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株トークin 大阪 初心者セミナーのレポ(1/3)

では早速「株トーク」セミナーのレポを書いていきます。

私はついつい長々と説明しがちなので、概要を箇条書きにしていきます。自分が大切だと思ったところだけ熱を入れて書くようにしますね^^






導入部分についてはこちらの動画もわかりやすいのでぜひご覧ください。


導入1:投資と投機の違いについて

たーちゃんさんは「投機」で成功する人がいることは否定していませんし、「投資」だって難しいということをはっきり言いきっています。よく「投機はだめだけど投資なら誰でも勝てる」みたいな話を言って投資をすすめる人いますが、きっちりと数字を示して難しさを語っています。

 
①「投資」は3つの原則がある
 ・詳細な分析にもとづいて
 ・元本の安全性を守りつつ
 ・適切なリターンを得る。

その人ごとに「安全性」と両立する「適切なリターン」を考えることが必要。初心者のうちは安全性を重視したい


②短期投機の欠点について

1:ひとことでいうと「みんなやっている」というのがまず問題。
2:そして「勝つ」だけなら簡単だが「勝ち続ける」のが難しいことは歴史が証明している。

・みんなが参加しているという時点で一人当たりの期待値が減る(前澤さんの1億円バラまき企画の時にも言われていた話です)

・テクニカルへの依存が高まるため、「同じポイントで損切り、利確する」人が増えるからますます取れる鞘が少なくなる。(そして、そのテクニカルすら理解していない人はボロボロにやられる

テクニカルで勝負するということは「プロ」と闘うということと同じ。注文速度、情報量、頭の良さ、センスなどで優れるプロと勝負して勝てる要素はあるか?

・さらに最近はアルゴや「テクニカル狩り」が横行しているため、それをズラして戦おうとすると余分なリスクをとることになる。センスがない人にはかなり苦しい。

・さらに、日本はインサイダー天国なのでインサイダーや煽り屋グループだけが儲かりそれ以外の人にババを押し付ける構造になっている。自分が彼らの仲間でないのなら割を食うのは自分だと覚悟しておいた方がいい。

・利幅は少なく取引回数が多い場合、手数料が嵩むので、労力のわりに得るものが小さい →その結果として、最初はレバレッジ高くすると危ないとわかってたはずなのに、しびれを切らしてレバレッジを上げて死ぬ。こういう人が後を絶たない

なによりも、体に悪いし膨大な時間を消費する(これはcis本でも語られていました)

・金額が増えると大きな資金を運用しにくいスリッページの問題がある(だからこそ、最近は「煽り屋」が横行することになっています。大勢の煽りがいるということは中規模の資金が入っているというのは間違いじゃないけれど、この状態の株はテクニカルもファンダもきかなくなり危険)


もちろん短期投資にも利点はある。一番のメリットは「リスクの持ち越し」を避けやすいこと。


・短期ポジなので「損切りがしやすい」(きっちり損切りできる人は
・長期投資では避けられない保有期間中におきる調整や暴落に耐えなくてよい(欲をコントロールして適度に利確できる人は

(以上の理由から、短期投資の優位性を活かしたトレードに特化したメンタルの持ち主だけが勝てる、といことに。期待値に沿ったトレードに徹することが出来る人、ということですね。パチスロなどをやっている人が比較的短期投資で成功しやすいのはたぶんそういうことだと思います。短期投資向いてるかどうか試すには先にパチスロに耐えられるかどうかをテストしたほうがいいかも?)

たーちゃんさんの結論としては、「上位1%の人間」になれる人間だけが目指すべき。そうでない人間はトータルでは負け越したり退場していくから短期投資から始めるのは避けたほうがいいとのことでした。


導入2:「投資」だって簡単ではない。課題がある

たーちゃんさんは「一定のレベルに到達するまで、勉強すればするほど負けるスピードが上がる」のが投資の最大の難点だといいます。


①初心者よりも、中途半端に勉強している人が一番負けるというトラップがある

・よく冗談で「自分のトレードが監視されているでは?」という言葉を言う人がいますが、これを冗談でなく本当に感じることが多い人は、レベルが中途半端ゆえに市場にカモにされている可能性があります。

