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銀ノ指輪【羽】 5 春【言葉】

私が彼を思い出せない理由は二つある。

彼は私に魔法をかけた...

もう一つは記憶とは必要なモノを必要な刻に取り出せれば良いのだ。

人は一度だけ産まれて、その火が消えるその刻まで。
毎日の浮き沈みノ中を人は一生懸命生きてゆく。

不思議と私はいつの頃からか、恐ろしい夢を見なくなった。

理由はあるようで、実なそんなモノは無くて...
見えていない明日に闇を感じていた。
ただそれだけ...


木洩れ陽ノ中を、私はいつもの道を家路に向かう。

季節外れの風鈴が🎐が待つ、我が家に。
なんで、いつも外せないのか、少しだけ考えながら、その道は続いてゆく。


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