見出し画像

ドラマ~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~感想レポ

各1話が短いし、なんか最近話題みたいだし、と軽い気持ちで見始めたのがとんでもなく。なんと深い沼だったことでしょう!オイシイが全部盛り!コメディなのに時に泣いちゃう!登場人物みんな良いひと!
ナニコレ・・・ナニこの優しい世界・・・
かつての同人小説書きの血が騒ぎ、三巡目くらいからまじめな学生のごとく熱心にノートを取って観ました。あ、退かないでプリーズ!
今更ですが第1話から第12話までストーリーのざっくりレポ&ちょっとだけコメント書きました。長いですごめんなさい。よろしければぼちぼち読んでやってください。

注意★しかし全面的に、ためらうことなくネタバレしていますので、ドラマ未視聴の方はご注意願います。また当方原作漫画は未読です。THE MOVIE は滑り込みで一回だけ観られましたが、とにかく終始ラブラブで上映中ずっとケツがムズムズしたことだけをお伝えするにとどめておきます。

〇エピソード1 え、オレ?
ドラマチェリまほが大ヒットした要因は、この第1話の完璧さ故ではないだろうか。とにかくテンポが良く、つかみが最高に上手い。
29歳と364日目までの主人公・安達のサエないながらも穏やかな日常が、30歳と1日目に激変してしまう。望んだわけでもないのに、触れた人の心の声が聞こえてしまう魔法を使えるようになったのだ。
買い物に電子マネーを取り入れたり、混雑する時間帯や場所を避けたりして可能な限り他人に触れない工夫をするあたり、たとえ恋愛偏差値は低くてもちゃんとした大人の安達。しかもこの魔法は自分の妄想か幻聴かもしれないと疑う理性が残っている。偉いぞ、安達。しかしそれではドラマとして面白くないことこの上ない。そこでキラッキラの笑顔がまぶしい、オレたちの黒沢の登場である(いや、もっと前から出てたけど)
この黒沢の妄想力が素晴らしいし、見た目と心の声のギャップには爆笑だし、何よりも二次元でもそうそうあり得ないくらい顔が良い。スタイルも所作も声も極上。
こんな完璧を絵に描いたような人物から、劣情込みの熱い想いを寄せられてるなんて、安達じゃなくても信じられないに違いない。しかもなんやかやあって、いきなり黒沢んちにお泊まりする流れになったところで<続く>だし!

そういえば昔から私はギャップに萌えるヤツでした。黒沢が美形であればあるほど、そのギャップの虜になってしまう~

〇エピソード2 もったいない!
庶民代表のような安達のアパートの部屋と違い、体裁は良いが落ち着かないほど整った黒沢の部屋。好きな漫画とスナックがいっしょと分かって黒沢に親近感を持つ安達。しかし直後パジャマの妄想にドン引き、それぞれの理由によって眠れない夜を過ごす二人。
そして朝チュン。朝ごはんの匂いで目覚める安達。黒沢でなくても可愛いと思った寝起き顔。パジャマも間違いなく似合ってる、さすが片恋のプロ黒沢チョイス。
「卵焼き、甘いの?しょっぱいの?」
一生に一度でいいから、言われたかったわ・・・
黒沢の劣情込みの好意をどう受け止めれば良いのかを悩み、親友で恋愛小説家の柘植に相談する安達。
「仕事、そんなに辛いのか?」←柘植カッケー
しかしクールな恋愛マスターと信じていた親友もまた、童貞だと知ってしまった安達。
また深入りを避けていた黒沢の心の声をハプニングによって聞くことになり、その純粋さ・健気さに胸を打たれ、自分の思い込みに恥じ入る。
 安達に会いたい、
 声が聞きたい
 笑顔が見たい
 傍にいたい
 役に立ちたい
 同期としてでいい
 ―――それ以上は安達も望んでいない
閉まりかけたエレベーターの扉をこじ開けた安達、勇気をふり絞って黒沢に問う。
「メシでも行かない?」
固まる黒沢。ここでエンドロールへ。リアルタイムで観ていたら悶絶したな・・・

第二話にして既に安達が可愛くてしかたない。これは安達の魔法のせいだろうか、それともオレたちの黒沢に感情移入してしまい、黒沢目線で安達を見ているせいだろうか。
またドラマ演出の方?曰く、安達は上目遣いがめっぽう可愛いのでいっぱい狙って撮りましたとのこと。GJとしか!

