素敵な人

言語聴覚士の学校にはいって1年半、とっても素敵な友達ができた。

名前はさくらちゃん。彼女は頭の回転が早く、説明が上手で、みんなのリーダー的存在。それでいて愛嬌がありいつも私を笑わせてくれる。クラスの子が冗談を言ったらそれにすぐに反応して盛り上げるような、ムードメーカーでもある。

入学して今までは席が近くになることも、グループワークが一緒になることもなく、なんとなく遠い存在だった。
心を開いてしゃべれるようになるのに時間がかかる私にとっては、そんな遠い存在であるさくらちゃんに自分から話しかけに行くのは結構エネルギーを要することで、なかなか機会を作ることもできないまま1年がたってしまった。

それがこの4月、ようやく席が隣になったことで状況が変わったのだ。
さくらちゃんはとっても人間好きだ。積極的に周りの人に話しかけ、話しかけられるとしっかりと受け止めてポンっと言葉を返してくれる。隣になった私にも沢山話しかけてくれ、最初は少し緊張していた心がやわらかくなり、その席で話す時間がとても楽しいものになっていった。

彼女はよく自分のことを話してくれる。それが信頼されてる証のように感じて、私はうれしくなる。

しっかりしているが故に周りに期待されてそれがプレッシャーになっていること、
リーダーになりたくてなっているわけではなく自然と任されてしまうことが多いこと、
これからの将来への不安。

完璧に見える彼女も私と同じように悩んだり不安になることがあるんだと思うと、不謹慎ながら安心した。そしてそんな彼女が好きだなあと思った。

彼女が何かを選択するとき、それを静かに応援できる人でいたい。失敗しても成功しても、あなたは素敵な人だよ、と伝え続けていきたい。

これからもずっと友達でいられるように、
私は友情を怠らない人でいよう。