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ペパマリリメイク 感想

ペパマリリメイククリアしたので個人的な感想。GC版プレイ済。主にGC版からの変更点について言及し、GC版と同じ評価点については割愛します。GC版orリメイク版プレイ済の人に向けて書いているためネタバレを含みます

☆良い点

・グラフィック

近年のペーパーマリオシリーズのようなグラフィックに一新。より紙感の増したものになり、ペーパーマリオらしくなったと言える。

・音楽

BGMやSEはアレンジされて一新。新規BGMも収録されているが、この新規曲が想像していたよりもかなり数が多かった。仲間の加入時やストーリーの会話時などのちょっとしたシーンへの曲が多く追加されており、1ステージにつきだいたい5,6曲ほども完全新規の曲がある。同じ曲でもシチュエーションの違いによってアレンジが微妙に変わることも多々あり、それを含めると追加曲はもっと多い。

既存曲のアレンジについてはおおむね好感触。音数が増え、全体的に賑やかになった曲が多いという印象。通常戦闘曲などは全ステージ分違うアレンジが用意されており、それぞれステージの雰囲気に合わせたアレンジで聴いていて非常に面白い。新規パートが追加されている曲もいくつかあり、GC版プレイ済でも新鮮な気持ちで曲を楽しめる。
その上GC版のBGMでプレイできるようになるバッジが最序盤からバッジ屋で買えるため、原作ファンへの配慮もできている。
ステージ内のシャインを全て集めるとそのステージの曲がいつでも聴けるようになるサウンドギャラリーが解放される。これもサウンドトラック代わりになりとても良い。

個人的な好みを言うと「かなしいオルゴール」(マッチョガンス戦後の会話時などのBGM)のアレンジがたまらなく好きだった。

・キャラクター

各キャラクターにモーションや表情が多数追加されている。仲間キャラクターはもちろん、ストーリーに絡まないサブキャラまでも追加があり、豊かな反応を見せるキャラクター達が非常に面白い(ハンマーで叩くとやられモーションを取るようになっていて、これも多彩で面白い)。

セリフが表示される時にボイスのようなサウンドエフェクトが追加されており、キャラクターのイメージに深みが増した。ざっくりと男キャラは低い音、女キャラは高い音という感じだが音程の違いのみではなくバリエーションは豊か。原作プレイ済であれば「お前そんな声だったのか!?」というような楽しみ方もできるのではないだろうか。僕はクラガリさんなどウスグラ村の住人の声に驚いた。


・バランス調整

主にHP5マリオ(マリオのHPを5に保ち、ピンチデ系バッジを大量に装備するプレイスタイル)に対しての調整が非常に好印象。
それら関連の調整をリメイク発売前から注目していたのだが、根本的な部分にはノータッチで一部難易度を上げてGC版そのままのプレイができる。
ネットではバランスブレイカーとして取り沙汰されることの多かったプレイスタイルだが、初見かつ情報なしで辿り着くのは難しい攻略法であること、ある程度の事前準備が必要であることなどからメインストーリーにおいてはバランスを崩壊させるには至らないというのが僕の考え。そしてこれには大ダメージが出せて爽快感があるというプラスの側面もあり、リメイクにおいて実現不可能なレベルまで弱体化してほしくないというのが僕の期待するところだったのだが、その通りになった。

また、完全に無調整ではなく間接的なところで調整が入っている。
まず、特に相性の良かったレンゾクジャンプの成功猶予が狭くなり、難易度が上昇した。具体的なフレームの差までは僕の知識の及ぶところではないが、聞くところによると4回目のジャンプで既に猶予1Fだそうだ(そこからずっと猶予1Fというわけではないそうだが)。難しくなったとの声も多数あるため難易度が上がっているのは間違いないだろう。
そもそもレンゾクジャンプ自体HP5マリオと関係なく非常に強力なバッジの上、かなりの序盤に手に入ること、道中のほぼ必ず視界に入る場所にあることなどの理由からほぼ全てのプレイヤーが使用していたと思われる。特にボス戦などの単体相手に対してはほぼこれ一択と言って差し支えないレベルで強力なため、ゲームバランスへの影響はHP5マリオよりも大きいと僕は考えている。弱体化の内容としても、技術さえあればGC版と同じ強さを発揮できるものであることは印象が良い。

