ポーカーを始めるための準備 道具編 ②チップ
0.カード編のおさらいとまえがき
前回はポーカー用カードの選び方について解説しました。
私はCOPAGを推していましたが、TwitterのリプにてANGELの凄トランプがお気に入りですという意見も頂き、値段が安くて良いという話を伺ったので、ちょっと購入してみようかなと思っています。
恐らくレギュラーインデックスで私が所有するANGEL POKER CLUBと同じ質のカードかなとは思うのですが、1デッキ単位で購入ができ、値段も1000円強と割安なので、最初買うときはこちらの方が良いといきなり寝返るかもしれませんw
さて、今回ですがチップについて解説します。
チップの購入は1枚あたりの価格にもよりますが、300枚購入するとしても20000円くらいと結構コストが掛かるものである上に、買い方を間違えるとチップを買い増しして余計な負担を掛けやすいものであるため、買うときに慎重になりやすい割には、後悔しない揃え方を解説しているサイトが殆どありません。
今回はそういった不安を解消するためのチップの買い方とチップの種類について解説していきます。
前説が長くなりましたがそれでは始めます。
1.デノミネーションについて
チップには基本的にデノミネーション(額面)が記載されています。
一般的なチップのデノミネーション(以下デノミ)は写真の通り1(白)・5(赤)・25(緑)・100(黒)・500(紫※写真は青)・1000(黄)・5000(種類によりまちまち) といった感じです。この数字と色は基本的にはラスベガスのカジノのデノミを基準としていますが実際のところ10や50、10000というデノミのチップも存在します。
これらのチップは単位的に馴染みやすさがあるものの、実際にポーカーで使用する上ではそこまで汎用性がありませんので、上記の1・5・25・100・・・といった単位に慣れてください。
また、今後どういった感じでポーカーを開催したいかによって各デノミの購入枚数も変わっていきますので、その辺については以下で解説していきます。
予め言っておきますが、チップを購入する時に一番やってはいけない構成は、全ての額面のチップを均等な枚数で購入する事です。
そうしてしまうと、前半に流通量の多い小さなデノミのチップが不足したり、綺麗な1人分のチップ配分が難しくなってしまいますので、これから述べる考え方を意識した上でチップの購入を検討していただければと思います。
2.トーナメント開催における効率的なチップの揃え方
これにおいてはまず、実施したいトーナメントのストラクチャー(ブラインドを上げるスケジュール)を一度イメージする必要があります。
と言っても最初は難しいと思うので、よくあるトーナメントのストラクチャーを一つ例に挙げましょう。
この内容のトーナメントを最大10名で実施すると仮定します。
この場合、デノミは25点から100点・500点・1000点のチップがあれば十分に対応できます。
そして、極力一人分のチップ枚数を抑え、そこまでおつりが発生しないように出来る便利なスタートチップの配分として、
25点×8枚 100点×8枚 500点×4枚
という3000点の20枚セットを1人分のベースチップとして用意する事をお勧めします。
このベースチップに1000点チップで1人分のスタートチップを足していけば良いので、スタートチップに1000点×2枚を加えて5000点にすれば良いのです。
このセットで10人分のチップを用意すると考えて、
25点×80枚 100点×80枚 500点×40枚 1000点×20枚 計220枚
を用意すれば良いという概算が出来ます。
ただ、今後これよりもう少しスタートチップを増やしたいとか、カラーアップ(最小デノミの切り上げ)もしたいという場合は高い点数のチップに余裕を持たせると良いです。
なので、先程の概算を例に挙げるなら更に1000点チップ60枚と5000点チップ20枚を増やし、合計300枚のチップで1人分のスタートチップが、
25点×8枚 100点×8枚 500点×4枚 1000点×7枚 5000点×2枚 計20000点
といったディープスタックな内容までカバーでき、カラーアップ用の予備として1000点チップも10枚確保できる振れ幅の広いチップセットを構築する事が出来ます。
あくまでこれは考え方として一例を挙げたまでであり、人によってはオンラインポーカーのトーナメントのようなもっと小さなスタートチップでトーナメントをやりたいと思う方もいるかと思います。
その場合は1点・5点・25点を基準としたベースチップを作る事も可能です。この場合は、
1点×10枚 5点×8枚 25点×2枚
という20枚で100点を構成するベースチップに25点・100点・500点を足して1人分のスタートチップを作るという考え方も出来ます。
この考え方が役に立つ場面は、オークションなどで購入する時など、すでに各デノミの数量が決まっている数百枚単位のセットでチップを購入する場合です。
よくトーナメントで見かけるストラクチャーは25が最小デノミの内容が多いですが、数百枚のセットで売っているチップの内容は大抵1・5・25のチップを多く構成している場合が多いです。
そこで量の多い1・5のチップを上手くトーナメントで使用するといった工夫として上記のベースチップの例も挙げてみました。
2-1.BBアンティにおけるトーナメントストラクチャーの変貌について
