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BABYMONSTERを語る②パート割を分析

前回の記事で、メンバーについて簡単に語った。

今回は楽曲ごとパート割に注目し、ベビモンの魅力を語る!


『SHEESH』

まずはデビュー曲であり、現時点で最も有名な楽曲である『SHEESH』。

『SHEESH』のパート割を見てみよう。

『SHEESH』のパート割

なんという平等なケーキ

ケーキを切れない少年かと思いきや、
YGはケーキを切る天才だった!!
これも全員が実力者だから成せる技である。

強いて言えば、一番多いのはアヒョン
一番少ないのはローラ

でもローラのファンも落ち込む必要はない。

ローラは冒頭の、

タラルッターン、タラルッターン、タラルッターン

という印象的なパートを任されている。

私が『SHEESH』で一番好きなパートだ。
ローラなめらかな歌声が活かされていて、
いよいよベビモンの物語が始まる!
そんな予感を匂わせる素敵なパート。

前半の大きな見せ場は、
ラミの低音パート、

『눈을 뜬 순간 피어나
All eyes on me 불을 질러라.』

だろう。
ラミの深い低音が響いてきて、
初めて聞いた人にも、
ベビモンを知らない人にも、
「このグループは歌が上手いんだな」
と思わせるパートだ。

しかし、
『SHEESH』で最も多くの人に印象的だったパートは、
おそらくアヒョンあの高音

『Come on, let's ride !!』

だろう。
その後の静寂。
『Baby, I'm a monster』
という囁き。

ライブではその後に、
アヒョンが何か叫んでくれる

その後は、
それぞれのメンバーが入れ替わりに囁き、
最後にはYGの名物、全員で合唱である。

『SHEESH』は、
もちろん全員の魅力が活かされた楽曲だが、
特にアヒョンのファンにとって、
お気に入りの楽曲であるに違いない。

『BATTER UP』

続いては、『SHEESH』の前に発表され、
多くの人にBABYMONSTERの最初の楽曲として認知されている、
BATTER UP』。

『BATTER UP』の発表当時、
アヒョンは休養中で6人体制だった。
当時のパート割はこんな感じ。

『BATTER UP』(6人体制)

その後、アヒョンが合流し、
アルバム『BABYMONS7ER』には、
アヒョンを加えた7人バージョンが収録された。

『BATTER UP(7人ver.)』

もともと多かったラミチキータのパートを、
少し削ってアヒョンにあげたという感じ。

(パリタが1%増えて表示されているのは、
小数点による誤差によるもので、実際のパート量に変化はない)

アヒョンは一番少ないが、最初のサビを任されている。

この『BATTER UP』も全員の魅力が活かされているが、
特に聞き応えがあるのは、ルカアサラップパートだろう。

ラップパートは1分17秒から。

前半を担当するルカは『SHEESH』より長いラップパートを任され、
MVでは毛皮を着てCLを彷彿とさせるヒップホップ感を出している。

後半を担当するアサの、徐々に上がるバイブス、
最後の、

모두 다 찢어 Iike brrra!!

アサが思いっきり舌を巻く部分で、
痺れる方も多いはずだ。

プライドのYG。
K-POPを牽引する存在としての矜持を守り続けた
会社としては息も絶え絶えのYGの、
これがYGのガールズグループだ!
という気迫を感じる楽曲になっている。

『Stuck In The Middle』

続いては、『BATTER UP』から『SHEESH』までの空白期に公開され、
美しいMVでも話題になったバラード曲『Stuck In The Middle』。

『Stuck In The Middle』(6人体制)

このパート割から感じられるのは、
ラミへの圧倒的な信頼感である。
そして意外にもチキータが多い。

ラップ担当の二人、ルカとアサのパートが少ないのは、
バラード曲なのでしかたがない
それでも2%や3%にならず、
しっかりボーカルパートをもらえているのは、
ラップだけでなく歌も任せられると認められているからだろう。

アヒョンが合流すると、『BATTER UP』と同様、
7人バージョンが公開された。

『Stuck In The Middle(7人ver.)』

パリタアサのパートが、
アヒョンに移譲された。

(チキータとローラが1%増えて表示されたのは、
前述の通り誤差によるもの)