他にはゆうぎ場のピンチデガンバルの交換に必要なモンテが34→100に変更した。コインやモンテの入手難易度もGC版とは違うため単純な比較はできないが、これもハードルだけ高くして爽快感はそのままの調整。
総じて原作の良さを残した良い調整と言えるだろう。

・快適になった要素

細かな調整や変更がいくつも加えられ、プレイの快適さが向上している。いくつか具体例を挙げて紹介する。

  • 仲間の入れ替えがメニュー画面を挟まずにできるようになった。

  • ステージワープの土管が全ステージに用意され、1つの部屋にまとめられた。

  • ZLでいつでも現在の目的を聞けるようになった。

  • セーブブロックを叩いた時確認なしでセーブされるようになった。

  • クルリン床がハンマーにも反応するようになった(ほしのかけらを出せるのはクルリンジャンプのみ)。

  • ほしのかけら、シャインの取得率が地図で場所ごとに確認できるようになった。

等々、全て挙げればかなり長くなってしまうほど細かく変更が加えられている。


☆悪い点

・全体的なテンポが悪い

箇所によって細かく理由は違うが、全体的にテンポが悪いと感じる部分が多かった。

最もそれを顕著に感じたのはテキスト。GC版ではAを1回押すだけでテキストを最後まで一気に表示させることができたが、本作はできない(厳密にはできるケースもあるが、おそらく該当のテキストを一度見たことがあるのが条件になっているためストーリー中はほぼ実感できない)。
また、テキストが全て表示されてから次のページに送る際もGC版ではなかった硬直が発生する。
以上の理由からGC版と比べてテキストにかかる時間が非常に長い。

もう1つ、無視できないほど煩わしく感じたのがバトル中及びレベルアップ時。
本作では主にメニュー選択時に、硬直が発生する。具体的にはバトル中ジャンプを選択した後、次にどのジャンプを使うか選択できるようになるまでに少し硬直がある、という感じ。おそらく演出の都合であると思われる。
また、スターパワーが回復する時にゲージに星が集まる演出があるが、アピール時、アクロバット成功時などはこの星が全て消えるまで次の行動に移行できず、待機時間が発生する。レベルアップ時はこれが顕著であり、加えてHP、FPもそれぞれの演出が終わるまで次に移行しないため、全体的にかなり間延びしてしまっている。これもGC版ではスムーズだった点で、こちらは演出自体は変化がないため仕様変更の理由はわからない。

先に挙げたものはおそらく他のゲームと比較してもそれほど酷いレベルのものではないが、GC版ではそれらは無く非常に快適だったため際立って気になってしまった。
ここで挙げてない部分にもいくつかテンポを悪くしていると感じる箇所があり、総じて単体では些細なものだが頻度と数のせいで全体的な印象を下げているという感想。

・その他 微妙に気になる点

  • 崖などを落下する時にほとんど横に動けなくなった。これにより主に階段を降りる時などのヨッシーの使い勝手が悪くなった。

  • 土管に入る入力がAボタンに変わった。土管の端に判定はなく乗っているのにAを押してもジャンプするだけ、ということが起こり、GC版よりも入り辛く感じた。

  • チビヨッシーの走り出しが遅く、徐々に加速するようになった。端からふんばりジャンプがやりやすいようにだと思われるが、エリア移動の度に速度が落ちるため煩わしい。


☆総評

原作の良さを正統進化させた良リメイク。気になる点はあるが、細かい所にも配慮はあり力を入れて作られていると感じる1作。GC版をプレイしたことのある人にもそうでない人にもぜひオススメしたい。

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