ナイトブラ、着けるべからず。


ナイトブラの真実

ナイトブラってつけた方がいいんですか?
これはもう、たくさんの人やメディアから長年聞かれてまいりました。

しかし、ここ数年は
オススメのナイトブラを教えてください!に変わってきました。
すっかりナイトブラをつけるのが当たり前になってきている証拠です。

結論から言います。

ナイトブラはオススメしません。

例えば、私がおっぱい美容家として、
局所的におっぱいを綺麗にする話だけをする立場だったら、
ナイトブラをオススメするかもしれません。

その方がおっぱいを綺麗にするイメージを植えつけやすいし、
寝る姿勢によっておっぱいの形が変わるとか、
そういった局所的なものの見方で理論的に話ができる気もするからです。

そして何より、ナイトブラを推奨した方がビジネスチャンスも生まれるので、
おっぱいだけを見ていい立場だったら多分推奨しますよ。

実際、この10年おっぱい番長やってきたので、
何回もナイトブラを作りませんかと依頼が来ました。

でも、泣く泣く全て断りました。

お金のためだったら喜んでやったと思います。
だって、ナイトブラを作る理由は絶対売れるから。

でも私は、おっぱい番長である前に整体師なんですよ。

おっぱいだけじゃなくて、
頭のてっぺんからつま先まで全身を健康にしていく、
その観点で人のことを見ています。

バストさえ綺麗になってもらえればいいといった
局所的な見方もしませんし、
そういった無責任な発言もいたしません。

ではなぜナイトブラを推奨しないのか。

それは血流やリンパ液の流れを妨げるからです。

寝ているときの胸の形を変えないわけですから締め付けていますよね。
その締め付けが循環を妨げます。

人間が寝る目的は身体の休息です。
身体を休めて機能向上させていく、その時間です。
それをする材料が血流です。

血液が栄養と酸素を全身に運ぶことによって、
全身の細胞が生まれ変わって身体が修復されていく。

それをするのが睡眠の役割なのに、
その血流を締め付けによって妨げてどうするんですか。

中医学の観点から見ても同じことが言えます。

以前から、人間は三つのエネルギー気血水で
成り立っているとお話をしてまいりました。

この気血水も締め付けで滞ってしまいます。

睡眠は気血水も循環させる絶好の時間なのに、
ちょっとした締め付けでさえこれらを妨げてしまうのです。

日中、社会生活を送る上ではどうしても洋服を着なければいけません。

洋服は、パンツとか靴下とかブラジャーとかで
あらゆるところを締め付けていますよね。

これは人として生きていくには仕方がないこと。

それに、この重力のある地球で、
二足歩行で立って歩いて生活するのが人間ですから、
上のものは下に下がります。

おっぱいは骨とかに捕まっていられない、
重みを持って突起して身体に存在する部位なので、
その分重力の影響も受けやすいパーツです。

だから下からしっかり支えてあげる必要があります。

立って生活している日中の時間、しっかりそれをサポートする。
いわゆるブラジャーですね。

おっぱいを綺麗に保ちたい場合は
ブラジャーの存在が必要不可欠です。

そうやって日中あちこちを締め付けて、
特におっぱいを締め付けているわけですから、
寝て重力が限りなくオフになるその時間は
身体を修復することを優先にしてもらいたい
んです。

寝ているときまで締め付けてどうするんですか。
なかなか身体が回復できませんよ。

たった一晩だけであれば、ナイトブラをつけた方が
おっぱいにいいかもしれないと思うかもしれません。

でも、その締め付けが毎日積み重なっていくと、
その分血流やリンパ液、気血水の循環が妨げられるので、
積み重ねっていった先は締め付けがない人と比べてどうでしょうか?

じゃあ、何を着て寝たらいいの?とよく聞かれます。
私が推奨しているのは、全裸睡眠です。

全裸、何にもつけない。
ショーツも着けない、パジャマも着ない、
すっぽんぽんで寝ることをオススメしています。

これをやってみたら違いがわかりますよ。
寝たらめちゃくちゃ身体の疲れがとれます。

全裸睡眠については次回詳しくお話しますので、
ナイトブラの話に戻します。

とにかく、寝ているときはエネルギーを循環させて
身体を休息させることを優先してほしいので、
身体を締め付けるナイトブラというのはオススメをしません。

実際に医療現場では、乳がんの切除手術を行った後とか、
脇のリンパやお胸まわりの何かしらの病気の治療の後、
美容医療でおっぱいにヒアルロン酸や塩水バック、
シリコンなどを入れた後などは、
数ヶ月はブラジャーの着用が禁止なのだそうです。

その理由は、血流やリンパ液といった循環が妨げられるから。

ブラジャーの締め付けが、血流やリンパ液の循環を妨げるせいで、
手術後の治りが遅くなったり、
かえって炎症を起こしてしまったりしてしまうので、
治るまでの数ヶ月は着用禁止とするんです。

健康な身体だと締め付けによる弊害を感じませんが、
実は外側からの締め付けというのは、
身体の中の循環に結構な影響を与えているのです。

私の知り合いにこういう人がいました。

おっぱいにヒアルロン酸を入れました。

ドクターからはブラジャーをつけないでと言われていたのに、
それをすっかり忘れてブラジャーをつけて生活をしていたら、
バスト全体が炎症を起こしてしまって
腫れ上がってしまったそうです。

