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「マンガ経営戦略全史」004 組織戦略コンサルティング会社「マッキンゼー」の登場


前回アンゾフ・マトリックスによって、グローバル化への対応が促され企業組織はいよいよ大規模化していくことになります。

次の人物は、そうしたグローバル化・大企業化に成功した企業を分析し、「中央集権」の限界をつきとめ、「分権化」のために事業部制が必要だと訴えます。

008   「アルフレッド・チャンドラー」 中央集権組織から事業部制への転換を促す

ちなみに、チャンドラーが本で書いたのはそういう話ではなく、「マッキンゼー&カンパニー」がそういう話だといって煽ってたらしいです。

チャンドラーが本で書いたのは事業部制が始まった歴史についてです。

①最初は余剰人員の活用のために仕方なく事業部を作って本業と違うことをやらせていた。

②本来はおまけだったはずの事業部から大成功事例が登場した。これによって「新規事業は事業部として立ち上げればよい」となった

③さらに事業部制によって、地理的・製品的に多角化展開ができるようになったので一気に企業が拡大した。

しかし、このせいでやりすぎた結果「無関連多角化」が増えてしまった。

その反動で、1980年代には管理しきれなくなってリストラの嵐となった。

つまり、組織の必要上多角化戦略が進んだけれど、後半には戦略に従って組織を整理するようになった、ということです。

なのでチャンドラーの結論は「組織戦略と事業戦略は相互に作用しあう」という当たり前の話なんですね。

ところが、「組織は戦略に従う」という言葉だけが独り歩きしてしまった。


009  マッキンゼー&カンパニーの「マーヴィン・バウアー」は事業部制の手順を標準化して世界中で「組織戦略」を広めた

この結果、マッキンゼーによって「組織戦略」だけが一気に広まることになりました。


マッキンゼーといえば、大前さんのイメージがありますね。

2200円→825円となっているので読んだことがない人にはおすすめ!


しかし、そんな絶好調だったマッキンゼーですが「事業部制による組織拡大」の時期は良くても、

オイルショック以降、ボルカーによる金融引き締めによって環境が厳しくなってくると「企業戦略」の見直しやリストラが必要になります。

しかし、「事業部制による組織拡大」しか武器がなかった企業では対応できないので、新たな対策が必要になってくるわけです。


結局「事業戦略」においては、マッキンゼーではなくボストンコンサルティンググループがリーダーシップを取ることになったそうです。

ボストンコンサルティングというと「V字回復の経営」で知られ、ミスミを急成長させた三枝さんのイメージがありますね。


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