私になるまで6
いよいよ高校受験本番当日。
朝早くから地区の女子達で、神社にお参りに行く。
この頃になると、同じ目標を達成するために一緒に勉強する仲間が出来て本当に勉強出来る子は1人で塾に通ってたりしてたみたいだが、少し関係は良くなった。
人生初の受験。苦しい時の神頼み。みんな揃って合格しますように!
一心に願った。神様もこんな時だけお願いにこられて、さぞ困惑しただろう。
みんなと巡航船に乗り、親に港で見送られ、いざ受験会場へ。
会場には、副担がソワソワしながら待っていた。担任は?三学期に入り足を骨折。そのピンチヒッターの副担は、とてもよく話せる教師だった。
「普段の力を出せばいい。」
高校の門を潜り抜け指定された教室に向かう。普通科受験番号58。
同じ中学の子が前後左右。
試験官の先生が入って来て、テスト用紙を配る。
少しずつ緊張して足が震えていた。
開始のチャイムと同時に、用紙を裏返す。焦って、鉛筆を床に落としてしまった。試験官の先生が拾い上げてくれる。
その後何度も消しゴムを落とした。
5教科のテストで何度消しゴムを落としたか!震える手で書くものだから、机音を立てた。さぞかし騒動しいと感じたことだろう。
次の日新聞の受験問題で答え合わせ。だいたい半分以上は正解してる気がしたが、真相は分からない。
合格発表までの一週間。漫画を読みまくった。何も考えたくなかったから。当時流行ったあだち充のタッチを友達に借り無心で読んだ。お陰様で高校野球野球が好きになり、今も好きだ。
さて、一週間経ち…合格発表…みんなで高校まで見に行く。どうか合格してますように!
学校に着き、掲示板を見た!
58…あった!
思わず叫んでいた。嬉し泣き、みんなと同じ高校へ行く!夢が叶った瞬間だった。
今はまだ修行中の身ですが、いつの日か本にしたいという夢を持っています。まだまだ未熟な文章ですがサポートして頂けたら嬉しいです。