『スポーツ・トレーニング理論』第8章 トレーニングの基本的側面とトレーニング課題(2)──体力的側面


村木征人

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人間の達成能力に関わる運動特質としての体力(körperliche Fähigkeiten, Syn.: Motorische Fähigkeiten/motorische Eigenshaften; Physical abilities)は、筋力、スピード、持久力、敏捷性、可動性(柔軟性)、調整(制御)能力といった種々の能力の全体を表す。このように広く捉えられた体力は、さらに筋力、スピード、持久力からなるエネルギー系の体力(konditionalle Fähigkeit; Physical condition)、前項にて前述した感覚運動的統合・制御能力に関連する調整力(Bewegungskoodination; Motor coodination)、および両者の中間的な性質を持つ柔軟性(Gelenkigkeit; Flexibility)の3つに大別される。

さらに体力は、一般的競技達成能力と個々のスポーツ種目における専門的な達成能力に関連して、一般的体力と専門的体力の2つに大別される(Röthig、P. 1972 96), Jonath, U. 1986 36), Beyer, E. 1987 6))。

一般的体力が高いと言われる状態は、特定のスポーツ種目とは関わりなく、体力のすべての構成因子のバランスが取れた高度の発達によって特徴づけられ、パフォーマンスに直接影響しない因子は除かれる。たとえば、走幅跳選手にとっては有酸素的な持久力の訓練レベルは問題とならず、パフォーマンスへの決定的な要素はスプリント・スピードと脚伸筋群の筋力、とりわけ専門的スピード・筋力としての爆発的能力などが重要となる。

また、ここで言う一般的体力とフィットネス(Fitness)は同義ではない。一般的体力とは、一般的な筋力、スピード、柔軟性、調整力といった運動の遂行に関わる一般的な能力だけを問題にしているのに対して、フィットネスは日常生活のさまざまな活動で求められるより広範な人間の適応能力を意味するためである。

スポーツに必要な体力の養成は、直接人間の形態・機能両面に影響を及ぼすもので、選手の身体的準備としてスポーツ・トレーニング全体の基本的側面を形成している。ここでの主要な課題は、エネルギー系体力の筋力、スピード、持久力である。しかし、これらは目的とする有機的な統合体としての運動の中で、身体への負荷のかかり方を正確に特定し、分類することは極めて難しい。したがって、厳密には筋力、スピード、持久力の用語も、さまざまなスポーツ運動が持っている質的な運動の特徴を大まかに類別する抽象的な表現に過ぎない 114)。

8 1 筋力

本章では、運動の原動力でもあるエネルギー系体力の筋力問題を中心に、第1項では筋力の分類とその構成要素、第2項では基本的な筋力の養成方法、第3項ではとくに高次発達段階にあるトップレベル選手の筋力養成問題を中心に、その組織的発達方法についての理論と実際をそれぞれ扱っている。

また、筋力トレーニング法に関連する種々の諸問題は、それらの理論と実際の正しい理解を深めるため、補足資料ABCとして別掲した。

8 1−1 筋力の分類と構成要素

運動中の筋力は、運動の目的や目的とされる限定された運動の局面、身体部位によって、筋緊張の様式や性質が非常に変化する。

図8.1は、多様な人間の筋力発揮能力としての筋力を体系的に表したものである(Tidow, G. 1985)114)。


図8.1 人間の筋力特性の模式図(Adam, K./Werchoshanskij, J. 1972 131)より、運動例を陸上競技に改変)


筋力は相互に関連する相対的な特徴から、最大筋力、スピード・筋力(動的筋力)、筋持久力の3つのカテゴリーが設けられる。これらは個別のスポーツ運動と関連して、挙上筋力、スプリント筋力、跳躍筋力、投擲筋力、スプリント筋持久力、跳躍筋持久力等々、個々のスポーツ運動の名称の下で包括的に区分される場合が多い。

分析的な筋力研究では、競技達成に直結する多様な筋力発揮能力より単純な運動での限定的な条件──たとえば、摘出筋や単関節運動での筋力発揮から、間接的に推測・評価するいくつかの筋力指標を見出そうとしている。

図8.2は、静的な最大筋力発揮時の筋力−時間関係での種々の筋力指標(A)と、その際の個別のバリエーションの具体例(B)が示されている。垂直の矢印は、収縮開始100ms後の筋力レベルを指している(Bührle, M. 1983)15)。


図8.2 静的な最大筋力発揮時の筋力−時間関係での種々の筋力指標(左図):SKT=スタート筋力、最大勾配:EXK=爆発的筋力、KMAX=静的最大筋力、および筋力−時間曲線の個別のバリエーションの具体例(右図):最大努力で行っているにもかかわらず、被験者のスタート筋力や爆発的筋力に違いがあるために、収縮開始100ms後の筋力レベルには大きな違いが見られる(Buhrle, M. 1983)13), 15)