〇エピソード3 ごめんな、好きになって
エレベーターの扉に挟まれる安達。嬉しすぎて昇天しそうだった黒沢。昇天て!
「あ~いたいた!」の六角登場で営業部飲み会に参加することになった二人。王様ゲームで安達にキスすることになった黒沢。緊張する安達の様子を見て、おでこへのキス。「ごめん」の心の声と共に。
屋上にひとり佇む黒沢を見つけた安達。ふと触れた指先から伝わる黒沢の声。
「ごめんな、好きになって」
黒沢の純粋な気持ちに胸が熱くなり、つい安達は言ってしまう。
「嫌じゃなかったよ、おまえのキス」
「・・・それ、どういう意味か分かってる?」
いや違う、そういう意味では、などと異を唱える隙はない。黒沢の色気ダダ漏れ、マジキスの構え。横顔は世界遺産並みの美しさ。
リアルタイムで観ていたら、ひっくり返って悶えたさ・・・なんてところで<続く>なんだ!

イマドキ王様ゲームて!!とツッコんでたら六角が「時代錯誤」って言ってくれて嬉しかった回。しかしおでこキス、確かにエロさに欠けるけど尊さが感じられて個人的には好き。キスを受けてうっすら目を開けた表情の安逹が佳き。

〇エピソード4 (俺の)安達に触るな!
失神レベルの黒沢アプローチだったが、誕生日を迎えてめでたく魔法使いになった柘植@混乱中からの電話と、六角の「あ~いたいた!」で辛うじてマジキスを逃れた安達。
だが「嬉しすぎて焦ったけど、ゆっくり時間をかけて、少しでも安達に好きになってほしい」という黒沢の心の声を聞いてしまい、そこまでの心構えができていない安達は、必死になって黒沢との二人きりのシチュエーションを避ける。
この避け方がめちゃオモロイ&可愛らしい。ピョコピョコ・プルプルしたり机の下に膝を抱えて隠れたり・・・そりゃ浦部パイセンも「どしたの?おなかいた?」って聞くよね。カワイー!30にもなって可愛すぎ!小動物かよ!
しかしこの回の最・重・要シーンといえばもちろん「ヤカラに絡まれた安達を救うために颯爽と現れる黒沢」以外にはありません。涙が出るくらい少女漫画の王道です。片手で安達を抱え込み、片手でヤカラの手首をがっしと掴む黒沢。怖めの笑みを浮かべながら「失礼。うちの社の者が何かご迷惑を?」って、惚れてまうやろ!や、もう惚れてるわ。しかも心の声は「安達に触るな!」だし・・・はぁ尊い・・・
あ、藤崎さんを忘れてた、ごめんな藤崎さん。黒沢が安達のこと好きって知ってる藤崎さん、この先も二人を見守ってくれる藤崎さん。
この回はボサボサになった安達の髪を直してやったり、手のケガを手当したりまるで聖母のような黒沢も観られます。しかも心の中では「安達のことになると余裕がなくなってダメだなぁ、でも出来ることは何でもしたいし」とちょっと凹んでたり。そんな黒沢の本心を聞き、やっと心からのありがとうが言えるようになった安達。階段を一段上がった回でもありました。

二人のヤカラの人たち、最初は藤崎さんに絡んで、それを助けようとした安達がボコられそうになる→黒沢登場というパターン。安達は藤崎さんを助けられず、結局は黒沢に助けられたから「やっぱり俺なんて」と思ってしまう。黒沢と自分を比べて落ち込んでしまう。このあたりの描き方が丁寧なドラマだなぁ。

〇エピソード5 全然大丈夫じゃないだろ
不機嫌な客に困惑する黒沢を助けようと、お茶出しを利用して原因を突き止めた安達。黒沢に感謝され、舞い上がる。後輩の六角にもリスペクトされ、他人に認められることがこんなにも誇らしいと知る。
しかしこの日、黒沢が元カノらしき美女と帰るところを目撃してしまい、ショックで雨の中ずぶ濡れになって帰ることに。黒沢と元カノのいちゃいちゃシーンを夢に見てうなされ、翌日の体調は最悪。ヨレヨレで帰ろうとする安達を送るという黒沢に、キツい言葉を投げつけてしまう。
俺たちはただの同期、これでいいんだ。なのになんでこんなにモヤモヤするんだろう?自分の気持ちに戸惑う安達。
それでも大丈夫、とひとりで帰ろうとする安達だったが、ふらついて倒れてしまう。咄嗟に抱きとめる黒沢。からの、渾身のお姫さま抱っこ!オフィスビルの!玄関先で!!お姫さま抱っこ!!!
「全然大丈夫じゃないだろ」
そんな、ワガママな恋人を甘やかすみたいな口調、止めていただけます?BL全開すぎやしませんか?
そんなこんなでようやくおとなしくタクシーに乗る安達。ところが黒沢を追ってきた元カノが、強引にタクシーに乗ってきて・・・というところで<続く>

