卒展メインビジュアルのはなし

はじめまして、イワタアサです。
私が通っている明星大学デザイン学部の卒業研究報告展のポスターやDMのメインビジュアルが解禁されました。ビジュアル解禁記念として、noteをはじめようじゃないかとキーボードを叩いています。

はじめてなので軽く自己紹介をしたいと思います。
名前はイワタアサ、本名です。大学4年生の22歳、大学ではデザインの勉強をしています。主にグラフィックデザインを専攻し、本の装丁やポスター、ロゴなどのデザインをしています。また、コミュニケーションデザインについても興味があるので、年に何回かワークショップを行なったり、ある地域の会議に参加したりもしています。
幼少期から絵や美術が好きだったので、ほぼ必然的に美術科のある高校に通いました。その流れで、ファインアートの道へ行くか迷いつつも、デザインの方面へ。


さて軽くといいつつ自己紹介が長くなってしまいましたが、タイトルにもあるように卒展メインビジュアルビジュアル制作についてのおはなしをしたいと思います。私はメインビジュアルのアートディレクションを担当しました。

私が通っている明星大学デザイン学部は、美大とは違い総合大学内にあるデザイン学部です。ビジュアル面を重視するのではなく、デザインを考える上での調査分析に力を入れています。なので、うちのデザイン学部は「考える時間」をたくさん使っているのではないかなと思います。そんなデザイン学部の「卒業研究報告展」が2月1日(土)〜2月2日(日)に開催されるため、メインビジュアルとキャッチコピーを制作しました。

特設サイトにて広報担当の子が、「メインビジュアルに込めた制作者の意図」としてキャッチコピーとメインビジュアルの解説は載せてくれていますので、今回私はもっと深いところの製作者の意図を書こうと思います。(ぜひ特設サイトの記事もお読みください!)


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このポスター、「あまりデザイン学部っぽくないね」と言われます。(うちの学部は新しく、私たちは三期目のデザイン学部卒業生なのですが)確かに例年と比べると、あまりにも手描き感、作ってる感が強いんです…しかし、そこに私の意図があります。


明星大学のデザイン学部には「企画表現演習」という授業があり、その中でも3年時に行う「企画表現演習5」という授業は、市(私の代は日野市)の活性化に向けた様々な企画をグループに分かれてデザインし、市に直接プレゼンする実践的な授業です。しかし、その授業について1年生の頃から、ずーーーーーーーーーっと「あの授業は大変だよ」「企画5はつらいよ」「仲間割れするよ」なんて先生や先輩に言われ続けるんです。しかしいざやってみるとすごく楽しくデザインすることができました。でも「つらい、辞めたい」と言っている人の方がたくさんいました。そんな状態だと、授業後の打ち上げって「しんどい日々を頑張ったこと」に対する「お疲れさま!」の打ち上げになるんですよ。でも、それってどうなの?って思うんです。「いいデザインできたよね」に対する「お疲れさま!」、もしくは悔いの残る結果になったとしても「次に生かせる経験ができたから、次また頑張ろう!」に対する「お疲れさま!」の打ち上げになってほしいんです。

私はデザインをしている時、いくら作業がしんどくても睡眠時間が減っている時も心の奥では「楽しい」と思って作業しています。しかし一緒に学んでいる中には、それが「しんどい人」もいるんだとふと寂しく思いました。
そんな中で「なんでみんなはデザインを楽しいと思わないんだろう?」って、ふと疑問を持ったんです。私が見つけた答えは、少なくともこの4年間「授業(=デザイン)しんどいよ」って言われながら授業を受け続けたからだと考えました。


そんな風に感じた私は、「せっかくメインビジュアル担当になったんだし、学生生活最後にこれからデザインを学ぶ子たちにデザインは楽しそう!と思ってもらえるポスターを作ろう」と考えました。そしてどんなポスターにしたら楽しさが伝わるだろうか?と考えた結果、「まずは作り手が楽しく作ることだ!」と思いました。

そして同学部のこばやしめいちゃんをイラスト担当としてオファーしました。めいちゃんの絵には人を惹きつける魅力があるし、何より本人が楽しそうに制作している印象があったので、すぐに彼女に描いてもらおうと決めました。

次にコンセプトとキャッチコピーついてですが、「デザインってこういうものですよ」っていうコンセプトのものを作るのはやめました。せっかく、それぞれが興味のある事柄についてそれぞれのアプローチをしてデザインをしているのに、デザインの説明的なコンセプトになってしまったら、それこそそれぞれが持ち合わせたデザインの可能性が弱まってしまうんじゃないだろうか?と感じて。
自身が興味のあるものに対してデザインができるタイミングって、実はすごく少ないと思っています。そのため、4年生が学生最後に「楽しくデザインできた」であろうものをよりよく見せるために、「つくるをいかす時代へ」というキャッチコピーにはデザインすることの良さや楽しさがもっと広まっていってほしいという思いも同時に込めています。


デザインを行う時「このデザインが受け入れられるだろうか?」ととても不安に思うことがあるし、出来上がったデザインに対して後悔が残る時もあります。それでも私は何かをデザインすることが楽しいしと感じます。だから私はこれからもつくり続けたいです。もっともっと多くの人がデザインに「楽しそう!」と興味を持ってくれますように。

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