左図では、従来の静的最大筋力(KMAX)以外に、スタート筋力(STK)と爆発的筋力(EXK)の指標が設けられている。前者は、最大筋力発揮過程での最初の30〜50msでの立ち上がり筋力勾配が、また、後者には筋力−時間曲線の最大勾配が筋力指標として用いられる。三者には、それぞれ独立した関係が認められている。換言すれば、最大筋力の大きいことは、他の爆発的筋力やスタート筋力の大きさを何ら保証するものではない。

右図の被験者A・Bは、最終的に到達した最大筋力値にはほとんど差はないが、最大勾配に準じた収縮開始100ms時点での筋力レベルに大きな差があること。また、被験者CはAやBに比べて、最大筋力と同時に100ms時点での筋力でも劣っていることを示している。

表8.1には、これら種々の筋力指標の用語とそれらの定義を示した(Werchoshanskij, J. V. 131), Bührlw, M.15), Kusnezow, W.W.43)らより村木作表)。また、表8.2には、陸上競技のスピード・筋力種目で求められる筋力発揮に関わる運動特性と共に、爆発的筋力がとくに重要である根拠を示している(Tidow, G. 1982)114)。その理由は、スプリント、ジャンプ、投擲競技のパフォーマンスを決定づける主要局面での筋力発揮が極めて高速で、短時間の運動条件でなされる点にある。そこでは、最大筋力よりも、より専門的なスピード・筋力としての爆発的筋力が決定的な役割を持っている。


表8.1 種々の筋力指標の具体例(Werchoshanskij, J. V. 131), Bührle, M. 15), Kusnezow, W. W. 43)らより)





表8.2 陸上競技各種目での筋力発揮の諸条件(Tidow, G. 1985)113)


静的最大筋力の発揮条件は、①単位時間当たりの神経インパルスの頻度の最大化、②参加する神経単位の動員数の最大化、③動員された神経筋単位の活動の同期化(筋肉内調整能)、さらに、④精神的な意志と集中力が挙げられる。また、最大筋力は筋肉の太さ(横断面積)にも比例し、形態的な条件が加えられる。しかしながら、実際のスポーツ運動では、計測しやすい単関節運動や静的条件とは異なり、全身の総合的でダイナミックな多関節運動である。比較的単純な多関節運動──たとえば、その場でのアイソメトリックなスクワット運動であっても、最大筋力の発揮には運動技術や調整力に関連した複雑な条件が伴う。これらは、効果的な下肢の伸展動作を可能にする上体の姿勢保持能力であり、主働筋群と同時に協同筋群の動員性に関わる筋肉間調整能である。

フリーウェイトを用いた動的なスクワット運動では、姿勢保持のための運動制御能力や運動伝動など、リフティング技術とも関連したさらに複雑な条件が加えられる(資料A参照)。また、よりダイナミックな運動である垂直跳、台上から飛び降りて即座にはね跳ぶリバウンドジャンプ(またはデプスジャンプ)へと運動を変化するにしたがって、主要な筋力カテゴリーも筋力からスピード・筋力へと変化する(図8.3、図8.4参照)。そこでの最大筋力の指標は次第に重要性を失い、体重当たりの相対筋力、さらには、反動的・爆発的筋力がより重要となる。また、運動の体力面よりも、技術面および調整力に関連した運動の質的内容に主要な条件が転換される。

したがって、個別のスポーツ種目での専門的筋力にとっては、試合運動の中核技術とその運動特性が重要であり、走・跳・投での最大パフォーマンスを目指すような陸上競技の例ではさらに以下のものが重要なトレーニング課題となる。

①伸長性から短縮性への切り替え能力

②緊張から弛緩への切り替え能力

③スピード循環的からスピード非循環的、またはスピード循環的から爆発的−反動的−弾道的筋力発揮への切り替え能力


[資料A]種々のスクワット運動での相対的強度とトレーニング内容の変化

ウェイトトレーニングの代表的運動であるスクワットは、その沈み込みの深さから以下の3つに大別される(図8.3)。

①フルスクワット:大腿が地面と水平で、膝関節は約70度以下の深い沈み込み運動。

②ハーフスクワット:膝関節は約90度で、中間の沈み込み運動。

③クォータースクワット:膝関節は約110度以上での浅い沈み込み運動。



図8.3 踏切脚の膝関節角度と静的最大筋力との関係(阿江, 1979/1983 1), 2)の資料に村木加筆)

A:ディープ(フル)、B:ハーフ、C:クォーター・スクワットでの基本的沈み込み位置

斜線部分は陸上競技での走る・跳運動の踏切での膝関節の運動範囲を示し、点線は比較的深い屈曲部位での筋力発揮に優れ(投擲選手に多い)、破線は逆に浅い部位での筋力発揮に優れる(跳躍選手に多い)。


