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超プレイヤー思考だった私が、マネージャーになり社長になり仕事を任せられるようになった話

たまたま先日「どんどん仕事を拾っていったら、自分がボトルネックになったことはないですか?」という話になって。結果としてはYesなんですが、「改めて振り返ると、大きな転換点だったかもなぁ」と思ったので、ちょっと書いてみようと思います。

「プレイヤー」としての自分が好きだった

私はもともと超プレイヤー思考だったんです。実は前職のリクルートでも、前々職の楽天でも、私は「マネージャーになりたい」みたいなことはあんまり思っていなくて。「仕事の裁量は増やしたいけど、ギリギリまで管理職にはならないようにしたいな」と思ってました。

実は社長になった後も、1プレイヤーとして自分自身でアポイント取得して、営業してくる、、、とか、めっちゃ楽しくて。目の前の1件の成功体験と、チーム全体の成績が20%成長するというような成功体験は、どっちがどうというのではなく、それぞれに刺激と達成感があると思うんです。

プレイヤーとしての自分の仕事も当時は自信を持っていて、だからこそ「プレイヤーとして走り回っている自分」が好きだったんだと思います。

マネージャーになるものの、「頑張っている自分」に酔っていた

ベンチャーに入社して、初めて営業職になって、プレイヤーとしてそれなりに成果は出していたものの、たった半年でマネージャーになったんです。

今思うと、本当にダメダメなマネージャーだったと思うんですが、そもそも「営業マネージャー」とはどういうものか知らなかったので、正直自分の至らなさもそこまで理解できていませんでした。

ただ私のカレンダーは鮨詰め状態で予定が入っていて、お手洗いに行くのを忘れすぎて、商談中にお手洗いを借りるという失態をするくらい(今思い出しても恥ずかしすぎる)バタバタ走り回っていました。
かつ、そんな「頑張ってる自分」に酔っている部分も少なからずあったなぁと。しかも「頑張っている自分」に酔った状態のまま、私はマネージャーから社長になってしまいます。

「社長が会議に出ると、結局全て社長が結論を決めてしまう」

これは、社長になって半年以上たって、ある日社員から言われた言葉だったんですが、これは私のことを褒めているわけでも、持ち上げているでもなんでもなくて、「会議に出ないでほしい」という趣旨の発言でした。

これまで「〜の会議に出席してもらえないないですか?」とか「これ相談したいんだけど、会議でてもらえる?」と言われることが多かったのに、真逆の発言をされて結構ショックだったのですが、向き合わざるを得ない現実でした。

現実と向き合ってみると、ちょこちょこと「私がボトルネックになっている」という事実と「私が他のメンバーの成長機会を奪っている」という事実に気づくことができました。個人的には、めちゃくちゃ仕事を頑張っていたのに、皮肉ですよね。

もちろん事業や会社のフェーズによっては、マネージャーでも社長でもプレイングごりごり回すのが最適解な時もあると思うし、私も全ての自分のプレイングスタイルが間違えてたとは思いませんが、それでも「変わる必要」を感じました。

仕事を振った時の期待値のGAP問題

なかなか周囲に仕事を任せることができない、振っていくことができないのって、任せた仕事の成果がどうなるか不安だったり、実際GAPが生じて妨げになったりということが課題になると思うんですね。

これは、決してメンバーの能力の問題ではなくて、だから「メンバーが成長すれば解決する」とかではないと思っています。
・そもそもその「期待値」がお互い共通認識できていたか
・基本的にはマネージャーだったり管理職は、その業務の経験値や実績値がある程度積まれているわけなので、期待値がそもそも高め
・マネージャー自身の仕事の振り方が適切だったか、情報が足りていたか
の3点が大きいと思っていて、一朝一夕に解決できる課題でもないので、結構難しいなぁと。

色々やり方はあるのかなと思うんですが、私が実践してて、それなりに良かったなと思っているのが「いきなり満点を目指すのではなく、30点くらいの時点でお互い認識擦り合わせよう」ということでした。

例えば、月末までに100点のものが必要な時に、月末に100点を出すつもりが、結果70点の成果が出てきた場合、1日で30点上乗せが必要なので、お互いにストレス負荷がめちゃくちゃ高くなりますし、下手したら間に合いません。

でも月末の1週間前に30点くらいの成果を出してもらったら、残りの7日間で70点積み上げる余裕があります。その時点で「あと70点必要だね」ということも共通認識を持つこともできます。この時点では仮に30点のつもりが20点だったとしても誤差ですし。

一見、期日までギリギリまで自力で70点の成果まで頑張った方が優秀なように見えますし、誰も30点の成果物を他人に見せたくはないので、何も言わないと前者のパターンになることが多いんですが、ある程度お互いの期待値の共通認識を持つまでは、後者でやっていけば良いと思うんですよね。

実は、私自身も初めて挑戦する事とか「どれくらいの質を求められている」か明確でない仕事は、出来高2-3割で一旦周囲に開示するようにしているんですよ。その方が「ちょっと違った」時に微調整がしやすいですし、初めから満点を狙いに行くメリットがあまりないなと思っています。

期待値のGAPが小さくなってくると組織が一気に強くなる

実際だんだんと期待値のGAPが小さくなると、仕事をどんどん任せていくことができるし、仕事を任された側は成功体験も失敗体験もたくさん積めるので、そういうメンバーが増えていくと、自ずと組織は強くなるなと思います。

まぁ単純に考えて、自分1人のマッチョを作ったところで、大したものは持ち上げられないですよね。笑 

そうしていくうちに、新たなマッチョが自分の期待以上の成果を上げたりしているうちに、「あれ?プレイヤーとは別の面白さあるな。」って思うようになりました。

以上!


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