跪いてお茶を出す安達が、何気に売れないホストっぽくて良かった。
この回は「柘植&湊」回でもあったけど、お姫さま抱っこに全部持ってかれちゃったわ・・・

〇エピソード6 俺、おまえのこと
もうみんな想像ついてたと思うけど、元カノだと思ってたのはお姉さんだったよ(六角が悪い)それを聞いた途端ちょっと元気になる安達。そして彼氏とケンカしてるから帰りたくないお姉さんの提案で、黒沢が泊まり込みで安達の看病をすることに。
つまずいた黒沢が安達をベッドに押し倒すような形になり、焦る二人。しかし安達の体をいたわり、身を離す黒沢。
翌朝安達の顔を覗き込んでいる黒沢。熱にうなされながらも覚えていた、献身的な黒沢の看病。すっかり熱も下がり、体調も回復した安達。作ってもらったおかゆも旨いから、うっかり好きなだけ泊まっていいよ、などと言ってしまう。安達、うっかりが過ぎる。
「10月28日、今日は安逹との同棲記念日」→黒沢の心の声
まぁそうだよね、そうなるよね?お揃いのスウェット着て、料理の味見をしてうんまっ!って言う安達とか、一緒に洗濯物干して笑い合うとか、そりゃ妄想も捗るってば。
自分で種を蒔いたクセに黒沢のハッピーライフ妄想にビビった安達、後輩六角をお泊まりに招いてしまう。三人でタコパ。六角に張り合ってたこ焼き器でアヒージョを作っちゃう黒沢。
皆が寝静まった夜中、安達の寝顔(寝たふりだけど)を見ながらしみじみと自分の心に向き合う黒沢。
「何やってんだ、俺」
翌日の仕事帰り、黒沢が告白する。
 これ以上一緒にいるの、しんどいんだよ
 俺、おまえのことが好きなんだ
<続く>

ベッドにもつれ込んだシーンでは二人ともスーツ着たままだし、ジェントルマン黒沢が壁に手をついてギリギリまで密着を避けようと頑張った後、敢えなく安達の上に乗っかる形に。この時ほんの僅かにベッドが軋むんだけど、それがエロくてなぁ・・・

〇エピソード7 何もかも全部、全部全部!
黒沢の告白が辛いエピ。
 おまえのこと、好きなんだ
 少し前まで近くにいられればそれでいいと思ってた
 でも近くにいたら―――欲が出た
手を伸ばし、安達の頬に触れようとした黒沢だが、顔を背けられてしまう。安達は触れられるのを避けたかっただけだろう。突然の黒沢の告白に、完全にキャパオーバーだったはずだから。でも黒沢は拒まれたと感じたに違いない。無理して軽い口調で言う。
 ごめん、忘れて
 次会ったらもとどおりだから
去って行く黒沢。離れてから辛そうに止めていた息を吐く。
止めなきゃ、と黒沢の離れていく後ろ姿を見ながら安達は考える。でも止めてからどうすればいいのかが分からず、ただ立ち尽くす。
翌日単身で日帰り出張だった黒沢が、安達に想いを寄せることになったきっかけを思い出している。その後の、しょっちゅう寝グセがついてて、から始まる安達に対する黒沢の追想とモノローグは、涙無しには見られない。
 始まった時からわかってただろ
 いつかはこの好きを終わらせなきゃって
一方安達もまた、ひとり黒沢を想っている。
 次会ったらもとどおりって何だよ
 何もかも全部、全部全部、全部全部!
 頭から離れない、気づくと黒沢のこと探してる
 黒沢のこと考えてる、黒沢のことでいっぱいで
出張から帰る黒沢を迎えに走る安達。橋の上で出会う二人。
「いつも逃げて傷つけてごめん、でも俺たち男だし、同期のほうが楽だし」
「うん、わかってるよ」
「いいから聞けよ!」→漢・安達である
俺、黒沢が好きだ、返事遅くなってごめんだけど、安達からの告白に鞄を投げ出し、駆け寄って安達を抱き締める黒沢。言葉にならない黒沢の、喜びに高揚した気持ちが流れ込んでくる。その鼓動を聞きながら、安達はうっとりと考える。
 俺はこいつの心に触れるために、魔法使いになったのかもしれない――

安達、抱き心地良さそう。っていうか、身長差が絶妙すぎる。黒沢の大きな手が安達の頭を抱き寄せるの「くうぅっ!」ってなる。遅れて安達がおずおずと、黒沢の背中に回した手で抱き締め返すのも初々しい!名シーン!ありがとう!