これらを種々の膝関節角度での静的最大筋力の測定結果と対応させてみると(最大値を100%とする相対値で示す)、3種のスクワットの最大挙上重量(1RM=Repetition Maximum)の違いは、図から明らかである。また、ランニングジャンプ(走幅跳や走高跳)やスプリントでの踏切中の踏切脚の膝角度の変化は、図中の網掛け部分(約125〜170度の範囲)に相当する。

以上のことから、これらを専門種目とする選手の筋力養成には、以下の諸点を考慮する必要がある。

(1)異なるタイプのスクワットの負荷設定は、相互に共通ではないこと。

(2)専門種目の運動特性に対応して、主要局面の運動範囲での選択的負荷を主要な内容とすべきであり、ここでは、図中の斜線部分を中心とするクォータースクワットがその中核となる。

(3)フルまたはディープスクワットの最大挙上重量を基準にすると、クォータースクワットでは、その約150〜200%の負荷の挙上が可能である。したがって、その可能性の認識と共に、クォータースクワットに相応しい負荷を用いた支持能力の強化が求められる。

(4)逆に、クォータースクワットを基準にした場合、ディープスクワットでの最大値は65〜75%に相当し、クォータースクワットでのこの負荷は、動的筋力法の範疇とみなされる。したがって、フルスクワットの最大負荷でのジャンプスクワットもクォータースクワットでは可能である。

(5)ただし、その場合、フルスクワットでの最大値は、スクワット運動の弱い部分(局面)のものであるのに対して、クォータースクワットのものは強い部分(局面)の最大値であることを考慮すべきである。その場合、危険性も増加するので、姿勢・バランスの保持等々、訓練性の段階的準備と補助装置の使用などの十分な安全対策などが必要である。

(6)クォータースクワットでの爆発的な最大筋力法では、生体への限界負荷に対する心的緊張も極めて高い。このため、心理的抑制が解かれた運動直後に、質的に異なる反動的衝撃法を挿入し、プラスの機能的転換によるトレーニングの即時的効果を活用する。

専門的スピード・筋力としての反動的・爆発的筋力発達の可能性は、最大筋力法や最大反復法と反動的衝撃法との機能的な結合による以下の3つの方式に求められる。

①トレーニング課業内での直接的結合方式。

②最大筋力法と衝撃法を中心とする2つのミクロ周期を交互に行う周期的結合方式。

③第二方式での衝撃法ミクロの後に、最大反復法または動的筋力法を回復ミクロとして置く周期的結合方式。

④第三方式に準じた周期性を持つが、さらに長いメゾ周期レベルでの周期的筋力集中方式に準じるもの。ただし、オーバートレーニングを避けるために、衝撃法を中心に実施する期間は、他に比べて相対的に短い期間とする。

上記の中では、経験的に③の可能性が高いように思われる(とくに上級者)。しかし、訓練性の低い選手では、負荷がより長期に漸増する④の方式が勧められる。


8 1−2 筋力養成法

筋力の科学的知見に基づいた種々の筋力トレーニング法の分類は、以下のものが一般的である(Zaciorskij, V. M.1972 138), Schmidtbleicher, D., 1987 103))。

(1)最大筋力法(表8.3)

最大筋力法は、最大または最大に近い負荷(90〜100%)に対して、随意的最大努力での短時間の爆発的な最大収縮を行うもので、比較的強度の高いウォームアップの後に行う。この方法のバリエーションには、超最大負荷(110〜120%)を用いて主働筋に強制伸張のネガティブワークをさせる、エキセントリック法(Eccentric training)も含める。

ここでは筋肥大よりも、主として神経系の適応から、筋力発揮度合い(爆発的筋力)の顕著な改善と最大筋力の増大が起こされる。このため、爆発的筋力発揮を特徴とするスポーツには高い価値を持つ。しかし、用いる負荷の強度が大きいので、運動の習熟度合いが高い場合に限られる。また、上級者にあっても、遂行時には非常に高い心的緊張をもたらすことから、実際には、後述の最大下の負荷を用いた反復法がトレーニング周期内で挿入され、両者の積極的な相互作用が利用される。


表8.3 最大筋力法──最大筋力の望ましい発達を得るには、8回以上の反復ができないような大きな負荷を用いる(Schmidtbleicher, D. 1987)103)


(2)最大反復法(表8.4)

最大反復法は、最大下の負荷(60〜95%)を用いて、筋疲労の限界まで最高反復回数を行う。これは、主として筋肥大と筋力の増大作用が大きいのでボディビルダーに多用され、ボディビル法(Body building method)もしくは筋肥大法(Build-up method)とも呼ぶ。

