感想:「REVENGER」2話 ”Gold Opens Any Door”

 2話だよ~~~~~!!!!!1話で帰るべき藩、家、待っている人を全て失った雷蔵くんの運命やいかに!!!!
 それはそれとして初見の感想をノートに狂ったように吐き出していたら途中昼休憩も入れつつ4時間、A5ノート11Pになりました。ほぼ原文です。
 バカの所業ですがお付き合いよろしくお願い申し上げ候。

 今回のサブタイは機械翻訳に突っ込むと「金はどんな扉も開く」とのこと。

詳細

 アバンから「最早取り戻せない幸せな光景」の回想を入れるのやめろォ!(辛い)ねえこれ装甲悪鬼村正だった!?!?!
 ゆいちゃん、前回声が無かったからもう喋らないのかなと思ってたらあった、良かった……。原由実さんか……天国でお弁当の代わりにラーメン食べようね……。
 庭先で剣の修行に励み、ゆいがお茶を入れてくれる……休憩で汗を拭う雷蔵の肌に恥じらうゆい……初々しい二人に大笑いする義父…………(辛い)
 「剣に励むのは家のためでもある、頼んだぞ、雷蔵」のタイミングでフラッシュバックする義父の死に顔……。
 己の手が血まみれであることにも気づかず「この剣で、比良田様とゆい殿のいるお家を必ずや」と誓う雷蔵……ゆいの「嘘吐き……」という恨み言……

 このコンテを切った奴は誰だ!!!(監督です)雷蔵の手が血に濡れたカットで喉から変な音が出ました実によき仕事かと存じます!!!(ジェットコースター情緒)

 義父の殺害シーンはいいじゃん、よくないけど実際に雷蔵が居あわせたシーンじゃん……。ゆいの自害シーンが雷蔵の脳内で生成されてるのマジでよくないな……父と許嫁を失って世を儚みつつシームレスに自害していったが、ゆいの性格からして概ねあの想像で正しかろうってことがつらいし、今から何をどうしたって止めることはできない、という事を如実に表した夢でしたな……。

 雷蔵くん、また川の下で干からびてる可能性あるなと思ったら旅籠だった。でも干からびてることに代わりはない……無精髭が伸びても、ご飯を食べられなくても、それでも刀を手放せずに抱えているのが切ない。それが自分の大切な人を奪ったものでも、大切な人たちに出会わせてくれたものでもあって、何より自分の全てだから……。

 ご飯には蝿が寄ってくるし……これ基督教が関わってることを考えるとベルゼブブ(元は豊穣神で貶められた=教えの曲解みたいな……)を深読みしたくなるけど、ここでは単純に「(精神的)死人に集る蝿」と考えておくべきかな。自害に使うはずだった短刀も残ったまま……。
「ゆい……なぜ死んだ」「死ぬべきは俺ではないのか……」お辛ぁい!!!

 OP、礼拝堂サイドで見えてる人が3人、シルエットであと2人いるんだよな……どのタイミングで来るんだろう。

 OPは明けは礼拝堂から、外の印象から思ったよりずっとボロボロでびっくりする。司祭のジェラルドさん、CV大塚明夫なんですけど、放映前のキャストコメントで「正邪にかかわらず本心の見えやすいシンプルな精神構造の役」を多く演じてきた中で「今回は珍しくそのかぎりでは御座いません」とお話されていたので気になっていた方です。
 先客の人(モブっぽかった)と入れ替わる形で幽烟が中へ。
 小判をシスターに渡してひざまずく幽烟にジェラルドはこう語ります。

「いと高きデウスは仰せになりました。
"汝らの血を流す者に、我必ずリベンジを為さん"と」

 えっと……それどこの外伝小説に……書いてたんですかね……???(聖書をラノベ扱いすな)

「しかし、後に神の子はこう宣われたのです。
"父なるデウスは誰をも裁きたまわず、審判をさえ皆子に委ねたまわれり"と。 故に、リベンジは我ら人の子らが替わって果たさねばなりません。
例え我らの手で罪を背負うことになろうとも

