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経営が苦しい時に助けられた3つの教え

前回のnoteで駆け足で直近の4年間を振り返りましたが、まだ書きたいテーマがいくつかあるので、マイペースに書いてこうと思います。感想もらえたり、スキ!してもらえるとモチベーション上がるので、良かったら是非。

今回は、経営が苦しい時に役に立った教えについて書いていきたいと思います。(先輩経営者達に教えてもらったことが多いですが、自分なりに解釈したこと、アレンジを含めて。)とはいえ、苦しい時以外も重要なことだなと思っています。

「問題」と「課題」を切り分ける

負のフェーズに入った時の会社には、とてつもない量の「問題」が溢れます。組織もやばい、売上もやばい、モチベーションもやばい、運用もやばい、みたいな感じですね。社員と1on1をやっても、無限に「辛いこと、やばいこと、改善してほしいこと」が溢れてきます。

とはいえ、全部一気に解決なんて到底無理なんです。

そういう時に、やっていたのが、「その事象は不都合な事象(=問題)ではあるけど、課題なのか?」と問うこと。課題とは、「解く必要がある問題」です。

実は、本質的な課題を解くことができれば、自然に解決する問題って結構あるはずで。単純に目の前に見えている問題全てに対応しようとしても、モグラ叩きゲームのような感じで、エンドレスにモグラが出現し、エンドレスに叩き続けることになります。

これは意外と難しくて、私自身も社員に「社長は何もわかっていない。なぜ、〜〜の事象に目を向けないんだ」的なことを問われたこともあります。実際、何が本質的な課題なのか?をいちいち検証していく時間がないケースが往々にしてあるので、目の前の問題を放置していると「責任放棄」に見えることがあるのです。

そんな時は、「限られたリソースの中で、本質的な課題にフォーカスしたい」「これは問題ではあるけど、今解くべき課題ではない。だから放置させてもらう」というような話をして、優先度の高い課題に取りかかれるように努力しました。

特に経営者は「社員に向き合うこと」を最重要視してしまいたくなるタイミングがあると思うんですが(私はそうでした。)、「それは社員に嫌われたくないから?理解されたいから?」と自分に問いかけ、私がその時に最も向き合うべき課題に脳みそを使えるようにしました。

「良いことを3つ」「悪いことを3つ」

負の連鎖が起きてしまっているタイミングは、とにかく頭の中が「悪いこと(ネガティブなこと)」でいっぱいになります。

これ自体は仕方のないことですが、定期的に「良いことを3つ」「悪いことを3つ」セットで洗い出す癖を作りました。自分で書き出しても良いですが、ネガティブになりがちなメンバーとの1on1で定期的にお互い「良いことを3つ」「悪いことを3つ」報告し合う習慣を作ったりもしました。

どんなに小さいことでも良いので、「良いこと3つ」を出すことが重要です。これを定期的にやっていると、ネガティブなことが頭に浮かんだ時にセットでポジティブな事象が思い浮かぶようになっていきます。もはや脳のトレーニングに近いですね。笑 

ちなみに、面白いことに「1つの事象」でも「良いこと」と「悪いこと」両方に入るケースもあるんです。例えば、「〜のバグが発覚した」が「悪いこと」に入ってた場合も、「〜のバグを問題が発生する前に発覚できた」となると「良いこと」になるわけです。多面的に見るトレーニングにもなります。

「良い失敗」をして、皆で学ぶ。

組織がうまくいっていないタイミングは、誰しも疑心暗鬼になりやすいです。だからこそ、なるべく情報をオープンにすることを心がけました。会社の経営状況が悪い時は、その情報も数値と共にオープンにしていました。

特に、しつこいほど言葉に出して伝えていたのが「ネガティブな事象ほど素早くオープンに」ということでした。

誰にでも失敗はありますし、事業を推進していればネガティブな事象は絶対に起きます。それを躊躇して、情報の伝達が遅れると、対処ができなくなってしまったり、問題が大きくなったりする可能性が非常に高いです。

失敗は、速く安くわかりやすく。先輩経営者に教えていただいた言葉ですが、本当に重要だなと思います。速く安くわかりやすい失敗(=良い失敗)は学びにつながりますし、次の成功につながります。だからこそ「良い失敗」を組織で大切にしていけるように、そういうカルチャーにできるよう努めました。

どうしても余裕がない時だと、小さな失敗に対しても「えっ!」とネガティブな反応をしてしまいそうになりますが、皆でグッとこらえて「すぐにシェアしてくれてありがとう」と言えるようになっていくと、乗り越えられるハードルが少しずつ高くなっていくように思えました。


一度負のフェーズに入ってしまうと、やっぱり一朝一夕にどうにかなるってこともないし、耐える期間は辛いですが、「死ななければチャンスが必ず訪れる!」って信じて頑張っていました。もし誰かのお役に立てたら嬉しいです。

以上


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