速筋性の運動単位の動員は、疲労限界に近づいた状態で始まるので、爆発的筋力の発達への貢献は少ない。しかし、負荷強度が低いので、運動の習熟性を優先し、高い強度での専門的訓練の導入に先立つ前提条件をつくり出すのに適している。したがって、負荷の量的増大を必要とするトレーニング発達過程の初期もしくはトレーニング周期の導入段階で用いられる。


表8.4 最大反復法──最大筋力の60〜90%負荷での最大反復(11〜30RM)の結果、その疲労がグリコーゲン貯蔵の超過補償をもたらし、筋持久力の増加を生み出す。その負荷がより重い(75〜80%)場合には、収縮タンパク構造の新しい合成を生じ、筋横断面積、最大筋力、クレアチンリン酸含有の増加をもたらす。適正に筋横断面積(筋力)を増加させるためには、別々のミクロ周期で、両方の強度を使ってトレーニングする必要がある(Schmidtbleicher, D. 1987)103)


(3)動的筋力法(表8.5)

動的筋力法は、比較的軽い負荷(50%以下)に対して最大努力で弾性的に少回数行うもので、運動と実施条件は競技的な専門種目と構造的・機能的にもできるだけ一致するもので行う。したがって、これは専門的筋力トレーニングとして、最大筋力法よりもさらに実際の専門種目に近い形での筋力発揮の機能的改善が狙われる。これには、テクニックまたは専門的筋力の不足などでの筋肉間調整能の改善なども含まれる。

たとえば、膝関節角度70度以下のフルスクワットでの1RM(1回最大挙上重量)は、クォータースクワット(約110度)では50〜60%に相当し、後者での爆発的な動的筋力法トレーニングへの質的な転換が可能である。また、この膝関節の運動範囲は、走幅跳・走高跳などのランニング跳躍の踏切中のものとの類似性も高まる(資料A-図8.3参照)。



表8.5 動的筋力法(A)と反動的トレーニング法(B)


(4)反動的衝撃法(表8.5/図8.4)



図8.4 反動的衝撃法トレーニングの具体例(村木, 1985)71)


反動的衝撃法の狙いは、筋肉の伸張性(Eccentric)および短縮性(Concentric)収縮の結合である伸張−短縮サイクル(Stretch-Shortening Cycle: 以下SSC)での反動効果に依拠する反動的・爆発的筋力の発達である。このSSCは、運動の性質とは比較的独立したものであるので、特別な方法でトレーニングされる必要がある。それにはまず、専門的トレーニング手段として専門種目に必要なタイプのSSC運動の選択に始まる。

このトレーニング法は、筋力発揮の作用時間の長さから、短いSSC(リバウンド型)と長いSSC(プレス型)との2つに大別され、総称的にプライオメトリックス(Plyometrics)とも呼ばれる。

スクワットジャンプの例では、前者は台から飛び降りて即座に跳ね返すドロップジャンプまたはデプスジャンプ(Drop or Depth jump)である。そこでは、動作的・心理的“先取り”が重要で、動作上のアクセントは接地に置く必要がある(図8.5)。これらは、積極接地(Active landing, Active foot placement)と呼び、地面反力の作用線上への適正な身体配列(Body alignment)とも伴い、一種の運動技術とみなされる。

後者は、その場からの反動動作つき跳躍で、動作上のアクセントは反動動作による沈み込み後の伸展動作に置かれる。この場合でも、連続する2回目以降の跳躍で動作アクセントを空中からの接地に置き換え、前者のタイプに切り換えることもできる。両者の運動タイプの違いから、前者をリバウンド型、後者をプレス型と呼んで区別している。

反動的・爆発的筋力トレーニング法は、主に神経系の適応を狙いとしており、この目的に利用される跳躍運動での代表的な手段と方法は以下のものである。

①無負荷の連続跳躍運動
i)両足連続跳躍

自分のリズムで行うものや、最大頻度、最大高を目指すものなどのバリエーションがあるが、1セット30回以内とし、セット間に5分の休息をおき神経系の回復を図る。また、その場で行うものの他に、前進性を伴った連続ハードル跳躍などの障害物を利用したものも含める。

ii)片足連続跳躍

5〜6歩助走からの比較的短い距離(20〜30m)の連続跳躍──同側片足連続跳躍(Hopping)、交互片足連続跳躍(Bounding)、混合片足連続跳躍(Mixed bounding)で、他には助走つき三段跳または五段跳が含められる。トレーニング効果の判定基準には、それらの跳躍距離もしくは一定距離(30〜50m)での歩数と所要時間の和を用いる。反動的な連続片足跳躍としての他の用途には、筋持久力の改善がある。これは、前者の短い連続跳躍に対して比較的長い連続跳躍をゲーム的に行うことから「ジャンプレース」とも呼んでいる。