 うーーーーーーーん…………方便ってこうやって作るんだなぁと思わされますね……。個人的には「最初にデウスがやるって言ったんだからデウスがやらないとなァ!?」って思うタチなんですけど、報復を望まずには居られない精神に折り合いを付けようとした結果生まれた教えと取ることも出来ますね。書きながら思いだしたけどこれヘルシングのアンデルセン神父だな、「神罰の地上代行者」ってやつだ。

 神父が語る中、「今や偽預言書多く起これり。これにより給うは、その末世なるを知る」と一人呟く幽烟。
 シスターが聖杯から渡して幽烟に食べさせたのは聖餅かな?礼拝用の薄いパン。画像ググったら赤く染まったりはしてないので、多分コレも変質した「礼拝堂の教え」なんだろな……。

 司祭から前回の仕事について褒められる幽烟。
「相手を真っ二つとは、まさに神の使徒の業」かぁ。「神が人の世で罰を与えるために御業を宿した」って方向なんだろうな。

 ほら~~~~~やっぱり怪しまれてんじゃ~~~~ん!!!
「リベンジしていいのは神の使徒だけ、他の者に罪を被せるようなことはしてないよね?」と探り……っていうかド直球を投げ込んでくるジェラルド司祭。
「心得ております。まさか、そのような罪深き者が?」
 報酬の銀を受け取りながら淡々と腹芸をする幽烟、さっきの事も含めてこの「教え」に心酔はしてない印象がありますね。
 そして司祭の「こいつよう言うわ(笑)」みたいな嘲り混じりの顔。
「デウスは天から全てを見ておられる ゆめお忘れなきよう」
 あーッシスターの厳しい視線が刺さりますねぇ……どうしましょうかねえ!!

 さて幽烟の庵で報酬の分配。
 三銀と五〇文を惣二と鳰に分けるも、「足りない、ピンハネすんなよ」と惣二。
 確かに前のカットで4×4、16枚の銀を受け取っていたので、四人なら一人頭四銀になるはずで鳰もおかしいと反論。
「もう一人いるでしょう」とは幽烟、これは当然雷蔵の事。
 雷蔵を頭数に入れるなんざどういう了見だと惣二、薩摩の親分を雷蔵がやったと知れる前に始末しなきゃと鳰。そうホイホイ殺す方向に行かないでと思いつつも、この時代ならそれが手っ取り早そうなのでなんとも言えない。

 そこに幽烟の爆弾発言。
「礼拝堂はもう気づいています」
 二人の驚愕からの反応が真っ二つで面白いですね。惣二は磔か火あぶりかと取り乱すし(ここの作画好き)、鳰はげんなり。
「ですから、帳尻を合わせなければなりません」と述べる次のカットで幽烟の背後にある「萬利便事承候」の書を写すのいいな……。
 帳尻合わせで雷蔵を利便事屋に入れるつもりだと理解した二人。「あんなやつ消しちゃえばいいじゃん」と鳰、雷蔵の脛傷(1話参照)を持ち出す惣二。やめ……やめろよ!!!
「騙されての事、繰馬さんは藩命だと信じていた」と幽烟のフォロー。

 惣二と鳰、事態への対応感覚を見てると、幽烟は信仰に基づく人道縛りやってるって感じがしますね。人道縛りやってるならそもそも殺人はしない、それはそう。

 それに対して惣二、「賭場じゃそんな言い訳通用しない、罪のない人間を斬って騙されてましたで済むなんて侍ってのは楽な稼業だなぁオイ」だからやめ……いや、侍って当時の特権階級だもんな……惣二には名字がないって時点で身分の違いが歴然だし、侍へのヘイトっていうのはだいたいの平民が抱えていておかしくないものだしな……。

 しかし惣二の発言はお気持ちにしか過ぎず、事態の解決にはなりません。
 幽烟の「ではどうします?礼拝堂に銀貨を返して、今回の仕損じた咎めを受けますか?」との言葉に、惣二は苛立ちながら今受け取った残りの五〇文をつかんで「減った分は取り返さないと仕方がない」と鉄火場へ向かうのでした。そのままの取り分でも鉄火場向かってたと思う。

 一方、薄紅色に蝶が舞う打ち掛けをバックに咳をする女性。
 骨がはっきり浮いた痛々しい姿の女郎を診察するのは1話の見張り担当こと叢上徹破。お医者さんだったんだなあ。