マクロ経済や企業分析を生半可にかじった人は、資金管理、時間軸などいくらでも課題があるのに、自分の「読み」に自信をもって固執してしまうからボロボロになりがち。(「twitter上で上級者ぶって他の人のトレードや銘柄にケチをつけてるくせに自分のトレード結果はボロボロ」という人多いと思います。私もそうならないように気をつけねば……)

・たーちゃんさんが一番強調されていたのは、中途半端なレベルの人間が「グロース株」「成長株投資」をやるのが退場への一番の近道という話です。なぜかバリュー投資家を自称しながら高PER株を高値で掴み、成長ストーリーを唱えながら底値までガチホして死んでいく投資家が後を絶たないと言います。(成長ストーリーを持っているため分析のし甲斐があり、企業に惚れこんでしまいやすい。そのためうまくいかなかったときに「長期投資」に切り替えようとして余計に傷を深くしてしまう。割安株で2割以上損するのは難しいが成長株で5割損をするのは簡単。)

https://twitter.com/yhdgj675/status/1098787875875807232

https://twitter.com/yhdgj675/status/1098787875875807232


②「短期投機」よりはましだけれど、投資でも生き残るのは難しい。プラス収支になれるのは20%程度。明確に勝てるのは5%だけ

・80%の人間は損をしている。
・15%の人間はプラスマイナスゼロ~指数と同程度のパフォーマンス。優秀な人でようやくこれに勝てる。
・5%の人間だけが指数に明確に勝ち、大きな富を得る。

たーちゃんさんは、まずこの現実を受け入れるべきだといいます。

「じゃあ投資なんかやっても意味がないのか?」というとそうではありません。初心者でも上位20%=「指数並みのパフォーマンス」になる方法があるのでまずそこから始めてみてはどうだろう、という話になります。


③指数に劣後するパフォーマンスしか残せない人は素直に指数を買う=ETFをやったほうが良い

といっても理屈は単純で、指数以上のパフォーマンスを出せるのが20%なのだから、裏を返せば指数を買うという選択を取るだけで少なくとも何も努力せずとも上位20%側になるという理屈です。

なんだかんだ言って日本で経済が成長しており、GDP以上に企業には資産が蓄積していってる、という条件が維持されている限りにおいて、よほどタイミングを間違えない限りETFは長期的に見ればプラスサムゲームになります。随時落ち目の銘柄は入れ替えられていくので倒産リスクがないのも初心者にはありがたいです。

というわけで。

年利6~7%を目指すのであれば素直にETFを、しかるべきタイミングで買ってしかるべきタイミングで買う、ということだけ考えておけばよい、ということがまず初心者が知っておくべきことです。初心者はまず最初はETFからはじめる。まずこちらで確実に利益を確保して、その利益の範囲内でリスクをとって個別株投資に始める。難易度的に考えれば確かにこれは理にかなっています。

※ちなみに、同じようなものだと誤解されがちですが、ETFと投信は異なります。たーちゃんさんは投信はおススメしないと断言されています。なぜなら手数料取られすぎるから。特に証券会社が運用するファンドは絶対にダメなのだそうです(証券会社の自己勘定部門が購入した株の受け皿にされたりしている時があり、パフォーマンスにもリスクがある)。
よほどの投信でない限り何も考えずにETF買うほうが優位性がある。本当に売買のタイミングさえ一切考えたくない人ならともかく、そうでないなら絶対に投信はやめておけ、とのことです。こういう説明をせずに投信のアフィやってるような人はちょっと疑ってかかったほうがいいですね^^


※年利6~7%か……夢がないな、と思われたかもしれませんがこれは「平均」です。ここ数年だけ見れば、これよりも高いパフォーマンスの年もありました。 そういう意味でも「タイミング」が大事になるわけですね。今年は厳しいなと思ったタイミングではそもそも株も難しいから様子見するのもありです。個人がプロに勝てるのはこの「自分がやりたいときだけやる」ということができることですから。また、バフェットですらトータルでみると年平均の利回りは20%なんだそうです。もちろん資金が小さい時と巨大になったあとでは話が違いますが、冒頭で述べた「適切なリターン」として20%を目標とすると考えると、初心者はまず6~7%のリターンを確実に得る、というのは悪くない目標だと思います。


導入3:ETFをどうやって売買する?


