ダメ! 序盤でやると落選するコト!
ライトノベルには守るべきセオリーがあります。
序盤において悪手と言えるのは、『いきなり世界観を長々と書いている』パターンですね。
例として、
『○○王国が△△して~□□帝国が●●して~』
『▲▲平原において□□帝国が◎◎騎士団を率いて◆◆合戦において~』
など、そのような文章が十行も二十行も続いているパターンです。
これは普通にNGです。
つまらない歴史の教科書みたいで、よほど文章力に長けた人か、あるいはすでに別作品を刊行していて、世界観が読者も分かっている場合を除き、避けるべきです。
■不快な主人公はNG
『不快な主人公』は厳しいです。
他人に悪態をつく。乱暴を行う。悪事と呼ばれる行為をする。
基本的にはアウトです。
前の記事で主人公の日常や性格を書いて、とありましたが、外道な主人公の場合は例外です。
活躍させるには段階が必要です。
はじめに、主人公が外道に走るまでの経緯を描写。
(元々は優しかったが、ひどい人間に非人道的なことをされたなど)
外道な主人公は、『なぜ』そうなるのに至ったか、最低限の説明が必要です。
それがないと、読者はただ「嫌な奴」「自分勝手な奴」と悪印象を懐いて、ストーリーが動き出しても、あまりスムーズに読み進められません。
第一印象は現実はすごく重要ですが、それは物語においても同じです。
読者は基本、『最初に主人公に抱いたイメージ』を元に、読み進めていきます。
わかりやすい例で言えば、『このすば』でしょうか。
このすばでは、主人公のカズマは死んで女神のもとへ行きます。
そこでトラックに跳ねられて死んだと最初は思いこんでいるのですが、女神から「あなた、トラクターに轢かれて死んだと思い込んでショック死したのよ」と言われて愕然とします。
それはそうですよね。
トラックではなく、速度の遅い乗り物、トラクター。さらには轢かれておかず、『勘違いでショック死』したという、なさけない理由です。
ここで読者は、「この主人公はちょっとアホだ」と認識をすると思います。
十代相応の少年らしい行動も思考もしますが、アレな部分もあるので、読者としては「こういうリアクションになるのかな」と少し期待も出来ます。
その後、カズマは女神を異世界に向かう巻き添えに選び、色々とゲスな言動もします。
が、そもそもアホな人だと冒頭で示されているので、どこか憎めません。
所々で苦労人器質、優しい部分も見せることもあり、愛嬌のある主人公として成り立っています。
もし、冒頭でトラクターの下りがなかったら、主人公のカズマに対する第一印象は変わっていたでしょう。
その後の、「女神を巻き添えに異世界に向かう」という展開も、ただの嫌な奴か、変わった奴、という印象に変わっていたと思います。
そのため、第一印象はとても大切です。
『主人公がどんな人物か』、早い段階で描写しておくと、読者の理解が深まります。
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