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祖母も死んだ

今日は、というか、ここのところ調子が悪くて、ぐったりしている。身体が動けるか動けないかでいえば動けるけれども、心が動けるか動けないかでいえば動いていないという、そんな感じだった。

昨日も今日も午前中は出社できず、今日は午後に自分主催の会議があったので這って会社に出たという状況であった。会議が終わった後も疲労の色が濃く、頭も痛くて、何も仕事が手につかない状態だった。相手待ちの仕事が多くて、来週忙しくなるなあと思って、コンビニにコーヒーを買いに行くエレベーターで、母からLINEがきていることに気がついた。

「おばあちゃんが危篤です」

今かよ?! 自分が主催のイベントが来週末に行われるというタイミングで、まさかそんなことがあるとは思わなかった。心がぼーっとしていたから、危篤という動揺せざるを得ないニュースに、何故かハイテンションになった。来週やらなければやらないことが沢山ある中、葬式に行く可能性が出てきた。急に仕事に張りのようなものが出て、何故か集中力が上がった。アワアワしていたら母から再び連絡があった。

「亡くなったそうです」

岩手にいる叔父も間に合わなかったらしい。葬式を母や叔父が行うか分からないけれども、出来れば参列したい。祖母には可愛がってもらった。ボケて誰のことも分からなくなっていたけれど、LINEの一文だけで死んだと言われてもピンとこない。

祖父が死んだ時よりも動揺の幅が少ない。仕事中だったからかもしれないけれど、たぶん精神的に依存していなかったからだと思う。祖父はボケていなかったし、まだ元気だと思っていたから、いきなり死んでビックリした。祖母は、すっかりボケてしまって、衰弱していて、近いうちに死ぬだろうと思っていた。

祖父も祖母も善人で、とても立派な人だったのに、コロナ禍でこんなに静かに弔うことになるとは思わなかったな。村中の人たちが参列するような葬式をしても、お釣りが来るような人たちだったのに。緊急事態宣言が出ているからどうなるか分からないけれど、家族ですら葬式にも行けないのかな。全国転勤になんてなるもんじゃないな。

OLとバリキャリとオタクの中間地点にいます。 「忘れてみたい夜だから」という番組をRadiotalkとPodcastでお届けしています。 【Radiotalk】 radiotalk.jp/program/31133