〇エピソード8 僕の恋人・黒沢優一
会社では今までどおりに接するつもりだったのに、浮かれまくっているのを隠そうともしない黒沢のせいで「いちいちこそばゆくて、これじゃ心臓がもたない!」安達。しかしちゃっかり翌日のデートの約束はする。
翌日玄関のチャイムが鳴ってドアを開けると、そこにいたのは黒沢ではなく、悩ましい顔をした親友の柘植だった。ぐっと肩を掴まれ、柘植の顔が迫ってくる。ち、近いな!と戸惑う安達。すると柘植の心の声が・・・
その様子を、ちょうどやって来た黒沢に目撃される。取り乱し、自転車にぶつかる黒沢。取り乱した黒沢を見て取り乱す安達。
「違う、これは!違うんだー!」
改めて安達の部屋で紹介し合い、誤解の解けた3人。成り行きで柘植の思い人、湊のダンスの練習を見に行くことに。
なんとそこにいたのは後輩の六角。湊とは大学のダンスサークル仲間だそう。世代の違いから湊への想いにためらう柘植。安達は勇気を出して、黒沢の隣に立って宣言する。親友の背中を押すために。
「俺、黒沢とつきあってる。です!」→言い方カワイー!反則!

好きです、黒沢のいきなりポエム。サイコーです。恥ずかしがり屋の、僕のエンジェル・・・黒沢、オトメだったんだ・・・

〇エピソード9 つき合い始めて9日目
いきなり黒沢の手作り朝食で始まる回。黒沢が泊まっていた形跡あり(たたまれた布団)安達のレアショットを待ち受けにしようとはしゃぐ黒沢、消せよ、消せって!と狭い部屋の中でキャッキャ・ウフフとじゃれ合う二人。新婚か!まぁ似たようなもんか。
会社でも安達の口元に付いたご飯粒を取って食べちゃう黒沢(withウィンク)。絶対「ご褒美」って思ってそう。その後、黒沢のリベンジデート妄想の過激さを知ってさすがにドン引きする安達。
そこで社内企画コンペのポスターを見て興味を示すが、自信がなくて言い出せない。
一方安達に柘植を呼び出すよう、鼻息荒く詰め寄る六角。柘植が湊と元カレとのキスシーンを目撃してショックを受け、避けていたのを嫌われたと誤解されていた。湊を傷つけていたと知り彼のもとへと走る柘植。人生初の土下座で好きだと告白、めでたく結ばれて魔法使いを卒業した。
そんな親友の姿や友人思いの六角を見て、コンペにトライする決心をした安達。既に申し込み書類をもらっていて、応援するよ、と差し出す黒沢。一歩踏み出す決心ができたのは黒沢のおかげ、ありがとうと言われ、嬉しすぎてオフィス街の路上で激しめのハグ。ぎゅうぎゅうし合う二人。オバちゃん、通りすがりたかったよ・・・

しかし妄想の中のお姫さま抱っこ、君ら現実にやってたじゃん?ずっと前に。現実>妄想じゃん?分かってる?
それとインタビューで話してたけど、黒沢の中の人が撮影カットかかってもずっとウィンクしてくるとか、盗撮が上手くていつ撮られたか不明の写真がいっぱいあるとか・・・安達の中の人がガチでご飯粒つけて現場に現れたとか・・・ヤバい時空が歪みそう・・・

