見出し画像

ママは決していい母親ではなかった

スナック麻子へようこそ。

今日は寒かったですね、「端麗」「マグナムドライ」を飲み干し麻子ママはようやく生気を取り戻しています。

※この投稿はスナック麻子コンテンツ(無料)となります。一部、フィクションがございますことあらかじめご了承くださいませ。

今晩のつまみは烏賊の磯部あげ2切れと、納豆・めかぶ・ごま・梅酢和え。

これ小鉢半分の量でで酒が1リットル飲めるの。幸せ。寒いけど。

・・・

ハイボール追加。さあ、お店をあけなくちゃ。みなさん、飲みものたりてますか?ママの店は基本的に金麦、ウイスキー、炭酸(もうすぐなくなりそう)、紙パックのワイン、水、オレンジジュース(朝いつも青汁を割るのにつかっています)常備です。あ、コーヒーもあるか。綾鷹のペットボトルもダースでご用意しています。

今日はどんな一日でしたか?

ママはさんざんでした。

帰り道にうっかり涙ぐみそうになるレベル。うええええ、となりながら電車に乗ったら、ば!

愛娘(14歳)がInstagramのストーリーズでえらい威勢のいい投稿をしておりました。ママ、いやいや母さん、度肝ぬかれて「楽しそうでなにより。暗くなる前に帰ろうね」と即座に打ち込み、帰宅して自宅に娘がいるのを確認し安堵のあまりこの有様です。

赤ちゃんだったころから知っていますが、まぶしい娘さんに育っとります。

あんなに「ママがいい、ママがいい」と保育園で朝、泣いていたのに。預けて背中を見せた瞬間にわたしが泣いてました。がんばれ働くわたし、がんばれ働くわたし、となんべんもとなえましたが涙があふれて仕方ありませんでした。

迎えに行く電車の速度は毎回ばかみたいにおそくて、脳内で何回もダッシュしていました。園庭で笑顔で遊んでいる姿をみるたびに、保育園中のおこさんと保護者、センセイに感謝しかありません。

小学生になって、ランドセルを背負った姿と桜を見た瞬間にやっぱり泣きました。入学式で2年生のちいさな先輩方が大きな声で「どきどきどん一年生」をうたってくださって、ああ、娘の場所がまたひとつできるんだなあと感無量でした。

帰り道の桜は綺麗だった。

それから5回、同じ道を通りました。振り返ればあっという間で。学校生活、林間学校やクラブ活動。ママは決していい母親ではなかったとおもいます。一緒に遊んであげる時間も、しっかり話を聞いてあげる時間も、充分になかったのが心残りです。

あんなに怒る必要はなかったと振り返って反省しています。

中学生になり背丈が抜かれ、ぐんぐん外の世界に飛び出していく。おそらく親にはもう大事なことの半分も話してくれていないのだろうなとおもいます。いいのです。それが成長だから。

それでも母さんは勝手に心配、ただそれだけなのです。

だからでしょうか。職場や身の周りのヤングがしょんぼりしていると娘の姿を重ねてしまい放っておけなくなりました。親になっちゃいました。飲んでいるからなのか、歳のせいなのか、年々涙もろくなっています。

自分よりも大事なものができるってたいへんだなあ。

きついときはいつでもスナック麻子にきてね。

待っています。

かしこ。

トリスと金麦と一人娘(2023 春から大学生になり、巣立ちます)をこよなく愛する48歳。ぜひどこかで一緒に飲みたいですね。