多いのは、6人体制のときから変わらずラミチキータ
そして、最初のサビを歌うローラ
楽曲を聴けば、3人の見せ場が多い理由がわかる。

チキータの強みは、涼しげで透明な歌声だ。
特に高音パートでそれが顕著で、
『Stuck In The Middle』の世界観にマッチしている。
ちなみにアルバムに収録されたRemixバージョンでは、チキータが一番多い。

ローラの歌声は、これまでも言った通り、
飴のようになめらかで優雅だし、
歌唱力の安定感もあるので、
バラードのサビを任されるのは必然。

ラミは言わずもがな。
音域が広く、歌唱に最も安定感があるメンバー。
難しいパートはとりあえずラミに任せておこう。
そんな感じである。

この楽曲は、ラミ、チキータ、ローラ、パリタの、
バラード得意勢の魅力が存分に活かされた楽曲になっている。

『LIKE THAT』

続いては、チャーリー・プース提供の楽曲『LIKE THAT』。
かねてよりK-POP好きで知られるプース氏だが、
彼もこんなに歌の上手なガールズグループに歌を提供するのだから、さぞ腕が鳴ったに違いない。

この楽曲からはアヒョンが最初から参加している。

『LIKE THAT』

『LIKE THAT』は、K-POPというより洋楽に近いテイストの楽曲なので、
一番洋楽っぽい歌い方ができるラミのパートが多いのは必然。
あと楽曲の難易度が高い
だからどうしてもラミに任せるパートが多くなったのだろう。

主に低音パートはラミパリタ
高音パートはアヒョンチキータへの信頼度が高いようだ。

アサはラップパートとボーカルパート、
ルカはラップパートを任されている。

後半では、他メンバーのパートに
ラミアヒョンがそれぞれコーラスを入れて、
楽曲を豪華にしている。

ベビモンの屋台骨、
ラミアヒョンの実力が存分に活かされた楽曲。

『DREAM』

続いて、感動的なリリックビデオとともに公開された、
プレデビューソング『DREAM』。

『DREAM』

これもバラード曲なので、ラッパー2人のパートが少なめ。
全体的にキーが高いので、
高音を得意とするラミアヒョンチキータのパートが多い。

この楽曲はパート割がどうこうというより、

タイトル『DREAM』の通り、

暗闇の練習生時代を乗り越えた7人が、
ついに「夢」に向かって、
光に向かって走り出す

そんな歌詞と美しいメロディが主役の楽曲なので、
あまりパート割についてあれこれ言う気持ちにならない。
ごめんなさい。

なんていうか、
ここっていう盛り上がりのときに、
アヒョンの声を持ってくるの、あざといよ

以上。

『FOREVER』

最後に、7月に発売されたシングル『FOREVER』。

これ、最初に聴いたとき、
なんか複数の曲を繋ぎ合わせたみたいな、
変な曲だなと思ったんだけど、
何回か聴くと良い!
(追記:これはライブのための楽曲だ。)

ちょっと2NE1を思い出すような楽曲。
もうYGにTEDDYはいないはずだけど、
YGのDNAを感じられて嬉しかった。

パート割を見てみると、

『FOREVER』

またもや平等なケーキ

多いのはアヒョンパリタ
この楽曲ではラミの声帯を休ませる方針のようだ。

楽曲が長く、
いきなりラップパートで始まる
だからルカアサの割合も多いし、
二人はボーカルパートももらえている。

個人的にアヒョンのラップが大好きなんだけど、
この楽曲ではアヒョンのラップを堪能できて嬉しかった!

もちろんアサの軽やかなラップも好きだし、
ルカの重みのあるラップも好きなんだけど、
アヒョンのしつこいラップも好きなんや!
ラッパー3人体制で頼む!!