①ETFから投資を始めることのメリットは他にも二つあります

・銘柄選びをする必要がないので売買のタイミングに集中できる
・最初から市況を意識することを学習できる

同じ初心者でも、いきなり「twitterで上手い人の株を真似して短期投機」みたいなところからスタートする人いますよね。そういう人たちは銘柄が良ければ勝てると思っています。でも実際はそんな甘い話はありません。バフェット銘柄みたいに長期的に安定して成長し続けるものを掘り当ててれば話は別ですが、twitterで話題になるような銘柄がそういう銘柄であることはまずありません。売買のタイミングはやはり重要です。

ETFは銘柄選びをする必要がないぶん、市況によって値動きしますし、シンプルな基準があるため「いつ売っていつ買うか」を意識するには最適です。しかも、そうやってETFを売買することで市況を意識する習慣もできますから一石二鳥です。

初心者の人は値動きを求めて新興株に向かいがちです。さらに信用買いもしがち。そういう人こそ、資産の一部だけでもETFの売買を取り入れて、しっかり下記の内容を意識してほしいと思います。


②ではETFを売って買うタイミングは?それを判断する指標は?

たーちゃんさんが言われていた売買の基準は非常にシンプル。たった4つだけです。

【買いのタイミング=この条件を満たしたら底打ちとみなして買い始める】
松井証券で公表されている「信用評価損益率」が-15%以下
東証の騰落レシオが60以下
暴落銘柄(25日線乖離率が-25%以上)が50銘柄以上
(④アメリカSP500のVIX指数が40以上

どれも市場が悲観的な雰囲気になって、個人の強制追証などが連鎖して「セリングクライマックス」が発生する状況を客観的に示す指標となります。 

このうち特に重要なのは②の騰落レシオです。これが60以下になるのは2年に1度くらいですがその時は絶好の買いのチャンスになります。実際、12月の暴落の際でも騰落レシオは60を切りませんでした。大暴落でなければ70くらいから反発することが多いです。逆に言うと、少なくとも騰落レシオが70を切るような状況になるまでは無理して買いに行かなくてもいいということです(こちらであれば年に数度チャンスが来ます)。今から投資を始めようとする人は、こういうチャンスが来るのを待ってみてはいかがでしょう。

ちなみに③ですが、去年12月では500を越えました。また、リーマンショックの時は1200まで行っているのであまり過信しすぎないほうが良いです。

ちなみに、もう少し応用的な話をこちらで書いてるのでよかったら合わせてチェックしてみてください。

次は逆に「売り」のタイミングです。買いよりもこの「売り」のタイミングが大事です。この「売り」のタイミングで間違って買ってしまうようなことがなくなるだけでも、だいぶ成績は良くなるでしょう。

【売りのタイミング=天井圏を意味するので買いを控えたり利確を始める時期】
①松井証券で公表されている「信用評価損益率」が-3%以下
②騰落レシオが120以上

買いの指標と比べると、天井は明確な判断基準はありません。アベノミクス初期は騰落レシオが140を越えても上がり続けました。信用評価損益率が瞬間的にプラスになったこともあります。「空売り」のタイミングを明確に示してくれる指標ではありません。ですが、このあたりになったらとりあえず買いを控えたり段階的に利確していき、また下がってきたときに買い増しするチャンスを狙う、ということを意識するだけでパフォーマンスは上がります。
あまり欲張るべきではないと思いますが、ETF投資だけでも、資金管理や売買タイミングがしっかりしていれば一年で資産が2倍になった人もいます。まずはETFでしっかり売買のリズムや資金管理を身に付けて、徐々に「株式投資」に移行していくのが良いと思います。


導入4 まず指数のETFでしっかり勝てるようになったうえで、さらに上のパフォーマンスを目指すときに初めてバリュー投資を検討しよう

さて指数のETFで安定して年6~7%レベルの勝負ができるようになったら、いよいよ個別株投資の世界に挑戦することになります。たーちゃんさんが初心者セミナーで推奨しているのは「バリュー株投資」です。この投資で、先ほどの年利20%を目指そう(それ以上は目指さない)という話になっていきます。


導入部分がやたらと長くなってしまいました(5500字)が、次からが本番です。本番はこれよりは短くなると思います。

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