ゲイ小説 「僕がゲイだと気付いたのは大嫌いな彼の仕草からだった」#7

悩んだところで僕にはどうすることも出来ない。
彼を好きだと思えば想う程、彼の嫌いな部分が僕を苦しめる。

あんな奴大っ嫌いだ!

彼の事をそう思いながら残りの小学校生活を送る事にした。
そうでもしなければ僕の気持ちは壊れてしまいそうだった。

彼の事が好きなのに好きと言えない自分がいる。
好きだと思っている人にからかわれ、嫌な気持ちになっている自分がいる。

それならばいっその事
彼の全てを嫌いになれば僕は悩む事なんて無くなるだろう。

そう考えていた。

それなのに…
僕は何度も彼の腹筋を目にする事になる。

あの日だってほんの少しでも時間が違えば
彼のあの姿を目にする事だって無かったのだから…


#8へ続く

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?