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昨日のこと

まずは再三にはなりますが、この度の誤ツモ発声によるアガリ放棄の行為、本当に申し訳ありませんでした。
チームやパイレーツを応援してくださっている方々だけではなく、番組を視聴して下さっている皆様、対局を壊してしまった同卓者及び同卓チームの皆様、団体の名誉を傷つけてしまった最高位戦の皆様、Mリーグという番組を作り上げているスタッフ・関係者の皆様、麻雀プロという業界を作り上げてきた皆様、それ以外にも挙げだすとキリがありませんが、本当に多くの方に多大なご迷惑をおかけしてしまいました。心からお詫び申し上げます。

昨日の対局後のツイートに様々な方からリプライを頂き、全て読ませていただいております。温かいお言葉、厳しいお言葉様々ですが、非常に胸にしみております。
また、サクラナイツの堀プロをはじめ、個人的に暖かい激励のコメントを下さったプロの方や仲良くして下さっている皆様にもこの場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございます。
チームや妻とも色々な話をし、自分が考えていたこと、周囲に言われたこと、自分のやるべきこと、今後の自身の方向性について今考えていること等を文字にさせていただきたいと思います。


まず、今回の誤ツモ発声行為について、それ自体も重大な過失問題ではあるのですが、僕の認識は少し違いました。
余りにも似たようなエラーが多すぎる。僕の能力がプロとして麻雀をお見せする水準に達していない、それが僕の認識している問題です。

2018シーズンの錯チーから始まり、2019シーズンではノーチャンスの牌を見落として放銃、通っている牌を見落として手を崩して和了逃し、最強戦での清一色条件見落としなど、プロ入りしてからの2年だけでもいくつものヒューマンエラーを起こしています。
プロになる前にも、スリアロ様の配信対局で七対子と一盃口を勘違いして聴牌を崩したり、プロ連盟様の配信対局で3筒をチーして3筒を切ってチョンボになるなど似たようなエラーを度々起こしておりました。
また、度重なる長考でMリーグ選手の中でも特に打牌が遅い選手だという認識もされていると自覚しております。

もともと最高位戦に入会する前にプロとして自分がやっていけるのかという懸念でこういったチョンボ・チョンボ未遂行為の多さや形の認識の弱さという部分もあり、自分は麻雀の正しい所作や正しいゲーム進行が人と比べてできないのではないかという不安は常にありました。

麻雀プロは麻雀で勝てば何でもいいかと言われれば当然そんなわけはなく、特にテレビ対局においては、一般の方や初めて麻雀を見る方のお手本になるような所作ができるのがプロのあるべき姿だと思っています。(他人に対して押し付ける考えではなく、自分に対しての考えです。)

また、人よりエラーが多いのであってもそれ以上に他の部分でカバーできていればトータルプロデュースの観点で許されて然るべきとも思いますが、現状自分にはそれができていません。
Mリーグの通算成績はマイナスで、去年からあらゆる対局で結果を出せておらずくすぶっており、「これだ!」という見て面白い特徴や武器があるわけでもなく、それでいて所作すら満足にできないようでは、プロとして舞台に上がる資格はありません。

そういった思いから、今の自分はMリーグという今もっとも注目されている麻雀の舞台で大勢の方にプロとして麻雀をお見せする選手としてふさわしくないのではないかと考え、インタビューのような発言となりました。


試合後、気を使ってくださった監督、小林さん、石橋さんにご飯に誘っていただき、色々相談に乗っていただきました。
試合後の遅い時間にも関わらず、あんなエラーでチームのポイントを失ってしまった僕に暖かい言葉をかけて下さり、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
2019シーズンからずっとチームには迷惑をかけ続けており、こんなによくしてもらう資格は本来自分にはありません。
もうこれ以上迷惑をかけるわけにはいかない。そう思っても力無きものは負けるのが麻雀だとは思いますが、一番あってはいけないことは今期の今後の登板で今回の件を引きずってミスの連鎖をしてしまうことです。僕の今後がどうあれ、それは選手としての絶対の責任です。
また、チームを暗くしないという今期始まる前の目標は序盤にして失敗に終わってしまいましたが、次の試合以降に暗い雰囲気を持ち込むこともあってはいけません。
とにかく必死で残りの試合を闘い、少しでもポイントを増やしてチームに貢献することで以てまずはチームへの償いとしたいと思います。


妻とも色々な話をしました。
要約すると、麻雀でも所作でもボロボロになってチームから戦力外通告をされるのならしょうがないけれど、自分から美学や矜持を優先して生活を苦しくされるのは無責任だ。カッコ悪くても自分で自分が許せなくてもクビになるまで続けてほしい、ということを言われました。
そもそもインタビューで僕が無責任に進退をほのめかす発言をしたことは、本来チームの一員としても家庭を持つ身としても有ってはいけないことです。
個人競技で自分一人で生活しているのであれば自分の美学に沿って勝手に自分を戒め、罰して生きればいいですが、今の自分はチームの一員であり、家庭があり、応援して下さる方々がいます。
非常に身勝手な発言をしたことをチーム、パイレーツを応援して下さっている皆様、妻にこの場を借りてお詫び申し上げます。


そういったチームや妻との話もあり、今まず自分が考えていることは、とにかく残りの試合を死ぬ気で闘い、少しでも多くのポイントを持って今季チームに貢献することです。
所作も今まで以上に気を付けることはもちろんですが、気を付けても人よりもエラーをしてしまうのであればそれを補うだけの麻雀の結果を出すしかない。
それができないのであれば自分は淘汰されるべきですが、カッコ悪くても自分から責任を取って業界を去るのではなく、業界の方から肩を叩かれるまではベストを尽くして自分にできる麻雀を打ち切ることがチーム・家族・応援して下さるファンの皆様への責任だと思いました。

この度は不甲斐ない姿をお見せしてしまい、申し訳ありませんでした。パイレーツ連覇に向けて力になれるよう、残りの試合、今まで以上に全力を尽くします。
稚拙な文章でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

朝倉 康心


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