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「麻」とはどんなもの? 「麻(ヘンプ)」のある暮らし


暑さの季節になりました。

夏と言えば「麻」というイメージがありますが「麻」という植物のことを知っていますか?

麻処さあさでは、「麻(ヘンプ)」にこだわっったものづくりをしています。中でも布の商品は麻(ヘンプ)100%の生地にこだわって ものづくり をしています。「麻(ヘンプ)」の「ふんどしパンツ」や、「珈琲フィルター」、赤ちゃんに贈る「初着」などにも使用している「麻」。その「麻」について少し紹介したいと思います。

▶︎ 商品についてはこちら 


麻とは?

「麻」とは植物から採れる繊維をまとめた相称のことをいいます。主成分はセルロース。種類は、20種類ほどあり、代表的なものに、「亜麻(あま)リネン」、「苧麻(ちょま) ラミー」、「大麻(たいま)ヘンプ」があげられます。


それぞれの特徴をご紹介します。


〇亜麻(あま)リネン
繊維の長さ・・・細くて短い
・糸の強度・・・苧麻(ラミー)よりも弱い
・質感・・・比較的しなやか
・色味・・・黄味がかった色合いで、光沢は苧麻(ラミー)よりも弱い

〇 苧麻(ちょま) ラミー
繊維の長さ・・・太くて長い
糸の強度・・・天然繊維の中で一番強いと言われている
・質感・・・ハリ感が強い、肌への刺激が強い、清涼感がある。
・色味・・・白く絹のような光沢が有る

〇大麻(おおあさ)ヘンプ
・繊維の長さ・・・太くて短い
・糸の強度・・・苧麻(ラミー)よりも弱い、
・質感・・・硬い、 糸ネップやスラブが生じやすい。
・色味・・・黄味がかった色合いで光沢は苧麻(ラミー)よりも弱い


日本には、日本工業規格(JIS)による「家庭用品品質表示法」というものがあり、どのような素材を用いて作られており、どのようなお手入れや取り扱いをすべきかについてわかりやすく表示する必要があります。

「麻」と表示されている場合

〇ラミー(苧麻)
〇リネン(亜麻)
〇ヘンプ(大麻)→「指定外繊維」

と書かれています。みなさんのお洋服に「麻」は使用されていませんか?一度見てみてくださいね。


麻の姿

収穫前の麻

一本の糸のように細く、まっすぐ空へ向かって伸びているこの植物が「麻」です。わずか100日で、約3〜4メートルもの高さにまで成長します。その成長は雑草よりも早く、除草剤を必要としません。

麻の花と葉


収穫した麻の葉がこちら

左側の花を付けているのが雄茎、右側の葉だけのが雌茎。
種の段階では殆ど区別が出来ず、花が咲くころにようやく雄雌がわかります。メスの方が良い繊維がとれると言われています。

麻を収穫

「麻」の収穫はお盆前後に収穫をします。
収穫から干すまでの作業を全て1日でやります。
収穫後、茹でて乾燥させることで、発酵、腐敗を止め、農閑期になってから、再度、発酵させて、麻はぎ(繊維をとる作業)をします。



▶︎刈取り

︎根切り

根をそろえたのち、「おしぎり」という道具を使って、根を切断します
収穫した麻

麻を土から引き抜いたら大まかに太さを分けてクロスに重ねます。クロスに重ねることで次の工程がスムーズに進みます。クロスに重ねずただ積んでいくと作業効率がとても悪く、作業のひとつひとつに意味があります。

クロスに重ねたあと、1束ずつ根をそろえて「おしぎり」という道具を使って、根を切り落とします。根を切り落とした部分から、葉先に向かって180cmのところに印をつけて、葉先を切り落とします。
こうすることで、長さが均一な繊維がとれるのです。

▶︎茹で

収穫後、すぐに沸騰させたお湯で茹でます。気温が高い中での作業のため、暑さがこたえます。
茹でるのは数十秒から数分。茹ですぎると良い繊維が取れないため、慎重に行います。

▶︎天日干し

茹でた後、数日間、天日干しをして、しっかりと乾燥させます。
天気の良い日の朝、干して、夕方には取り込みます。夜露を当てないためです。
通り雨が降ると急いで取り入れたりして、天日干しをしている期間は天気や雲ゆきに神経を尖らせます。

茹でたあと、天日干しをして、しっかりと乾燥させます

収穫から乾燥までをご紹介しました。
大きく成長した「麻」の収穫は、大仕事。繊維になるにはまだまだ工程があります。つづきはまた。

天然素材のためSDGsとしても注目されている、麻。ぜひその魅力に触れてみてくださいね。


麻処さあさ

麻処さあさでは、 ヘンプ100%生地を使用してものづくりをしています。
縦・緯糸にイタリア社製ヘンプ糸を使用し、国内の老舗の織り屋さんに織って頂いています。
ヘンプ糸独特の風合いのある雰囲気で、とても柔らかく仕上げられた生地です。
また、さあさでは、年々減少している国内の機織り屋さんを支えたいとの想いから、より多くのみなさまとこの生地をシェアし、みんなでヘンプのものづくりをしていきたいと願っています。

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