普段の私達は意識できていないかもしれませんが、
身体を治癒・向上させてくれるのは、
私達の身体の中を巡る血液やリンパ液の循環なのです。

そして睡眠というのは、
いかに循環させて全身の細胞を生き返らせるかなので、
それを締め付けによって邪魔をしないで欲しいのです。

目覚めよ!本質のバストケア

続いては、睡眠中のおっぱいの型崩れについて
お話をしておきます。

ナイトブラをつける理由はこれですよね。

なので、さっきの話を聞いて、
寝ている間に締め付けない方がいいというのはわかったけど、
おっぱいが崩れたり流れたりするのは心配。

そういった声も聞こえてきそうですね。

立っているときに比べて、
寝ているときは限りなく重力の影響が少ないとは言いましたが、
やはり寝ているときだって重力の影響を多少は受けています。

仰向けで寝た場合、おっぱいが左右に流れます。

これはいたしかたないこと。

そうすると、胸の真ん中、鎖骨と鎖骨の間とみぞおちにかけて
縦に付いている胸骨という骨、
そことバストの付着部の皮膚はバストの重みによって伸ばされます。

それが睡眠中ずっと負荷をかけ続けられると、
確かにその部分の皮膚はたるみ伸びるかもしれません。

しかし、その影響が起きるのはおっぱいが大きい人のみです。

言うなれば、Gカップ以上とか
乳房自体にボリュームがある人です。

でも、8時間ずっと同じ姿勢で寝る人はいないと思いますよ。

寝返りを多少はうつじゃないですか。

なので、局所的に負荷がかかり続けるということも
結局はないわけです。

やはりナイトブラは必要ないと思います。

ナイトブラを出しているメーカーさんは、
寝姿勢によるバストの崩れを
根拠として出しているところもあるとは思いますが、
それは一過性ですよね。

8時間ずっと同じ姿勢で寝るのであれば
その理論はわかりますが、人間は動きます。

動かない人は逆に不健康なので、
別の視点で身体を整える必要があります。

だから寝ているときのバストの型崩れは、
基本的には気にしなくていいと思います。

GカップとかIカップとか、本当に大きな方は、
寝ているときの姿勢による皮膚への負荷が心配ではありますが、
だからと言ってナイトブラで締め付けるのはどうかと思います。

そして、これだけナイトブラと言われて洗脳されている皆さんですから、
この話を聞いて緩いナイトブラだったらいいですか?
と思われるかもしれませんが、
それこそ胸のサポートにも何にもならないじゃないですか。

ただ布をかけているだけ。

着ける意味をなさないと思います。

そういった布の刺激は、気血水の気の循環にも影響するので
排除した方が良いと思いますよ。

最後に大事な視点です。

私がナイトブラを推奨しない最たる理由、
それは呼吸が妨げられるからです。

今回は医療的見解も含めて血流についてお話をしましたが、
バストのエリアは全て呼吸に関係します。

その部分をナイトブラで覆っていては、
呼吸の可動域が狭められてしまいます。

呼吸の量が血流を元気にしていくので、
呼吸が妨げられることで血流も元気になることはできません。

他の視点から見ても、
身体にとっておっぱいの締め付けはない方がいいのです。

というわけで、私達の細胞を癒し
向上させてくれるための時間である睡眠中は
締め付けを限りなくゼロにして、
ナイトブラをつけずに身体を解放してあげてほしいです。

そういうわけで、ナイトブラをオススメいたしません。

このように、はっきり宣言はしたくないんですよ。

だって、もしかしたら
何かいいチャンスがあるかもしれないじゃないですか。

今回の冒頭で話した通り、
10社以上にナイトブラを作りましょうと言われました。

泣く泣くいつも断ってきましたが、
作っていたら私は今頃お金持ちになっていたかもしれません。

でも、整体師として嘘はつきたくありません。

仮に、血流や呼吸を全く妨げないどころか、
むしろそれらを促進してくれるような
夢のようなナイトブラを開発できるとしたらいいですよね。

だけど、今のところはそういった
魔法のようなナイトブラは存在しないので
オススメはいたしませんと申し上げております。

というわけで、ナイトブラ難民の皆さん、
衝撃の事実だったかもしれませんが
今回のお話はいかがだったでしょうか?

「健康な身体にこそ美が宿る。
健康な身体にこそ美おっぱいが宿る。」

身体の土台を根本的に整えて、
その美しい身体に綺麗なおっぱいを君臨させることが、
バストケアの本質です。

ナイトブラを買っていた人や買おうと思っていた人はぜひ、
そのお金を日中のバストをサポートしてくれる
素敵なブラジャーに投資してください。

日中の活動時は、しっかり重力から守るために
ブラジャーをサポートしてあげて、
寝るときは身体を解放して、
美と健康を促進するための時間をお過ごしください。

▼音声で聴きたい方はこちら


(2022年11月07日配信分)

「緩和ケア」と「産後ケア」。一見対極な存在と見られがちですが、両方を経験しそれらは近い存在であり、両方の重要性を心から訴えたい。これらの在り方捉え方の啓蒙、それらにお役に立てる活動をすることが私の将来の目標です。頂いたサポートはそのために使わせて頂きます!