 聴診器が棒形で、「言われてみればゴムが見つかって一般普及するまではこの形か……」と感心してしまいました。ここまできっちり調べておいて殺しではあんなトンチキやるんだから信頼が置ける。

「あたしの体はどんな案配なんでしょう」と聞く女郎に、
「いつも言っていることだが、まずは精をつけること。魚でも獣肉でも、好きなものをたんと食べればいい」と答える徹破。

 この時代の病気、精さえつければ大体なんとかなるからね……精をつけるための金さえ確保できればですけど……。火垂るの墓でもそんなシーンあったな……精のつくものなんかどこにあるんだって叫ぶシーンが……。

「冥土の土産くらい豪勢にと、そう申されます?」と苦笑する女郎。
 生きる意欲を失った患者に対するケアというものは現代でも難しいんだよなぁ……。
 徹破さんは「(弱気になるのは)いけないよ」、と返すわけですが、「このお勤めをしてるとね、男の嘘を見抜くのばかり上手くなる」との言葉にどうしたもんかなと腕組みをしてため息。

「それに、末期の膳ならもう頂いてしまったのです」

 なんか空気変わったな……すみれの蒔絵が施された小箱から紙に包まれた何かを渡す遊女。

 なんか……このカットの捧げ持つような手の仕草、これこそが「祈り」ではと思わされてしまったな……。

 徹破さんが包みを開くと、そこには歯形がくっきりと刻まれた小判が。

 歯形に沿って血が少し付いてるってことは、口内の粘膜や歯茎が弱って出血してるってことで……それでも小判を噛んだ、そうしなくてはならなかったから……。

「これを残せば、恨みを晴らしてくれる方々がいらっしゃると、女郎屋の奥で噂になっている……先生はご存知ありませんか?」
「さて、どうだったかなあ……」

 遊女じゃなくても見抜けるぐらいにバレバレだよ徹破さぁん!!
 「知らない」と繕いながらも「そこまでの恨みを持つ相手ってのは誰なんだい」と聞き出す方向へ持って行く徹破さん。私はここで「医者なら小判噛んでる場合かと諭す場面だよぉ!」と思ったんですけど、この違和感は少し後で明らかになるのでした。

 重い病を抱えてるってのに平然と煙草を吸い出すまなさん(先生は一応止めるが流される)、ここの語りがまた聞かせるんですよ……。

 遊女ことまなさんの話を要約すると、
・恨んでいるのは猪八という男
・大店の天目屋の番頭って触れ込みで近づいてきて、祝言を上げたタイミングで賭博で作った大きな借金が判明
「なんのことはない、あたしはそのカタでした」
・借金相手は大店の天目屋そのもの、番頭の猪八と天目屋は最初からグルだった
・そしてまなさんは岡場所(幕府非公認の遊女屋、ロクな待遇ではない)に売り飛ばされて今に至る

 目も当てられねェ……。(顔を覆う)
 男手一つで育ててくれた父がくれた嫁入り道具も、すみれの小箱以外取り上げられて父の死に目にも会えなかった、とんだ親不孝者……とここでまなさん、アカン咳き込み方をする……あーーーーやっぱり吐血レベルだったよおーーーーー(悲)

「ねぇ先生お願いです、地獄へ行くにも、せめて道連れが欲しいんですよ!」

 この台詞の前に、畳に落ちた煙草の火種をまなさんが手のひらで押さえつけて消す、というシーンが挟まるのですが、ここも大変に示唆的だなぁ……。

 文字通りの血を吐く祈りを叫ぶまなさんの肩に手を置き、部屋を出る先生。

「仇は二人……。よう、そう、ろう」

 この台詞、音だけではわからなかったのですが海洋用語である「ようそろ」の意味は「進路そのまま」であり、漢字で書くと「宜候」(よろしい)となるそうです。このアニメ無限に勉強になるな……。

 幽烟の庵で「用意した旅籠はどうですか」と聞かれる雷蔵。つまり1話のあと何もしてなかったらやっぱり橋の下で干からびていた可能性が高いんだな……。雷蔵の声、口周りに力が入っていないルーズなボソボソ喋りになっておりつらい。(声優の演技が上手い)
「この間の仕事の手間賃です」という事で帳尻合わせの分け前を渡される雷蔵。
「蒔絵師の手伝いなど、した覚えはないが」ら、雷蔵くん……!?そっちじゃないよ!?

