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世界一美しいダイバーの美しい出産と海

まず、この素晴らしい動画をご覧下さい。

「ドキュメンタリー〈WATER BABY〉トークセッション〜命の源、海と母を守るために。」

モデルでフリーダイバーの福本幸子さんの出産ドキュメンタリー。
沖縄在住で、ご主人もフリーダイビングのプロで世界チャンピオンという海に縁深いご夫婦。当初から出産は海中で行いたいと思っていたそうです。

海中出産が世界中のどこかで出来ないか、探りに探ったけど、海温がある程度高いこと、安全性や何かの時にすぐに医療処置が取れるなどの条件を満たすのが難しく。しかしふと幸子さんは「海中で産みたいのは私のエゴではないか?この子がそれを望んでいるわけではない」と確信(もともと〝9割動物的な感覚+1割の情報〟で生きて来たという実に直感的な感覚に耳を傾ける幸子さん。お腹の中の子どもの気持ちを確信したそうです)。

しかし〝水の中で産みたい〟は変わらず。ご主人も同意。そこで
「水中出産」がごく自然な形で出来る最高な場所を求めたところ、ご主人の出身地であるニュージーランドがドンピシャで素晴らしい環境だったとのこと。映像は、そのニュージーランドでのお産シーンやそこに至るまでのお2人の気持ちや言葉、物語です。

そしてこの映像をプロデュースしたのが四角大輔さん。

四角さんも現在ニュージーランド在住で、大好きな魚を採ったり、湖畔でサステナブルな自給自足ライフを中心に、世界で活躍されています。そんな四角さんの生き方や発信されている言葉や考え方に共感した幸子さん。ご縁が繋がり、お互いこよなく自然に生きることを愛する感覚が合致し、今回に至ったとのこと。イベントはお2人のトークセッションだったんですが、まるで昔から友達だったかのように、息の合った、感覚の合った仲という印象を受けたほど、お2人が醸し出すあたたかい雰囲気に会場が包まれ、とても居心地の良い空気が流れていました。

幸子さん、今日始めて言うけど、という前置きで
「実は、ニュージーランドに行く決め手となった、後押ししてくれたのは四角さんの本なんです」って。四角さん、これは初耳で驚いていた模様。

この本はニュージーランドをこよなく愛する四角さんが、厳選して厳選して、特急Sクラスのオススメだけを紹介したガイドブックだそうです。日本人でニュージーランドに行く人がそもそも少ないということでNZのガイドブックというのは出版業界では〝売れない〟とされている中、この本はめちゃくちゃ売れているんだとか。私もNZにめちゃくちゃ興味がわきました!

さて、四角さんがプロデューサーとなり、幸子さんの妊娠出産ドキュメンタリーのこの動画は、リリース後あっという間に再生数400万回を突破したそうで、今回緊急開催で対談イベントの企画に。私、以前から四角さんにお会いしたく、お友達の田中里奈ちゃんにご一緒させてもらい、本日行って参りました!

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なんと幸子さんの赤ちゃん、出産予定日が今年の3月で現在7カ月。
え!?うちのちゃんまると同じではないか!!途端にすごくすごく親近感。(ちゃんまる予定日当初3月4日だったけど早まって2月に生まれたが)時を同じくして妊娠生活を送り、同じ頃出産に向き合っていた女性が身近に!(幸子さんが超自然出産されたのに対し、私は超医療介入出産したけど)

私も当初出産方法は考えました。
幼少期(本当に幼稚園くらい)から「ぜったいに痛いの嫌だから、麻酔して産むやつにする!」と言ってました(笑)なので、どんだけ化学的と言われようが何だろうが、もし自分が子供を産むとしたら麻酔分娩にしたい!というのが長年言ってきたこと(笑)

