見出し画像

「今度こそダイエット」と誓った人必読!筋トレに最適な時間帯は?脂肪燃焼の仕組みは?

 やせるには、食事で摂取するエネルギー量より、日常生活や運動で消費されるエネルギー量が多くなればいい。頭ではそうわかっていても、なかなかできないのが人の世の常。本当に「今度こそ」と思うなら、まずは「脂肪燃焼の仕組み」と「効果的なトレーニングの進め方」を頭にたたき込んでおきたい。

 ここから先を読むか読まないかが、これからのダイエットの成否を分けると言っていい(本当です)。現役臨床医が監修した『トレーニング・ダイエットの前に 今さら聞けない人体の超基本』(朝日新聞出版)に基づいて、解説したい。

工藤孝文監修『トレーニング・ダイエットの前に 今さら聞けない人体の超基本』(朝日新聞出版)
工藤孝文監修『トレーニング・ダイエットの前に 今さら聞けない人体の超基本』(朝日新聞出版)

 まずは、脂肪燃焼の仕組みから。脂肪燃焼とは、体内についた中性脂肪が分解された遊離脂肪酸が、運動のエネルギーとして消費されること。こんなふうに進む。

[脳下垂体からホルモン分泌]
運動を始めると、脳下垂体からアドレナリンやノルアドレナリンといったホルモンが分泌される
 ↓
[脂肪分解スタート]
分泌されたホルモンの作用で、リパーゼという酵素が活性化し、脂肪分解を開始する
 ↓
[再び体内に蓄積される]
分解されたグリセロールは血液に溶けて運ばれ、再び肝臓で脂肪として蓄えられる
 ↓
[運動のエネルギー源になる]
分解された遊離脂肪酸は血液に溶けて体内に運ばれ、エネルギーとなる

 運動を開始した直後の身体はまず、糖質を使ってエネルギーをつくる。使う糖質がなくなってくると、脂肪を分解してエネルギーをつくり始める。糖質より脂肪の供給量が多くなる時間は、運動開始から20分後。つまり、トレーニングを20分以内に終えてしまうと、脂肪は燃焼しないということだ。

 燃焼効率を高くするには、無酸素運動を20分続け、その後、有酸素運動を始めるのがいい。無酸素運動は主なエネルギー源を糖質に頼るので、20分以上続けるとエネルギー不足に陥る。そこで有酸素運動に切り替えれば、エネルギー源として脂肪が使われ、燃焼効率が高くなる。

イラスト:秋葉あきこ

 無酸素運動の代表例は、スクワットやダンベル、腕立て伏せなど、瞬発的に強い負荷をかけるもの。一般に「筋トレ」と呼ばれるタイプの運動だ。一方の有酸素運動の代表例は、ウォーキング、ランニングやサイクリング、水泳、ヨガなど、継続的に負荷をかけるもの。トレーニングの効果は筋肉があたたまっているほうが出やすいとされているので、一日でもっとも体温が上がりやすい午後2~6時頃に行うと、さらに効果的だ。

 今度こそダイエット!

(構成:生活・文化編集部 上原千穂)


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!