②デプスジャンプ

デプスジャンプは反動的衝撃法トレーニングの最も一般的な方法で、台上から飛び降り即座に跳ね返すデプス幅跳・三段跳、各種のボックスジャンプ(両足/片足)等々が代表的な運動である。これらは傷害の可能性があるので、よくトレーニングされた上級者の特殊筋力トレーニングとして主に実施される。他に、下り斜面での連続片足跳躍、牽引されての(Towing)連続片足跳躍も含める。

使用するボックスの適正台高は、一般に45〜90cmであり、両足跳躍の場合でも100cmを越えることはない。できるだけ短い接地時間での最適なパフォーマンスを目指す必要があるので、体重以外に余分な負荷を用いる必要はない。また、接地時の足関節・膝関節の傷害防止と最適パフォーマンスの実現のために、積極着地(Active landing)技術の獲得を優先的に取り組む必要がある(図8.5参照)。

種々のスポーツ運動に見られる筋緊張のタイプと筋力の養成法の対応関係は、表8.6に整理した。


図8.5 両足跳躍の種々のタイプと積極着地
(A)その場からの反動つき垂直跳:動作アクセントは伸展(上拍)にあるプレス型
(B)台上からの一般的デプスジャンプ:アクセントは(A)に同じ上拍
(C)台上からの積極着地を伴うデプスジャンプ:アクセントは接地(下拍)にあるリバウンド型



表8.6 種々のスポーツ運動に見られる筋緊張のタイプと筋力の養成法の対応関係(Adam, K./Werchoshanskij, J. W. 1972)131)


8 1−3 トップレベル選手における筋力問題

今日の高度化した国際的なトップレベル選手の筋力問題に関するトレーニングの理論と実践では、以下の諸点が特徴的である(村木,1989)77)。

第一に、競技パフォーマンスの向上に直結するトレーニングの高度な専門化。第二に、専門的トレーニングの高い強度。第三に、質的に異なるトレーニング間の組み合わせによる積極的なプラスの機能的転換とその累積的な相乗効果の発見と活用。第四に、目標とする試合期に対して、最良に準備されたスポーツ・フォームを実現しうるトレーニング方式の合理化である。

筋力トレーニングは、スポーツ・トレーニングでの体力面の最も重要な要素的課題であるが、陸上競技の中でも相対的に筋力が重視される投擲競技においてさえ、筋力トレーニングによって達成される最大筋力を競い合う時代は、すでに1960年代にピークを迎えたとみなされている(Tschiene, P. 1986)120)。

測定不可能な生体の筋肉の絶対筋力の代用値として、比較的計測しやすい限定的な動作や部位での静的および動的最大筋力は、研究対象としてもまたトレーニングの実際でも、体力的特質の重要な要素として大きな関心が持たれてきた。しかし、選手の一般的なトレーニング水準が高度化された結果、競技パフォーマンスに対するその意義と課題の重要性はそれ自体にではなく、前提条件的な最低必要基準(Minimum requirement)の見極めに絞られている。

むしろ今日では、筋力問題を単に生理的・物理的な体力的問題としてではなく、スポーツ運動の技術的、心理的側面とも不可分な問題として、スポーツ種目の特性や運動構造と密接不可分な運動遂行全体の中に現れる特質としての認識が顕著である。加えて、トレーニングにおけるそれらの機能的な転換と相互作用を含め、体系的な筋力養成方式の開発が最重要課題となっている。

この理由の第一は、高度にトレーニングされたトップレベル選手では、計測しやすい限定的な運動条件での筋力はもはや競技パフォーマンスの決定的な要素とはならないこと。第二に、全身的な多関節運動での筋力発揮は姿勢や構え、移動に伴う身体配列と配置、部分力積の集積といった筋肉間調整能や運動技術とより深い関わりを持っていること。第三に、人間の筋力は、運動の狙いや、狙いとされる限定された特徴、またはトレーニングの方向性によって、形や性質が非常に変化すること。第四に、競技パフォーマンスの向上は個々の要素的な発達・改善よりも、むしろ種々のトレーニングの組み合わせによる機能的転換と相互の累積的作用の中にこそ可能性が見られる点である。

最近15年間のヨーロッパでの筋力トレーニング問題の理論と実践上の発展でも、既成の体力概念としての筋力やパワーにとらわれず、目的とする高いパフォーマンスを生み出す特殊で個別的な運動の複合的現象として、質的問題を含めた専門的トレーニングとそれらの相互作用に着目したものが顕著である。

筋力について、研究者とトップレベル・コーチを集めて開催され、最大筋力と動的筋力のためのトレーニングの基礎を主題とする「筋力問題シンポジウム」では、これらに関して以下の共通認識を示している(Schmidtbleicher, D. 1984 102), Tidow, G. 1985 114))。

