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2024年に発売予定の朝日文庫の一部をご紹介いたします!

明けましておめでとうございます!朝日文庫編集部です。
朝日文庫は今年も、先の読めない混迷の時代に柔軟さと強靱さを込めた指針を示す「知性とエンタメ」を標榜します。今年発売予定の朝日文庫から一部をご紹介いたします!

 今年の第一弾は、月村了衛さんの『奈落で踊れ』(1月10日発売予定)です。1998年、接待汚職「ノーパンすき焼きスキャンダル」発覚で大蔵省は大揺れ。黒幕の大物主計局長、暴力団、総会屋、政治家らの思惑が入り乱れるなか、“大蔵省始まって以来の変人”の異名をとる香良洲(からす)圭一は、この危機にいかに立ち向かうのか? まさに解説・池上冬樹氏の「社会に巣くう悪党たちの話を書かせると月村了衛の右に出る者はいない」の言葉通り! 日本の闇をあざ嗤う、スリリングな官僚ピカレスク小説です。

 続きまして、2月には小池真理子さんの『月夜の森の梟』(2月7日発売予定)が待望の文庫化決定。作家夫婦は病と死に向きあい、どのように過ごしたのか。心の底から生きることを励ます喪失エッセイの傑作、52編。解説は林真理子氏。文庫版あとがき「三年と十ヵ月が過ぎて」も収録。

 4月には藤岡陽子さんの『メイド・イン京都』(4月5日発売予定)が文庫化予定。京都本大賞受賞作。第7回未来屋小説大賞受賞で話題の著者による、自分らしい生き方を模索する一人の女性の物語。一歩踏み踏み出す勇気が欲しいひとに。

 さらに、伊藤比呂美さんの『いつか死ぬ、それまで生きる わたしのお経』も発売予定。古典新訳に定評のある詩人による、暮らしに結びついたお経現代語訳、自然を見つめる明るいまなざし、「生きる」ことへのやわらかな希望のある極上エッセイです。

 他にも続々、下記の作品が控えております。

久坂部羊さんの『生かさず、殺さず』
 息もつかせぬストーリー展開で、認知症専門病棟の医師と看護師、家族の壮絶で笑うに笑えない本音を、現役の医師が描いた医療サスペンスの傑作。

小川洋子さんの『小箱』
 死んだ子どもたちの魂は、小箱の中で成長している。死者が運んでくれる幸せ。世の淵で、冥福を祈る「おくりびと」を静謐に愛おしく描く傑作。野間文芸賞受賞作。

麻見和史さんの『殺意の輪郭(仮)』
 都内で立て続けに発生した猟奇殺人事件。犯人が抱く事件の悲しき真実とは? 待望の新シリーズ始動!

鈴峯紅也さんの『警視庁監察官Q ZERO2』
 青春を謳歌する東大2年の小田垣観月。しかし、知らず知らずのうちに、闇の世界に足を踏み入れてしまい……。監察官・観月の学生時代を描くシリーズ第二弾。

伊坂幸太郎さんの『ペッパーズ・ゴースト』
 少し不思議な力を持つ国語教師とおかしな二人組、作家生活20年超の集大成!

桐野夏生さんの『砂に埋もれる犬』
 予定調和を打ち砕く圧倒的リアリズム! ジャンルを超えて文芸界をリードする著者の傑作長編。

井上荒野さんの『生皮』
 性被害をめぐる当事者たちの生々しい感情と、ハラスメントが醸成される空気を重層的に活写する新たな代表作。

 など……まだまだ書ききれないほど強力なラインナップを予定しています。

 好評の時代小説は、田牧大和さんの新シリーズ『須摩屋若旦那事件帖』や、細谷正充さん編のアンソロジー『ゆるし』など。

 エッセイでは鴻上尚史さんの『ほがらか人生相談』などの文庫版発売を予定しています。

 マスコットのライオン、アーサーとサニーもひきつづき可愛がっていただければ嬉しいです。

今年もよろしくお願いいたします!

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