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電話BOXの中はさ、なんで電話しかないんだろう。

そんなの電話BOXだからじゃん。

電話するときに必要なものとか置いといてくれても良いと思うんだよね。

ああ、いやでも、それもあるよ。電話帳とかでしょ？

ううん、違う。

何、メモとか？

ううん、違う。

じゃあ何よ。

異世界の扉。

はあ、この話は終わり。

ファンタジーは嫌い？

ううん好きだよ、でも電話をかけるときに必要なものが何かって話だったじゃない。異世界の扉は必要か不必要かで言ったら後者でしょ。

そうかな。

そうだよ。

電話をかけるときに、電話BOXからだといつもと勝手が違いすぎて焦ったり失敗したりすることもあると思うんだ。
そういうときに異世界の扉があったらもっと焦るだろ。
そしたら逆に冷静になってちゃんとダイヤルできるんじゃないかな。

異世界の扉があったら電話なんてそっちのけでまず入ってみるんじゃない？

そりゃあ入るよ。

この話は終わり。

じゃあ次はエクスカリバーがあったときの話をしようよ。

じゃあ場所は電話BOXじゃなくて郵便局にする？

手紙を書くときか、いいね。

良くないよ。電話も手紙もだめ、ちゃんと目を見て、声に出して言って。

…僕が置いておいてほしいもの、わかるの？

わかるよ、でもそれは私があげられるものじゃないし、できれば自分で用意してほしいけれど。

まいったな。

まあ、私のところにはYESしかないけれどね。

置いとくどころか手渡しか。

だってあなたと私は今ここにいるからね。