動的筋力とは、陸上競技の短距離、跳躍、投擲種目に代表される非持久的種目での筋肉がなすべき主な仕事に関連した特質で、以下の点が特徴的である。

(1)目的とする連続的運動での筋肉への負荷のかかり方を、正確に分析特定し、分類することの難しさ。

(2)運動の目的や、目的とされる限定された特徴によって、発揮される筋力のタイプや性質は著しく変化すること。

(3)スポーツ運動の中核構造で発揮される負荷の多様性と特徴を体系的・構造的に把握することの重要性。

(4)それらの諸特質の発達を狙いとするトレーニングでの、運動と結びついたトレーニングの得意性と相互の独立性。

(5)最大筋力発揮時の筋力−時間曲線でのスタート筋力、爆発的筋力、最大筋力間には相互の独立性、選手間の個別性が顕著であること(図8.2(A)参照)。

(6)陸上競技での非持久系種目では、各主要局面での極めて短時間に限定された爆発的な筋力発揮能力と、その運動局面間での転換能力が決定的であること(表8.2参照)。

また、これらの専門的な能力を向上させるには、トレーニング方法・手段の質的吟味の必要性、一般的トレーニングとの間のプラスの機能的転換の可能性、そして相互的な累積的作用を認識した、体系的で組織的なトレーニング方式が不可欠である。

選手の発達過程に伴うトレーニングでの筋力的な発達も、後述するトレーニングの一般原理に合致させることで達成が可能である。しかし、競技パフォーマンスに直結する高度な専門的筋力の発達がより重要なトップレベル選手のトレーニングでは、以下の特性を生かした合理的なトレーニング構成が求められている。

これらの理論的根拠には、一定の最大筋力は、爆発的筋力の高度な発達に対する前提条件ではあるが、直接的な要素ではないことにある。また、最大筋力を発達させるトレーニングと、専門的スピード・筋力を伸ばすトレーニングとの負荷の量と実施時期の間には、以下のような一定の関係が明らかになってきたためである。

第一に、トップレベル選手での最大筋力と爆発的筋力との間には、相関関係がなくなること。第二に、最大筋力の養成を目的としたトレーニングの量を波状的に増減させることで、その減少期の回復過程に相応して専門的スピード・筋力が急速な上昇を示すこと。第三に、集中的な最大筋力訓練後の回復過程では、専門的筋力の発揮そのものである試合的運動を用いたテクニック訓練への集中的な転換によって、専門的筋力とテクニックの発達が相乗作用を持ち、メリットが大きくなること。第四に、集中的な筋力訓練とテクニック訓練の併用は後者の質的低下を招き、競技パフォーマンスの上昇に対するマイナス作用が大きいこと等々である。

負荷の総量と適用期間の長さの両面から、マクロ的トレーニング構成は分散方式と集中方式に分けられる。

図8.6は、これらの異なる負荷方式でのスピード・筋力指標の動態を示したものである(Werchoshanskij. J. V.1978 131)より村木改変)。上段Aは古典的な分散方式モデルで、Bには合理化された集中方式の基本モデル、Cはその応用例としての多重集中方式、Dはより実際的な年二重周期での筋力集中ブロック方式の具体的な適用モデルを示している(前出の図5.5参照)。



図8.6 異なる筋力トレーニング負荷方式とスピード−筋力指標の動態の違い
A:分散方式、B:集中方式、C:多重集中方式、D:年二重周期での筋力集中方式の適用モデル(Werchoshanskij, J. W. 1978 126), 131)より村木改変) 69), 70)


ベルホシャンスキー(Werchoshanski, J.V. 1978)は、分散方式が相対的な強度の低下と、専門的筋力と競技パフォーマンスの発達に対してプラスの累積的転換作用に乏しいことから、上級跳躍選手への集中方式の適用を提唱している。集中方式では、質的に異なるタイプの筋力トレーニングをトレーニング周期の準備期で体系的な取り組みの中で、トレーニングでのプラスの機能的転換と累積作用の活用を狙っている。

図8.7は、跳躍選手に対して筋力集中方式を適用した際に、実際のトレーニング期分けに基づいた各トレーニング段階での主要なトレーニング内容を、筋力集中ブロック(期間)での筋力・パワー訓練を中心に、技術・試合訓練などとを関係づけた組織的構成を描いたものである(村木,1985)69), 70)。


図8.7 筋力トレーニング集中方式におけるジャンパーのトレーニング内容の組織的な構成と期分け(村木, 1985)69), 70)


筆者らのトレーニング現場での同様なモデル実験と、その後の準実験的な取り組みの継続、および海外からの情報を交えた判断では、以下の問題点と対応策への示唆が挙げられる。

第一に、適正なプラスの機能転換と累積作用を生み出す筋力集中期間の至適長さの問題である。これは3カ月を越すものでなく、2カ月程度のより短期のほうが合理性が高いように思われる。