そんなビビリな私がいざ妊娠した時の情報網は主に施術のお客様からで、一番相談して一番参考にさせてもらった方が大絶賛の出産エピソードをずっと聞いていたこと、私もその病院の院長の人柄や質問に対する回答の仕方などに納得感もあり、色々リサーチした結果、自分もそこにしよう!と心に決めました。

だけど、決めるまで揺れましたよ。出産なんて、人生にそう何度もない機会。アラフォー(現40歳)ともなれば、この1人きりになるかもしれないし。もし次もとなっても、さすがにあと5人!10人!とはならないでしょう。

貴重な1回。初めての1回。
これまたお客様に水中出産を2度された方がいて、毎月施術でお会いするたびにそのエピソードを聞き、「出た後に赤ちゃんがぷか~と自分で泳いで水面に上がってくるのが本当に可愛かった!」という話とか、自分が生みたい体勢で好きな格好で産ませてくれるとか、そういう話を聞くと、なんかそういうのもありだよなぁ、いいなぁ〜とも。

で、考え抜いた結果、最終的には今回は無痛分娩にしたわけだけど、これを選んだ理由はまた別でしますね。

話が逸れましたが、この映像を見たら私が何も言わずともすべて伝わりそうですが、幸子さんと四角さんのトークセッション、本当に素晴らしいお話ばかりでした。

幸子さんは13歳から仕事を始め、16歳で香港に1人で行き、その後ニューヨークをはじめとする様々な海外を拠点としたり、バックパッカーで世界を回ったりと、だいぶぶっとんだ女性。9割動物的な感覚で生きる事を大切にし、情報を取り入れるのはたったの1割。それを超えると、邪魔なノイズと感じるそうです。そんな幸子さんも妊娠中だけは初めてのことだし知らないことだらけだし・・・、情報3割・に増えたけど、そうして入ってくるのは主にネガティブな事が多かったんだって。妊娠出産にまつわるおどろおどろしいこと、怖いこと、恐怖や不安を煽るような内容。確かに、妊娠出産にまつわる話って、そういうの、多いよね。

それで、途中でやっぱりまた、9割感覚で生きることにシフトしたんだそう。そして、妊娠中は自分の体をいたわっていたわって、しっかり愛でて念入りにケアしてあげることを徹底したそうです。

この映像を見て、
「私ももっと出産を神秘的にとらえられてたら良かったかな~?」と思いました。私、妊娠中あまりに体に変化がなく、体調もすこぶる順調で身軽すぎて、ぜんぜん実感ないままいつもと変わらず過ごしていつの間にか産まれちゃった!!って感じだったな。

幸子さん夫妻のように、夫婦で赤ちゃんに対して、他者の声じゃなく、他者の意見じゃなく、他者の影響なく、とにかく、2人がどうしたいか、そして赤ちゃんがどうしたいだろうか、その3人が望む形が取れたら、それは最高なお産だろうなぁ。

私は自分の選択に自信があって、本当に良かった!と心から思っていてうちの夫もそれを理解してくれてるけど、そう至る前にかなり情報を仕入れて仕入れてそれで吟味したから、幸子さん夫妻のような「動物的な感覚」で決めた割合は少ない。

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「Power of Choice  ・産む人が主体になること」

何が正解ではない。
こうするべき、はない。
産むのはあなた。
産む本人の「こうしたい」の意向を奪うことはナンセンス。

こと妊娠・出産・子育てとなると、世の中、他者が介入する風潮にある。
あれって何だろうね?
人それぞれでいいじゃんね。
アドバイス求めて来たら教えてあげるくらいでいいじゃん。
産む人を主体にさせなよ。

そんなことを感じずにはいられない世の中。
だけど、今日のトークイベントは他を否定するわけではなく、でも幸子さんが妊娠出産に対してどれだけ向き合ってきたか、それを共有してもらえて、幸せと感動を頂けた。

四角さんも妊娠にとても熱意が高くて、
「僕男性ですけど、できれば自分が産みたいんです」
って。それくらい、妊娠に関しての興味と思いが高いらしく、妊娠出産に関しても詳しいし、とにかく熱くて、それもびっくりしました。