〇エピソード10 たまには俺にも甘えてよ
柘植のノロケ電話で始まる回。無慈悲にも途中でぶった切る安達。それどころではない、安達がコンペに集中するため、デートはしばらくお預けなのだ。そのかわりご褒美を期待されてモジモジする安達。
どうやら煮詰まっているらしい安達の気分転換とデートの練習のため、遊園地に出かけた二人。練習って、これは普通にデートだわ。っていうか、むしろビギナーのお手本みたいなデートだわ。
しかしバイキングに酔ってしまった安達。黒沢に触れ、誘ったのを後悔しているのを知り、今度は安達が黒沢をデートの練習に誘う。
「たまには俺にも甘えてよ、俺だって黒沢に楽しんでほしい」
本屋から居酒屋のデートの練習の帰り、手をつないで歩く二人。黒沢の心の声に、安達はうっかり声に出して応えてしまった。何とかごまかすが、黒沢の言葉に動揺を隠せない。
「安達に心を読まれたのかと思ったよ」
この時ようやく、安達は魔法の力で黒沢の心を読んでいることに対し、問題意識を持つ。

遊園地デートについては、ほぼ二人にお任せだったってホント?本編にはなかったけど、観覧車に乗ってる安達の動画を観たわ(撮影by黒沢)。もっといっぱい本編に出してないイチャイチャがあるはず!
関係ないけど柘植の本棚にSキングの「IT」があってアガりました(ただのファン)。

〇エピソード11 こんな魔法さえなくなれば
エレベーターから降りた途端、黒沢が駆け寄って安達を抱き締める。安達の作品が、コンペの一次審査に受かったという。二次審査がプレゼンということで、黒沢による特訓が始まる。安達は密かに魔法の力に頼らず、コンペに挑む決意をする。
しかし当日のエレベーターの中で、コンペの審査員長である部長の心の声を偶然聞いてしまう。しかも早々にプレゼンを切り上げられそうになり、焦った安達は偶然得たその情報を利用してしまう。
こんなことなら、潔く引き下がればよかった。安達は悔やみ、自分自身に対し激しい嫌悪感を抱く。
コンペには落ちたけど、挑戦して一次に受かっただけでも上出来だと、元気のない安達を慰める黒沢。
けれど、
「黒沢に話さなきゃいけないことがある。俺、触った人の心が読めるんだ。黒沢の気持ちも、全部知ってて利用してたんだ」
「今は魔法がなくなるのが怖い、黒沢の心が分からなくなるのが怖い。どうしたらいいのかもう、分からない」
労るように安達の腕を引き、椅子に座らせる黒沢。屈んで安達の目を見つめながら、優しく話す。
「安達が苦しくない選択をしてほしい、安達には笑っていてほしい」
「俺たち・・・もうここで止めておこうか?」
唇を震わせた安達が小さく頷くと、その瞳からはらりと涙がこぼれる。ごめん、とひと言。安達が去って行く。跪いたまま残された黒沢の後ろ姿が胸に痛い。

泣きそうな顔もイケメンな黒沢。いくら可愛い安達といえど、黒沢にこんな顔させるのは許せん!どんだけ優しいんだ、黒沢。どんだけアダチ・ファーストなんだ(泣)

〇エピソード12 ずっと一緒にいて下さい
クリスマスイヴの日、ベッドでゴロゴロする安達。散らかったままの部屋の様子が、安達の荒んだ気持ちを表している。訪ねてきた親友の柘植に誘われ喫茶店へ。
自分の心にも触れてみろ、柘植が言い自転車の鍵を安達に渡す。
「行け!」
必死に自転車を漕ぎ、別れていなかったら黒沢と過ごすはずだったビルの屋上へと向かう。間もなくして黒沢も現れる。
「自分で別れるって選んだのに、どうしても黒沢のこと忘れられない」
だからここに来た、ここに来れば会えるかもしれないと。二人ともその願いに賭けたのだ。
走り寄り、安達を抱き締める黒沢。
「安達の魔法の話を聞いて、納得したことがある。安達が俺の心を読んでくれたから、俺たちつき合うことができたんだな」
指輪代わりのお揃いの万年筆を取り出し、安達の前に跪く。
「俺とずっと一緒にいて下さい」
はい、と安達が応える。その時、向かいのビルの屋上で上がる花火。まるで二人の仲直りを祝福するように。藤崎さんと六角の仕業だった。何かのMVのように楽しそうな画。
そして朝チュン・・・お幸せに!

最終回のエンドロール、スーツ姿じゃない二人に変わってたね。細かい気配りが嬉しい。
好きな黒沢の名台詞を。
「魔法は関係ない、安達は安達だよ。っていうか、俺の心読んでたなら分かるでしょ?」
うん、一途な気持ちだけが全てだったねぇ。

チェリまほはそんなドラマでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?