常滑市の野外フェスの映像は、まさに「意思の弱い日本国民の象徴」である。

先日行われた常滑市の音楽イベントについて、イチ音楽を愛する者として、そしてアマチュア演奏家としての意見として物申させてください。

報道をみて、主催者・参加者・演奏者に対し、非常に残念な気持ちでいます。本当に同じ日本国民なのかと、情けなく、正直同じ音楽愛好家だと思いたくもありません。

その中で、まず一番非難しなければならないのは、主催者だと思います。既に多数のメディアで報道されている映像をみるかぎ、主催者は「野外だったらいいだろ」「あとで説明はなんとでもなる」そんな安直な思惑が見て取れます。一言でいえば「やったもん勝ち」です。

愛知県知事の会見を見た限りでも、どう考えても主催者側が書面で屁理屈をこねているとしか思えません。

そして、次に非難すべきは参加者の皆さんです。
「こんなフェスなら危険だから、帰る!」
「そうだそうだ皆、帰ろう!!」
なぜそのような行動がとれなかったのか。
入場から開催までの時間はあったはずでしょう。
その間、オカシイと思わなかったのでしょうか。
また始まってからでも状況には直ぐに気付いたはずです。

これも多分、日本人特有の「他人の行動を見て」判断し、オカシイと思いつつも「結局、一人では何も行動出来なかった」のでしょうし、それと同時に「チケット代が勿体ない。」とか「まぁでも1回くらいいいよね」とか、心の中で適当な理由を付けて、ずっと見て見ぬふりをしていたのでしょう。

僕の目には、そういう情けない人達が「楽しんでいる」のではなく「騒いでいる」としか思えませんでした。

そして最後に、出演者の皆さんです。
待っている間、客の入りなんて簡単に見れたでしょう。
若しくはスタッフに確認しに行くことも出来たでしょう。
その光景をみて
「こんな状況じゃライヴなんて出来ない!俺はしたくない!」
と、何故カッコいい事を云えなかったのでしょうか。

ステージに出て行った所で、そこに集まるのは、心の弱いうわべだけの人達です。そんな人たちのまで熱心に語った所で、傍から見れば、説得力なんてまるでない。

出演者の中には、SNS等で事後報告で「申し訳なかった」といっている人もいましたが、何故帰ることができなかったのか。
大御所だったら、猶更「距離を取った上じゃないと出ねぇ」くらい言えなかったのでしょうか。

「メディアに騙されるな~」とか言ってる人達が、メディアに「我慢」という言葉に騙され煽られまくって、それを真に受け「政治家や政権」を盾にして、自分たちの行動を正当化若しくは同情を買うような発言をしている且つそれに気付いてない時点で、情けないです。

とはいえ、自分も欲棒の塊であることには変わりはない。
しかしながら(今回ばかりは「人のふり見て」ではないが…)人間の愚かさを見た気がしました。

ここまで自分が避難する理由はたった一つ
「子供達に対して申し訳ないと思う」からです。

このイベントに参加している大人の報道を、純粋な心を持った(若しくは物心ついた)子供達も目にする。そうしたらどう思うでしょうか。
大人より子供達の方が(自分の意志で勝手に)自由に行動できない。
フラストレーションがたまっているのは子供達の方です。

けど、大人が真っ先に「我慢できないー」と言い訳し、酒を飲んで騒ぐ。
たった1日・2日の音楽イベントも我慢できない。
まさに説得力ゼロであり、また子供達からしたら、僕も「大人」枠として見られる訳で。あんな人達と一緒にして欲しくはないし、思われたくない。
更には、音楽を嗜んでいる身としても「音楽やってる人って…」みたいな印象を持たれたら、更に腹立たしい。

「…とまで言うのは考えすぎじゃねーの?」

と思う方もいるかも知れない。しかし、それは完全に逆で、自分から云わせれば、そう思う人の方が「考えなさすぎ」だと思います。

その根本にあるのは「ルール」と「マナー」についてどう捉えているかだと考えています。
一般的な認識として(簡潔的にいえば)、罰則等あるのが「ルール」、無いのが「マナー」です。なので「マナー」は、極論を云ってしまえば己の意思でどうにも解釈でき捻じ曲げられ言い訳できてしまいます。

昨年からの感染症対策失敗の原因は、啓蒙の段階で「ルール」ではなく「マナー」のように言われ続けてきたことにあるのではないでしょうか。
しかもメディアではそれを「我慢」と呼んでしまったが故、いまや感染症対策が「マナー」ではなく「我慢」と捉えられてしまっています。

マナーを無視する大人が多くなればなるほど、子供達には「少しくらい破ってもいい」と伝承し、結果的に子供たち(社会)に悪影響を与え、非常識な大人が育つという事になります。

つまりマナーとは、目の前にいる人だけではなく、自分の周囲や環境、そして次世代に多大なる影響を与える行動だと認識しています。

イベントの主催者・参加者を叩くならだれにでもできます。しかし、そうではなく、今回のイベントの件を通じて、改めて「マナー」について考えて欲しいと思い、物申させて頂きました。

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