかのようでした。
人口約10万人の小さな街ですが、街中は他の都市、もしくは国からの観光客で溢れてました。
旧市街はそれほど大きくないので、1日でも十分に見ることはできると思います。

この日の宿:
Hostal Al-Qazere €20*ホセと2人部屋をシェア。2人で€40。
予約可能。
予約はホステルのWEBかBooking.comでするより、直接電話して予約した方が安い時もあります。
宿によってはPeregrino価格もあるので聞いてみると良いです。
場所はMuseo de Arte Contemporáneo Helga de Alvearの目の前。Plaza Mayorまでは500mと少し離れていますが、一晩だけだったし、不便は感じませんでした。
バルコニーはありましたが、洗濯を干せる場所はないので部屋のクローゼットにあったハンガーを手すりにかけて干しました。トイレとシャワー部屋は同室で、同じくスペースは狭かったです。
CáceresではAlbergue Turístico Las Veletasに泊まっても充分良いと思います。個人部屋もあるし、電子レンジや食べる場所、洗濯機もあったし、写真で見る限りこっちの方が全然綺麗。

残り724km。


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