第二に、上記に関連して、集中方式でのプラスの機能転換を図るための各種のトレーニング法(質と強度)の交替期間の短縮である。この理由は、とくに上級者では一般的筋力の発達に結びついた最大反復法の減少が不可避であること。しかも、最大筋力法から専門的筋力と技術訓練への機能的な転換をさらに短期の周期で更新し、トレーニング内容の専門性と強度を高めることに大きな可能性がある点である。これには、多年次の主要試合での試合ストレスおよび当該するトレーニング段階での選手の個別性を反映させる必要が大である。たとえば、オリンピック大会の翌年には比較的長い周期で更新し、全体的な強度を抑えるが、それ以外では比較的短期に更新することも可能であろう。

第三は、技術と試合期間を通じて求められる必要な筋力の維持レベルについてである。これについては、試合期であっても高められた筋力水準の維持は可能であり、少なくとも低下させるものであってはならないことだけは確かである。

[資料B]各種リフティング種目とトレーニングの相互比較

筋力トレーニングは一般的に、ウェイトリフティングとその関連種目およびトレーニングマシーンでのトレーニングが代表的なトレーニング手段・方法とされ、代名詞的にも使われている。

専門スポーツで競技達成を高める目的での筋力トレーニングは、本文でも述べたように「すべてのカギは基本的トレーニング手段としての運動にある」。この意味でも、筋力トレーニングの代名詞的存在ともなっているこれらの目的と内容、および手段と方法の違いを正しく理解しておく必要がある。

以下には、パウレット(Pauretto, B. 1987) 86)のものを参考に、これらの目的や性質の違いを相互比較した。

(1)ボディビルディング(Body Building)

ボディビルダーのトレーニング目的は、自己の肉体(筋肉)を用いた生体彫刻によって、理想とする「外形」をつくり出すことにある。したがって、発揮される筋肉の機能(筋力)への関心は少ない。

ここでのトレーニングは、皮下脂肪を減らしバランスのとれた全身の筋肉をつくり上げ、同時に、細部の形成が必要な部分については特定な個々の筋肉(群)を形成して整えてゆく。したがって、基本的なトレーニング方法は最大反復法とそのバリエーションが中心に用いられ、これらを総称してボディビル法と呼ばれる。

(2)パワーリフティング(Power lifting)

パワーリフターのトレーニング目的は、競技種目であるベンチプレス、スクワット、およびデッドリフトでの挙上重量を少しでも高めることであり、その動作で直接関係する筋群のより重い重量(抵抗)に対する絶対筋力の向上である。それらの運動は、両上肢および両下肢の単純化された伸展運動で構成されている。さらに、運動の自由度が高く、巨大な抵抗負荷に対して比較的弱い関節(手首、膝)に対しては、関節の自由度を少なくするためにラップが巻かれ、外的な補強がなされた特殊な条件が許されている。

ここでのトレーニングは、パフォーマンスに直結する3種のリフティングでの絶対筋力の増大が目指される。したがって、パワーリフターにとってのベンチプレスは、競技種目(試合運動)の1つであり、同時にそのバリエーションは不可欠な専門的トレーニング手段ともなっている。

(3)ウェイトリフティング(Weight lifting)

パワーリフター同様、トレーニングの直接的な目的は、試合運動(スナッチおよびジャーク)でのトータル挙上重量の向上にある。パワーリフティングとの違いは、そのダイナミックで爆発的な運動特性にある。それらは、床上のバーベルをダイナミックな引き上げ動作で胸上に引き(投げ)上げ、その下に沈み込んで受け、頭上での両腕の伸腕支持態勢に持ち込む、一連の爆発的・弾道的全身運動が特徴的である。

トレーニングでは絶対筋力もさることながら、リフティング運動の技術とそれに直結する各種の専門的運動を用いた爆発的筋力および最大筋力の発達・改善が中心に目指される。したがって、パワーリフターとは異なり、ベンチプレスは全く重視されていない。

これらの主要なリフティング運動は、重力場での各種のスポーツ運動での力動的な身体支持作用と関連しており、ほとんどすべてのスポーツ種目での基本的トレーニング手段として重視されている。反面、これらはその場での運動とはいえ、全身的なパワー運動で、運動の自由度が高く、他のものに比べて極めて技術要素が高い種目でもある。

(4)トレーニングマシーン(Training machines)

フリーリフティング運動では、関節の動員数と運動の自由度が大きい多関節運動であるのに対し、マシーンでは両者とも小さく限定的である。したがって、マシーンでの運動は、単関節運動を中心とする部分的運動で、運動に特別な技術をあまり必要とせず、各部分の特定筋群に対しての適正負荷の適用が容易である。また、負荷に対する直接的な操作が少なく安全性にも優れる。

マシーンでの運動遂行時の筋活動の主なタイプは、マシーンの負荷方法に準じて別表の資料Cに示したいくつかのタイプに分けられる。しかしながら、とくにフリーリフティングとは異なり、全身的な多関節運動での筋力発揮の際に重要な筋肉間調整能、適正な支持態勢への身体配置とバランス、運動技術、タイミング等々、他の多くのスポーツ運動で重要な運動課題への対応に乏しい。

