『きたない君がいちばんかわいい』がすごい。（バレあり感想）
百合カフェで一気読みして圧倒されて帰りに全巻買って帰って家についてすぐこれを書いてます。
バレあり。
タイトルと表紙の時点で惹かれてる人はこの記事は読まなくていいです。
てか読むな！ 本編読んでください！
あらすじ
瀬崎愛吏と花邑ひなこ。クラスではグループもカーストも違い接点のない二人だが、彼女たちには人には言えない秘密があった。それは、愛と打算と性癖に満ち溢れた少女たちの秘め事……（作品ページより）
瀬崎愛吏（左）→カースト上位の優等生
花邑ひなこ（右）→少数の友人と慎ましく生活する女の子
日中接点のない二人ですが、放課後は科学準備室に集まってなにかしてるみたい。
”秘め事”ってなにしてんの？
・ゲロ吐かせ
・目隠しプレイ
・へそピ開け
・首絞めおもらし＋飲尿
・赤ちゃんプレイ
・虫食わせ
実は愛吏は中学の頃、ひなこが嘔吐している姿を見て以来ずっと、密かにひなこに対してこういうプレイを続けていたのです。すごくね？ インモラル過ぎてビビる。
タイトルと表紙からちょっちアブノーマルなのかな～と思って軽く構えてたら思いっきり肩パン食らって倒れ伏した。コレコレ！！
①女の子がゲロ吐いてるところがめっちゃ見れる
この作品、かわいい見た目からは想像できないくらい女の子がゲロ吐きます。私が最近眼にした作品の中では一番ゲロってます。
女の子がゲロ吐いてるのに、眼ぇ惹かれない奴いる？
”愛美愛主”潰すゾ！！！！！！！！！！！！！！！
イケナイものほどみたくなるのが人の性。
背徳感をくすぐられすぎてパーの親友もやられちまった。
②エッッッッッグいリバ
とびっきり退廃的でインモラルな空気を漂わせている本作品。
正直この時点で惹きつけられていたんですがこっからが本番だった。
1巻時点では愛吏が一方的にひなこのことを弄くり倒し、その苦しそうな顔を見て恍惚な表情を浮かべるシーンがほぼほぼ。
ただ、ひなこがちょっと嬉しがるだけですぐイライラしたりと、線の細さも垣間見えます。
こういう精神の不安定な責め女の顔が歪むところも見たいな～。
見れた。
（↑3巻表紙。帯含めてデザインが良すぎる。心を刈り取る形をしてるだろ？）
ヤバいプレイをしてる盗撮画像がバラまかれて教室の真ん中で盛大にゲロったときのカースト上位の優等生女の顔です。
いっぱいゲロゲロするひなこを愛でる漫画だと思ってたのに……。
ここの愛吏のゲロを境に状況は一変。
愛吏は友人、優等生としての立場、今まで必死に築いてきたものすべてを失い不登校になってしまいます。
それでも連絡を取り続けるひなこ。
愛吏が心配で家を訪ねるひなこ。
そんなひなこを感情の昂りから殺そうとする愛吏。
馬乗りになって、首を絞めて。
それでも好きと行ってくるひなこに情緒をめちゃくちゃにされて。
ひなこの顔にゲロをぶっかける愛吏。
ゲロすら飲み込んで「一生愛吏のそばにいる」と妖しく微笑むひなこ。
今まで愛吏のいいようにされて、性癖のはけ口として使われていただけの女の子だったはずなのに。いつの間にか立場は逆転し、愛吏はひなこに完全に依存するようになっていきます。
この流れが見事すぎる……。思えば1巻時点からひなこはずっと愛吏のことを視てたんだよな……愛吏にとっては都合のいい女だったかもしれないが……。
「きたない（姿の）君がいちばんかわいい」から始まった今作品。
そしてここでのひなこの台詞でついに真のタイトル回収。
「自分勝手で
わがままで傲慢で
でもそんなきたないあいちゃんが
いちばん好き」
…………す、すげ～～～～～～～～～～～～～～～～～～！
ここまで巧みなリバ私初めて見ました。
リバっていえばBL界隈ではトンデモ地雷として扱われることもある割とセンシティブな技法だと思っていて、実際私もそこまで得意じゃないな～って思ってたんですけどこれはアリですわ。
今まで泣いてゲロ吐いてたひなこが一転して妖艶に笑う姿は本当に魅力的だし、別人のように弱々しくなってしまった愛吏も見ててゾクゾクする。
割とリバに寛容な百合だからこその表現だなって感じました。ただただ凄い……。
また、不登校になった愛吏はひなこによって髪を短くされるんですけど、私長髪キャラが髪切るのもちょい地雷で、最初見てる時は「なんで髪切るねんーーーーーーーーーーー！！！！！！！！！！」って思ってみてたんですが、ひなこの支配欲とか、今までの優等生キャラからの逸脱（＝長髪のうっとうしさからの逸脱）とかのメタファーがとても綺麗でここも完全に丸め込まれました。あとボブだったからセーフみたいなところもある。
地雷2つ踏み抜いた上で、その地雷の上でしか描けないモノを地雷持ちの人間に対して魅力的に披露してくる作品ヤバくないですか？？？？ なかなかないよ？？？？？？？
③百合でなければ成立してない
とりあえず女の子しか出てこない、女女で恋愛するのが当たり前みたいな世界観もいいんですけど、男がいて、女がいて、選択肢があった上で女を選ぶっていうのがやっぱり百合としてジューシーだと思うんですね。でもそれって並大抵の感情では起こり得なくて、ここに続く文章を色々考えて3行くらい書いてしっくりこなかったので消しました（こんな日記の書き方でいいの？）
何がいいたいかってこの作品は女女でなければならない定義をしっかり満たせていて凄いよなーという話です。
綺麗なものの中にある汚いものに惹かれる、という性癖は対象が女性でありつつスムーズに性的欲求につながる非常にキレーな題材で、作中で完全な立場逆転が起こるのもパワーバランスが均衡な女女だからこそ違和感を感じさせずに描写できることだと思うんですよね。ひなこの立ち位置がショタでも途中までは話進むだろうけど逆転時に愛吏からの嫌悪感とか含めこんな上手く進みませんよ。ピースが全部キレーにガッチャンコしてる感じで読んでてめちゃくちゃ気持ちがいいです。
④余談
手触り、サイコー！
帯のコピーが良すぎる……
さっきも書いたけど3巻の帯が特に秀逸。
4巻帯もめちゃくちゃカッコいい。
リバってからのコピー全部「性交」なの最高。
あ、そういえばゲロだけじゃなくて後半は普通にエロエロなので気をつけてください。
あとなんか音声作品もあるらしい……。
ゲロとか首絞めおもらしもあるらしい……。
百合漫画のプレイを音声作品で再現とかオタクの妄想かよ。こわ。
私もあとで聴いてみようと思います。
バレありだから未見は読むなとか書いといてほぼほぼあらすじなぞってスゲーって言うだけだった……語彙力のなさ……。
とりあえずスゲーので気になった方はぜひ読んでみてください。
あとゲロ好きな人も読んでみてください。
私も続きを楽しみに待とうと思います。
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