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医療とケアが与えるもの。

こちらは「人間と社会のあいだを考える」メンバーシップ専用記事、髙崎順子の執筆回です。 noteの仕組み上、このコミュニティでのエッセイは私の分も、あさみさんのメンバーシップでお届けします。

言葉の意味は辞書に書いてありますが、生き続けていくと、その言葉に「辞書に書いてある」以上のニュアンスや深みが備わってきます。
そして人によっては、その繊細に深まった意味の方が、辞書的な語義よりも重く、確かに感じられることも。

(だから他者と対話する時にはまず、軸になる言葉が「何を指しているのか」をはっきりさせることが大事。
同じ言葉を使っていても、全く別のことを見て、話している可能性がありますからね)

今月のテーマに含まれる「医療」と「ケア」は、私にとってそんな風に、意味が深まった言葉たちです。

それぞれ辞書で書かれている意味は、このようなもの。

医療:医術医薬病気やけがを治すこと。治療療治
ケア:注意、用心。心遣い、配慮。世話をすること、また、介護や看護。
出典/デジタル大辞林(https://www.weblio.jp/content/医療)

「ケア」は外来語なので、日本語での言い換え例を調べたら、こうありました。

ケア:放っておくことができないものへの手当て
出典/国立国語研究所「『外来語』言い換え提案」(https://www2.ninjal.ac.jp/gairaigo/Teian1_4/Words/care.gen.html )

私の「医療」と「ケア」の意味は、この中にはありません。
そしてそれも当然だなと思っています。
それらの意味は、ごく個人的な体験から得たものだからです。


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