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助けることと、助けられること。

こちらは「人間と社会のあいだを考える」メンバーシップ専用記事、髙崎順子の執筆回です。 noteの仕組み上、このコミュニティでのエッセイは私の分も、あさみさんのメンバーシップでお届けします。

そんなに簡単じゃない、シンプルじゃない。
生きる年数が長くなるにつれて、いろんな経験が増えて、そのように思う場面が増えていきます。

助けることと助けられることも、そう。
同じ動詞を能動態と受動態にしたものですが、その「簡単じゃなさ」は別物で、それぞれに仕組みや度合いが異なります。

折々考えて、体験を重ねるたびに視点や言葉を更新して、という作業を続けていますが、やればやるほど、単純化できないデリケートさを実感します。

「助けること」を考えるにあたっては、おすすめの本があります。
フランスの作家レティシア・コロンバニさんの『彼女たちの部屋』という小説です。

現状では私が書いて綴って伝えるよりも、この物語を読んでもらう方が、
思索のフックを効果的にシェアできるような気がします。
(そういう本ってありますよね。ありがたし本の力……!)

なので今月のエッセイでは同じ動詞のもう一つ、「助けられること」について書いていきます。


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2,206字

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