朝霞市の医ケア児向け居宅訪問型保育、その後
2019年4月。朝霞市でも医療的ケア児が利用できる居宅訪問型保育が始まりました。
普段は一般の子育て中の会社員なのですが、居宅訪問保育実現までの2年間、元当事者の親として医ケアの子が利用できる保育環境を市役所に求める活動をしていました。
(保育導入までの経緯: https://unleash.or.jp/live/interview/2019/04/2540/ )
この度、朝霞市に医療的ケア児について意見を言える場ができたと市役所から連絡をもらい、2つ返事でメンバーに入れてもらうことになりました。もっと適任がいるはずなのですが、市役所が観測している範囲に当事者組織がなかったみたいです。
当初朝霞市の居宅訪問型保育は、利用見込み1名でスタートしたので、その後に続く利用者が他にいたのかどうか、少し気になっていました。
保育事業がはじまったあとのことを、noteに記録していこうと思います。
最近、障害者自立支援協議会という全体会議があり、気になっていたところを色々確認してきました。
まず、居宅訪問保育の利用者数。
初年度、1名見込みでスタートしたと書きましたが、利用者数が2名いました。
「朝霞市に医ケア児はいない」と言われていた中で、初年度からの利用者が2!卒園があったので、今年は1名利用となり事業継続しているとのことでした。
そして、医療型児童発達支援センター利用者数。
平成27年度から利用見込みを1としていながら、利用者数は5年連続「0」。0な訳ない。朝霞市・志木市・和光市合同で運営されているみつばすみれ学園の医ケアの子たちは何にカウントされているんでしょうか。
さらに、はあとぴあ利用者内訳報告。
どういう人たちが相談支援事業の利用をしているのかを、障害者手帳別にカウントしているようでした。ここでもやはり、医ケア児の利用者がいるのかどうかわかりませんでした。
……この日は医ケアの会議ではない。
それにしても、医ケア児を主題とした部会が入ってなおこの報告フォーマット。嫌な予感しかない。
初めて来たけど、多分この全体会議はキックオフのようなもの。
でもその日私は、半日会社を休んで会議に参加していた。さらにその前日は、いつもより多めに仕事をするなど調整もしていたので質問せずに帰れない。
聞いてみた。
市役所主導で居宅訪問型保育事業が始まったため、医ケア児の保育利用者は数字として見えるようになったものの、その他については朝霞市に医ケア児がいるのかどうかもわからないし、保育以外のニーズも顕在化していないようだった。
何も変わってない。
医ケアがある次女が生きていた頃から、4年経ってまだ同じ場所にいる。
衝撃だった。
もうとっくに当事者ではないし、訪問型保育も始まって、自分の役割は終わったと思っていた。
その日会議に参加したのも、半分興味本位だった。
今読んでいる瀧本哲史さんの本に
「ダメな政治が行われている場所からは、逃げてしまうのが一番いいんですよ」
と書いてあったけど、うっかり定住してしまった私のような人もいる。
来てよかった、と思った。
会議の最後に、1人2分ほど発言の機会をもらえた。
そこで、医ケア児の実態把握に変わらず苦戦をしている(かどうかわかんないけど)のであれば、難病手当のように『医ケア児手当』を設置してほしい。そこにエントリーして来た人をカウントするよう、今後開催される医ケアの会議で提案していきたいと伝えた。
課題を見つけるのは、当事者だった過去の方が断然感度が高いと思う。
でも交渉の段階で必要になることは、普段会社でやっていることとあまり変わらないような気がする。
問いの立て方だけ間違わなければ、今の方ができることもあるかもしれない。
正直、普段の生活だけで、私は目が回るほど忙しい。だけど、子育てまっただ中のこの世代以外に動いてくれる人は、多分現れない。
そういう訳で、久しぶりに朝霞市の医ケアの会として、また少し、活動していきます。
過去の活動状況はアメブロに置いてます。https://ameblo.jp/mcc2016/entrylist.html