フリーリフティングとマシーントレーニングとの間の特徴の比較は、以下に列挙した。

フリーリフティング

・関節の動員数は大。

・運動の自由度は大。

・運動とフォームのバリエーションが大。

・全身的な多関節運動での筋力発揮の調整力(筋肉間調整能)や全身の支持能力、バランスの発達には不可欠である。

・器具操作とリフティング動作の正しいフォームや補助法の習得が前提条件となる。

トレーニングマシーン

・関節の動員数は限定。

・運動の自由度は限定的。

・運動とフォームは固定的。

・部分的運動で各部分の特定筋群への適正負荷が得やすく、特定部位の部分的強化に適する。

・運動に特別な技術はあまり必要としない。



[資料C] 運動負荷様式からみた筋力トレーニング法の種類と特徴

筋力発揮の運動負荷様式の違いに伴って、種々のトレーニング用器具が開発されている。以下の表には、この観点から筋力トレーニングの種類と特徴を参考資料として整理した。

種類と名称

1)等尺性(Isometric)トレーニング

2)等張性(Isotonic)トレーニング

3)伸張性(Eccentric)トレーニング

4)可変抵抗負荷トレーニング

5)等速負荷(Isokinetics)トレーニング

6)弾性負荷トレーニング

7)動的(増張力的)トレーニング

8)反動的(衝撃法)(Reactive/Shock)トレーニング

特徴

静的な状態で固定的負荷に対して等尺性の筋力発揮を行うもの。

重量物を挙上し、筋肉が短縮するにつれて張力が発揮されるもので、バーベルなどを用いたフリーリフティング運動、同タイプのマシーン運動が含まれる。

超過負荷重量がゆっくり下ろされ、張力は筋が伸張されるにつれて超最大筋力発揮を行うもの。

重量の負荷はカムを介して関節に作用し、全運動範囲を通じて、筋が最大張力を発揮するもの。

運動に対する負荷は、運動のスピードに対応して力学的に変化されるもので、サイベックス、オルソトロン、ミニジム等々が相当する。

負荷はバネや弾性体(ゴム)などによって与えられるもの。

弾性的、反動的、爆発的な運動遂行で特徴づけられるもので、2)の等張性トレーニングとの厳密な区別は困難である。体重および体重以外の重量負荷と共に、自然抵抗負荷(登り坂、砂地、雪上など)も含める。

反動的・衝撃的運動での筋肉の伸張−短縮サイクルの反動的・爆発的運動で特徴づけられるもので、7)の動的トレーニングとの厳密な区別は困難である(図7.15参照)。

別名

アイソメトリックス

等張性(アイソトニック)一般的ウェイトトレーニング

超最大法、Negative Repetition Method

ノーチラス(Nautilus)トレーニング

アイソキネティックトレーニング

増張力トレーニング

動的筋力トレーニング

プライオメトリックス

反動法、衝撃法、プライオメトリックス、デプスジャンプ・トレーニング



8 2 スピード

本章では、エネルギー系体力のスピード問題を中心に、第一項ではスピード能力の特質とタイプの分類、第二項ではそれらの種々のスピード能力の基本的養成法について扱う。

また、第三項では、高度な最大スピード能力の発達・改善が期待される特殊な負荷軽減法(アシスティッド・トレーニング)の理論と実際について取り上げた。

8 2-1 スピード能力の特質とタイプ

運動系特質としてのスピード能力には、スポーツ運動のタイプと基本的特質の違いから、以下のようないくつかのカテゴリーに分類される。まず、運動構造の観点から、非循環運動のスピード能力(A)と循環運動のスピード能力(B)が区別される(表8.7 Jonath , U. 1986 36)より改変)。


表8.7 運動系特質としてのスピード筋力のタイプと基本的特徴の違い(Jonath, U. 1986 36)より村木改変)


(A)非循環運動のスピード能力

跳ぶ、打つ、投げるなどの非循環運動のスピード能力の限定因子には、主に、①専門的スピード・能力としての爆発的・反動的筋力および爆発的・弾道的筋力(前項の筋力参照)、②身体の大きさとプロポーションに関連した形態的特性、③身体や投擲物の質量、④運動技術に関連した調整力等々が挙げられる。

スポーツ種目の典型的な具体例としては、極めて速い速度での筋力的運動である陸上競技の跳躍・投擲種目が相当する。

(B)循環運動のスピード能力

走る、漕ぐ、滑る等々の循環運動のスピード能力は、運動の基本的特質の違いから、以下の2つが区別される。それらは、(a)全身運動としての運動スピード、および(b)部分的な身体運動としての動作スピードである。

また、これらはさらに、より具体的な運動特質に対応するスピード能力として、以下の3つのカテゴリに類別される。

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