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【マンション麻雀】 オナニーマスター黒沢

関東圏にあるマンションの一室、そこに私の通う麻雀のハウスがある。
レートは完全順位戦8-2-3-7の東風戦、赤3の鳴き祝儀で1枚5k、場代はトップが5kを払う。一般的なフリー雀荘に比べるとレートが高く、いわゆるマンション麻雀と呼ばれる場だ。

マンション麻雀にも2タイプあり、紹介さえあればサッと入室できてフリー雀荘のように自由な面子で打つタイプと、あらかじめ4-5人にアポを取り、セット感覚で時間を決めて行なうタイプとがあり、このハウスは後者のセット系である。
面子はそのハウスの主が電話で集めることになっており、大抵は前日の昼までに面子が決まる。

3年前の夏、「今回から新しい人くるから」と電話をもらい、翌日にその相手と対面することになった。
その青年はJOYに似たイケメンであった。彼はここで黒沢と名乗った。

 「ここでは偽名でもいいから、自己紹介だけよろしくね」
黒沢 「はじめまして、黒沢です。24歳です。ホストをやっています」
私 「佐々木です。よろしくおねがいします。」

天牌の黒沢に憧れてこの名前を使ったらしい。その話を聞いた瞬間、この人が麻雀が強い可能性は1%もないな、と思ったことは言うまでもない。

黒沢はこの場に参加したその日に「オナニーマスター黒沢」といじられるようになった。もちろん最初にいじったのは私だが、彼は自分から暴露したのである。

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