男性で、ここまで妊娠を我が事のように、細胞レベルで理解してくれてる人、そこに思いだけじゃなくしっかり知識まで得ている人、そんな男性が世の中にもっと増えたら、世の中変わるだろうなって感じた。

ほとんどの男性はどこか妊娠・出産に対して他人ごとだもん。本気の本気で我が事に出来てる人ってあまりいないんじゃないかな。自分の体には何の異変もないし、体調も変わらないし、胎動も感じないしし、どこも傷めないし、疲弊しないし、まぁわからないよね。

妊娠中の女性は明らかに体型が「妊婦」となり、そうなると男は優しくはする。でもそれって、〝妊婦を労わる優しい俺〟に酔ってる感の男性って少なくない。その男の本質が出るのは産後。(これもまた別で書きます。)

会場には幸子さんのパートナーであるご主人のウィルさんと愛娘ちゃんも来ていて、本当に美男美女カップルに美人な娘ちゃんっていう素敵すぎるファミリーでした。映像にある、ご主人が水中に一緒に入って一緒にお産するシーン。一緒に緊張している表情。あの一体感が素晴らしいと思った。幸子さんは以前、

「友人の旦那さんから『今日出産なんだけど、出張で行けないから代わりに立ち会ってやって』と言われて、友人のお産に立ち会ったことがある」

んだそうです。その時にお産の一部始終を見て、友人はこんなに痛がっていたり、こんなに大変で命がけなのに、なんと自分は無力なんだろう・・・と感じたんだとか。何も出来ない、してあげられない。命がけの女性の出産。

これがあって、〝自分が出産するときは、絶対に立ち会ってもらおう!〟と決めたんだそうです。命がけのシーン、パートナーに共有したいよね(私もそう思う)。

よく、出産に立ち会ったらその後、妻を女として見れなくなるっていう男性いるじゃないですか。なんて浅はかな思考なんだろう。自分とはまったく別の、1人の人間を、1つの命を産み出すんだぞ。どんだけの偉業を成し遂げるか、むしろ神と讃えよ!っつか、自分産めないで女性に産ませておいて、何言ってんだって感じですが、まぁ、そんな未熟な男性は私ならそもそも門前払いですけど。

幸子さんご夫婦は、ニュージーランドだけに生息する希少なイルカ「マウイ・ドルフィン」の絶滅危機を訴えます。ダイバーなお2人は、年々海の中の様子が変わっていることをひしひしと感じているそうです。

また、幸子さんの古郷、世界中のダイバーがナンバーワンと称える美しい沖縄の海をも埋め立てられる動きがあることにも言及されています。

それを、〝断固反対!〟と狼煙を掲げるのではなく、

この映像のように、美しい海の姿を美しく伝えて、〝この美しい海を守ろう、維持しよう〟というメッセージを世界に発信してらっしゃいます。反対運動で声高らかに戦うのではなく、美を持って美の維持を訴える・・・素敵な在り方だなって心から感動しました。

私はダイビングはしたことがないので(正確に言うと、体験ダイビング程度でへこたれた)海中の魅力はわからないけど、この映像の美しさはビンビンに感じます。幸子さんの娘さんや私の息子が大人になっても、この海がこの海のまま、世界の海が今のまま、いえ、今以上に美しくする、そんな意識を多くの人が持てたらいいなと思います。

なので、ひとまず、幸子さんの映像、もう一度、見よう!


★朝井麗華のいろいろ★
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「緩和ケア」と「産後ケア」。一見対極な存在と見られがちですが、両方を経験しそれらは近い存在であり、両方の重要性を心から訴えたい。これらの在り方捉え方の啓蒙、それらにお役に立てる活動をすることが私の将来の目標です。頂いたサポートはそのために使わせて頂きます!