 もう一つの仕事、利便事(りべんごと)にはもう一つの読みがある、と幽烟。
 「リベンジ」――アンゲリア(英国)の言葉で、「復讐」を意味すると。

「晴らせぬ恨み、これ有らば、その無念金貨一枚に刻むべし。裁きの沙汰、天に代わって請け負い候」

「これ即ち、利便事屋と申します」

 幽烟の声と重ねながらアイキャッチ入れてタイトルの「REVENGER」見せてくる演出、お上手ゥ……ってなっちゃった。

 さてアイキャッチ後。
「にわかには合点のいかぬ話だな」と雷蔵。
それはそう、「どう取りつくろったところで、所詮はただの人殺し」だと幽烟。
 幽烟、やっぱり礼拝堂の教えで凝り固まった人という訳じゃないんだよな。どういう位置なんだろ。

「しかし、それでも晴らさねばならぬ恨み、裁かねばならない悪がある」
 ここで己がした事を思い出したのか、自分の刀を見る雷蔵に、幽烟が「そうではありませんか?」と同意を求めて来る。
 雷蔵も同意こそすれ、しかし己の場合は自分の手で自分の恨みにカタをつけた、ということ。

「見ず知らずの他人の仇を金で引き請けるなど……」それはそう。
「世の中の誰もが、自らの恨みを、自らの手で果たせるわけではないのです」それもそう。

今回のまなさんなんか、恨みを果たそうにも刀を買える金、刀で人を斬れる腕前、刀を振るうための健康な体、天目屋に入り込むための伝手などなど……何もかもが足りてないわけですからね……。

「だからこそ、私たちがいる」
「ねえ、繰馬さん。あなたの剣、晴らせぬ恨みのために振るう気はありませんか」

 核心来ましたねぇ!
 というか「ねえ」にめちゃくちゃ湿度込められてなかった……?いや実際雷蔵を仲間に出来なければ礼拝堂からの咎めがあるのは確定なので、幽烟の内心に焦りがあるのは当然なんですが、そこら辺の内心が不意に出ちゃった感あるな……。

「俺に……金で人を斬れと……」あーっこれはいけません!雷蔵の手が刀に伸びているゥ!
 そんな雷蔵の剣呑オーラに動じず、歯形のついた小判を見せる幽烟。

「恨みを噛む」
「恨噛み小判は、金にあって金に非ず」

 すごい名前だよね、「恨噛み小判」……。それは恨みを形にして頂くものであり、噛み跡の深さこそ恨みの深さ、と幽烟。
 「これを見て尚、金目当ての殺しと言うのなら致し方ありません」と幽烟。まだ納得できない雷蔵に、幽烟は「外の空気を吸いませんか」と連れ出すのでした。


 そこは明かり一つない夜の中、すすり泣きが響く岡場所でした。出てきた徹破さんも沈痛な面持ち。
 雷蔵を見るなり、ロクに寝てない食べてない、と健康状態に言及する徹破さんである。医者だぁ……。
 徹破さんが伸ばしてきた手を払い、「何故通夜に明かりを灯してやらんのだ、哀れではないか」と雷蔵。線香や蝋燭の光を絶やさないようにするのは、死者が黄泉路を迷わないためであると言いますからね……。
 その言葉に雷蔵の手をつかみ返し、低い声で「そんなお金ないんだよ、どこにもね」と反論する徹破さん。
 自分の手を掴む手の強さに瞠目する雷蔵。武辺者の雷蔵が振り払えずに目線で抗議するレベルって相当な力の強さだよね……。徹破さん的には抑えてるんでしょうけども。

「岡場所はこの世の地獄」であると語る先生。自分の体を使って稼いでも、手元に残るのは雀の涙であると。そんな中、死んだ女郎――まなさんは、自分に残った全てを小判一枚に換えて死んでしまったのだと。

「線香、蝋燭、読経、棺桶一切無用。例え現世に迷おうと、晴らさずにおけぬ恨みあり」と幽烟。

 ああー……つまりコレ、ブラックジャックで言うところの「どんな事をしてでも治療費を払います!!」という言質なんだ……。「家財全部売り払って、死後現世に迷う事になったとしても構わない」という覚悟を、「恨噛み小判」という形にして証明してくれって事なんだな……。
 だから徹破さんも、まなさんの小判を見た時点ではぐらかしつつも話を聞き出そうとしたんだな……。

