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アフターアワーズ 西尾雄太

フォロワーにお勧めされて読みました.読んだ方向けの感想になります.

どんどんケイとDJの世界に引き込まれていくエミの成長が気持ちいい,夜の光の眩しさがあふれる物語でした.心地いい疾走感.

午前2時ごろから5時にかけて一気に読みました.読んだあとは外が明るくなっていて「アフターアワーズじゃん」とか思いながら散歩に出かけました.意味分かんないですね.巨大感情ってやつです.

そのあとは一つ一つのセリフや絵,背景の音楽などを自分なりの視点を持って読みました.以下,そんな感想です.

・2人について

「イマドキな女の子」のイメージは人それぞれだと思いますが,エミの身体とフットワークの軽さと対人関係の薄さは「イマドキ」だなぁと思います.ケイは「私,ひょっとしたらこの景色を見るために酔っぱらって,踊って,馬鹿さわぎしてるんじゃないかって」ってセリフが印象的ですね.バカ騒ぎすることがケイの寂しさの埋め方なんじゃないかなと思います.そんな二人が出会って惹かれて恋をするんですね.ありがとうございます.

・インターネットについて

アフターアワーズのなかでのインターネットの扱いはとってもポジティブに描かれていますね.エミがケイに会いに富山へ行く道中での占いの回想や,「あたしはインターネットにずいぶん助けられてる.」というセリフ,アップロードした動画がバズったりなどなど.

二人の距離が物理的に離れても,インターネットで繋がっている,未来の明るさを感じます.

作中の曲「Local Distance」は,そんなインターネットの距離感も寂しさも表現してる曲ですが,物理的に距離の遠くなった二人の心情とベストマッチしてます.最高.早くオフラインで握手してくれ.

https://soundcloud.com/dancinthruthenights/local-distance

tofubeatsさんは彗星がきっかけで知ってましたが,インタビュー記事とか見るようになったのは2016年に星野源のオールナイトニッポンのジングル聴いた頃からですね.そのころの曲ってある意味インターネットを揶揄するような曲が多いように感じてました.「SHOPPINGMALL」とか.

「Local Distance」がいつ発表の曲かは分かりませんが,神戸ニュータウン生まれのtofuさんのインターネット絡みの曲は,私のような田舎から都会に出てきた人間には深く刺さります.

・氷見について

アフターアワーズを読むと氷見に行ってとろろこんぶのおにぎりを食べたくなります.去年バイクで氷見に行きましたがめっちゃ良いところでした.今度は聖地巡礼ってことで行こう.ついでに,日本海の冬の荒波はマジでヤバいから気を付けてね.雪道を走るのは危ないよ.

・全体を通して

オシャレ.キャラクターが身に着けてる服とか小物とか部屋とか.あと夜の光が好き.雑多な街も,音が聞こえてきそうなくらい.久しぶりの巨大感情に襲われてブログまで初めてしまった.続けるかは知らん.

以上.感想でした.

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