※余談的に書いていますがこの内容は結構重要です
2.で挙げたストラクチャーのサンプルはここ1年前くらいになって古いものとなってしまいました。
というのも、最近のトーナメントではBBアンティというルールが一般的となりつつあります。
BBアンティについて説明しますと、元々アンティは全員が均等に支払うハンドの参加費ですが、集めるのに時間が掛かったり誰がアンティを払ったかディーラーが判断出来かねる場面がある事から、BBのプレーヤーが一括して一定額のチップ(大体がBBと同等額)を払うことで、1ハンドの時間削減とディーラーの負担軽減に貢献しているルールです。
この事から、デノミを100点単位からスタートするストラクチャーが今は流行となっています。
BBアンティを意識するとなれば25のチップは不要という考え方も生まれ、せっかく25を沢山購入したのに使われないという懸念も生じます。
ただ、ストラクチャーについては一つの取り決めに過ぎないので、25点を最小デノミにしようが1点を最小デノミにしようが問題はありません。
とにかく、購入者本人がどういったストラクチャーでトーナメントを実施したいかしっかり考えた上で、各デノミの購入枚数を検討していただければよろしいかとおもいます。
ちなみにもし、100を最小デノミとしてチップを購入する場合、5000のチップを多めに購入すると良いかと思います。
購入時の一例として、100点を最小デノミとした場合におけるベースチップの考え方も挙げておきます。
100点×10枚 500点×4枚 1000点×7枚
計 10000点 21枚 10人分と考えて210枚
加えてディープスタック用として5000点を80枚、カラーアップ用予備1000点チップを10枚追加して
100点×100枚 500点×40枚 1000点×80枚 5000点×80枚 計300枚
といった、最大スタートチップ50000点で10人テーブルを囲めるチップセットを構築する事も可能です。この5000点のチップの一部を25000点に変更することにより、さらに大きなスタートチップでのトーナメントを実施する事も可能になります。
3.チップの種類
最後に、チップの種類について紹介したいと思います。
チップの種類において基本的に利便性に差はほぼ無いですが、敢えて一つ注意するとすれば、いずれ買い足しをしたいとなった場合に、数が流通してて揃えやすいチップにした方が無難です。
また、値段もかなり幅がありますので、その辺については予算と相談の上で検討してください。
3-1.クレイチップ
一般的なクレイ(粘土)のチップです。
全てがクレイで出来ているわけではなく樹脂が混ざっており、更に中に重りが入っていて重量感があります。
大体相場は60円前後で、モンテカルロ・フォースポット(写真のチップ)・プライムポーカー辺りは割と流通していて、ロットでも購入しやすいかなと思います。
3-2.セラミックチップ
セラミック(陶器)で出来たチップです。
割と軽く、なかなかおしゃれな柄が多いイメージです。重さも10g前後と割と軽いのも特徴です。
大体1枚100円前後するのと、ロットでの購入が難しいという難点があります。
3-3.コインインレイ
※すみません、こちらについては以前所有していたチップを譲ってしまったため写真がありません。
基本的には、クレイチップと変わりませんが、ラベル部分が金属でむき出しになっていてその金属にデノミが掘られています。
価格としては1枚70円前後位かと思います。
3-4.フルクレイチップ
チップにこだわる方にとってはフルクレイチップに憧れる方も多いかと思います。
フルクレイというくらいですから、100%粘土でできたチップです。
何と言っても、チップ同士の接触した時の乾いた音がテーブルの雰囲気を良くしてくれます。
重さはセラミックチップよりも軽く1枚10g弱くらいです。
ただ、何よりも値段が1枚辺り200円前後と非常に高く、なかなか扱っている店舗も少ないです。
3-5.角チップ(プラーク)
高額額面のチップにおいては角チップを使用すると雰囲気が増します。
質もアクリルやセラミックがあり、1枚300円から高くて1000円くらいです。
予算に余裕があるのであれば、ちょっとしたアクセントとして、10枚くらい用意しておくと良いかもしれません。
3-おまけ.チップラック
いざチップを購入してもチップを収納するケースが無いと片付けられません。
基本的にチップラックは20枚ずつ100枚収納できるように出来ています。
所有するチップの枚数に応じて購入する必要があり、値段も大体500円前後くらいです。
ちなみにセットで購入した場合にはチップラックや持ち運び用のケースをサービスしてもらえるお店もあったりします。
チップについての概要は以上となります。
今回はチップの購入予定枚数について”300枚”を前提にお話させて頂きました。
大体300枚あれば1テーブル分のチップを確保する事が可能です。
もし、今後2テーブル3テーブルとテーブル数が増えるくらいプレーヤーが増えていけば買い足していけばよい事なので、まずは1テーブル分で間に合う分のチップを購入して頂ければと思います。
是非、自前でチップを購入して、ポーカーを友人に広めていきましょう!
今回は以上です。
次回もお楽しみに。
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