 ブラックジャックは少年漫画だし、「治す」話なので先生の胸先三寸でどうとでもなるけど、リベンジャーは時代劇で「殺す」話だからね……。「黄金の輝き」が嬉しくないってなんかクトゥルフ神話みたいだな????(クトゥルフで黄金は基本漁村が絡むので)

 さておき話を戻すと、まなさんのように猪八と天目屋に騙されて岡場所に売られた女性は他に何人もいる、と……。
 「少し、一人にさせてくれ」とその場を去ろうとする雷蔵の手にはゆいの簪が。
 その背中に「ゆいさんと、よく話してみるといい」と言葉を投げる幽烟目ざといな~~~ここで「ゆいと二人で」なあたり、1話で橋の下で寝起きして「一人で考えても袋小路なだけ」だった雷蔵を思い出させるような言い回しになってるなと思いました。「もう帰る藩はない」と現状を突きつけるあたりとかも。なので、雷蔵は「かたじけない」と言ったのかなと思います。

 それはいいんだけど急に褌一丁になるな!!!ロングカットで尻を写すな!!ただただびっくりしただろうが!!!
 あと心でゆいへ謝罪しながら柄のない短刀を持ち出すからよもや切腹かとおびえましたが、流石にそんな事はなかった。償うためのはずだった、柄のない短刀で髭を剃る雷蔵。
 ここ、禊も含めて「伸びた髭=生きている事にさえ迷っていた時間」を落とす行為なんだなって思いました、精神的なホメオスタシスというか。雷蔵の静かな覚悟が伝わるシーンだと思います。

 メタな話になるんですが、1話で許嫁に自害された男に、2話で「男に騙されて食い物にされる女」をぶつけるの、メタ特攻だよな……仮にゆいが生きており、1話で雷蔵が償いを遂げたとしても、生き延びたゆいの心に開いた大穴に悪い男が寄ってきて食い物にされる可能性、十分にあったんですよね。夏コミで同人誌出てたってなんにもおかしくない。(オタクの悪い思考)

 実際、雷蔵とイマジナリーゆいがどういう話をしたのかは視聴者にはわかりませんが、1話で会いたい気持ちを抑えながら、リベンジを達成した後すぐにゆいの元に駆けつける男なので、「一人残されて食い物にされる女」の可能性は考えたんじゃないかなぁと思いました。

 さて雷蔵の覚悟も決まったところで利便事パート
 ピンク色のムーディーな明かりの中でワイン(神の血だぁ……)を呷るチャラい男、誰がどう見たってコイツが猪八だーッ!!!なるほどこいつは……許せねえな……。
 博打で派手にスったために天目屋にたかりに来たとかマジでしょうがねえ奴だな……と思っていたら天目屋の親父がやって来、ねえ背後の人誰ェ!?!?フロム・ソフトウェアの方から連れてきたの!?!?!?!?怖いよォ!!!!!!

 どうやら用心棒らしい、しばらくコイツをつれて長崎を離れていろと天目屋。いろいろ派手にやりすぎて目をつけられた、と。
「初七日ぐらい大人しくしてられんのか」「初七日?誰の?」コイツ……世間的に嫁ってことになってる、お前が食い物にした女の初七日だよ!!!
 ため息をつく天目屋がまだマシに見えるレベルですが、おあいにく様、二人とも殺害対象です。

 さて、一足先にの診療所を出発した幽烟と鳰。
 一方診療所の地下は武器庫……というか徹破さんのコレクションルームになっていた。そりゃ雷蔵も口ぽかんだよ。なんか潜水服の頭部パーツまである……俺は名古屋水族館で見たから詳しいんだ……。
 雷蔵に「おあつらえ向きの道具」と徹破さんがお出ししたのは何やらブーツのようです。えっ徹破さんって常識と暴力とガジェット担当なの……??属性多くない???

 小舟に乗って水路を行く猪八と用心棒、あっ猪八が漕ぐんだ……。
 開けた水路だから鉄砲を警戒する用心棒さん、自分の仕事に忠実だね♡

 さて、そんな二人をお寺か何かの屋根の上から捉えた徹破さん。
 なにそのでっかい荷物……「心優しい町医者」ポジションから地下室のコレクションの上にここでバカでかい弓を出したことで一気に針が「ヤベー奴だ!!?」に振り切れてしまった。

 弓……弓???それ一人で引くもんなの?矢……じゃないな銛ィ!?銛を打ち出すのォ!?!?!テンション上がるゥ!!!!
 渾身の力で弓を引くために盛り上がる筋肉、破れる服。緊張と解放のカタルシスゥ!!!イエーイ!!!
 「ようそろォ!!!」轟音と共に放たれた銛は正確に小舟を捉え……すっごいフッ飛び方したな、鉄砲とか小さいこと気にしてる場合じゃなかったですね!(キャッキャ)
 
 いや~~~~でも用心棒が水中に没したの、猪八視点からしたら怖い、とても怖い、それはそう。
 水に落とされ用心棒は肉塊になり、混乱する猪八の前に現れた雷蔵。

「利便事、仕る」

 え~~~~んかっこいい~~~~~~~~~~。
 徹破さんにもらったブーツはつま先を2回鳴らすとスパイクが出てくる代物。初見で脳が混線して「オズの魔法使いか?」などと思ってしまったがあっちは踵だった。
 これでグリップ力を上げて長距離をカッ跳び、水路の向こうにいようと一刀両断って訳よ!!!!

 なるほど……なるほど……?

 命からがら水路の向こう側にたどり着いて安堵した猪八が、雷蔵の猿叫に耳を押さえたままの姿で袈裟斬りにされて月をバックに夜空を舞うカット、いいですね……ウルリーカさんみたいで……(RPFレッドドラゴン、星海社より好評販売中です)。

 天目屋、陰間(女装して男性を相手する男子)呼んどいて挙げ句に「とうのたった散る花」ってレベル高いな……。女は商品として見てしまうとか、ヘタに女抱くと孕んだ時面倒だから陰間抱いてるとかなんかな……。まあ単純に趣味なのか。
 年増など抱けるか!という事でおあつらえの美少年、鳰くんちゃんですウフフ♡

 しっかし鳰を見る天目屋のカット、1度目で目線のみ上下して2回目で顔も動くのリアルだな……って思いました。

「鳰と遊びたかったら、つかまえて?」
 ヒィンかわいい…………というわけで追いかけっこが始まるのだった。
 鳰くんちゃん、天目屋に話しかけてる時の声はおとなしめなのに、天目屋が完全に引っかかったタイミングの笑い声が残酷さを出していていいな……。
 とうとう袋小路に鳰を追い詰めた天目屋、

「わしが極楽へ送ってやろう!」

 あーっとここで幽烟の唇ぷるぷる金箔バンクのお時間だァ!!!

「天の国に赴かれるのはあなたですよ」のくだり、天目屋のこと素で汚らわしいと思ってそうな演技でよいですね。そもそも一神教は少年愛がNGもNGだかんな……。

 EDテーマをバックに、名もなき無縁仏にすみれの花を供える徹破さんでED入り。
 葬儀にまつわる全てを無用とした女の安息を願う人の祈りは、確かに存在しているのでした。

 まなさんが落とした煙草の火を、まなさん自身が素手で押しつけて消し止めるカットがありましたが、あの火はまなさん自身が抱える憎悪の火であり、利用され続ける女性達を食い物にして来た天目屋と猪八でもあって、恨みを晴らし、かつこれ以上の悲劇を食い止めてくれ、憎悪の炎が燃え広がる前に消してくれ、という「お願い」なのかな……って思いました。
 あと猪八を素寒貧にした惣二、それは仕事としてやったのか偶然居合わせただけなのか、マジでどっちなんだい。

今後の展開

 3話の場面写真で漁澤陣九郎(CV子安武人)が来ると分かってしまったので楽しみでしかない。盛大に引っかき回してほしい。
 あと雷蔵が中華装飾の建物にいるようだったので長崎に中華街があるのかなって調べたら日本3大中華街だったし出島のころから中国の商人が出入りしまくってたんですね。ほんと勉強になるなこのアニメ……。


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