この楽曲は長いので、色々楽しむことができる。
ベビモンお楽しみ詰め合わせセットである。

お楽しみポイント①00:30〜
アヒョンの肩から顔を出すルカ
アヒョンのラップ。チキータの透き通る高音パートへの移行。

お楽しみポイント②01:08〜
最初の「FOREVER」連呼パート。
チキータパリタローララミ
と歌い継がれる中で、
背後に響くルカのコーラス
なかなか贅沢な感じである。

お楽しみポイント③01:24〜
サビの後の、アサルカによるラップパート
約30秒間の聞き応えのあるラップパートは、
MVの「最もリプレイ回数の多い部分」である。
MVを見返して思ったのだが、
ルカはやっぱりラップしているときの顔がCLに似ている。
(しつこくて申し訳ない。)
01:42〜のアサのラップパートでは、
アサの隣で高速ダンスを踊るチキータを見ることができる。

お楽しみポイント④02:18〜
二度目の「FOREVER」連呼パート。
ルカローラアヒョンパリタ
と歌い継がれる中で、
背後に流れるアサのコーラス
最初のサビでも思ったが、個人的にこの背後コーラスがツボである。

お楽しみポイント⑤02:35〜
ローラからパリタに受け継がれる、
切なくて優雅なお姫様パート
(呼称に知性がなくて申し訳ない)
プリンセスのような二人の活かし方を完全に理解したMVにも注目。

お楽しみポイント⑥02:56〜
最後のサビ。
ラミアヒョン夢のハーモニー
この二人のハーモニーは、
デビュー前の『Last Evaluation』で披露された、
『Scars To Your Beautiful』のカバーでも聴くことができる。

ラミとアヒョンのハーモニーは01:05〜

この『Scars To Your Beautiful』のカバーでは、
ルカアサのラッパー二人による掛け合い(01:46〜)、
パリタラミチキータによる3人のハーモニー(02:05〜)
ローラパリタのハーモニー、そこに入るルカアサ(03:15〜)
など贅沢な魅力がたくさんで、
ベビモンを初めて知る人には、
ベビモンの楽曲より先に、
この『Scars To Your Beautiful』のカバーを聴いてほしいと思うほどだ。

全楽曲で最もパートが多いメンバーは誰?

アルバム『BABYMONS7ER』と『FOREVER』を通して、
一番多く歌っているのは誰なのか?

またも平等なケーキが出現!!

上の図は、
『SHEESH』
『BATTER UP(7人ver.)』
『Stuck In The Middle(7人ver.)』
『LIKE THAT』
『DREAM』
『FOREVER』
を合わせたパートの割合である。
『BABYMONSTER(Intro.)』は全員合唱なので関係なく、
『Stuck In The Middle(Remix)』は含めていない。

細かい数字も含めると、多い順に、
ラミチキータアヒョンパリタローラアサルカ
という順になっている。

やはりプロデューサー陣のラミへの信頼は厚い。

チキータは、そもそも楽曲のボリュームがある『Stuck In The Middle』でパートが多かったことが、全体でも多くなっている理由。

パリタも全曲通して信頼されているが、低音パートが多いので、
ラミと食い合うのが、チキータ、アヒョンより少ない理由と思われる。
パリタの歌声は聴いていると落ち着く穏やかな音色なので、
全体を通してパリタのパートは多く、楽曲を耳心地良いものにしている。

アヒョンのパートが少ない?

ここまで読んで、
意外とアヒョンのパートが少ない
という感想を抱いた方もいらっしゃるかもしれない。

アヒョンのパートは十分多いが、
注目度と比較すると少ないほうだ。

私の考えでは、アヒョンは声量が大きく
声を張り上げる歌唱を得意とするので、

アヒョンが多く歌ってしまうと、
あまりにもアヒョンのインパクトが強くなりすぎて
楽曲を聴き終えたときの感想が、

「なんかアヒョンすごかったな」

になってしまいそうだし、
観客の耳も疲れてくるだろう。

あとはラミは地声で広い音域を歌うが、
アヒョンは裏声も駆使する歌い方なので、
アヒョンの声帯を守るためにも、

アヒョンの歌声は、ここぞというときに使う秘密兵器にしておくのが、
ベビモンの今後のためにも正しいと思う。

もちろん、他のメンバーの歌唱力にも信頼を置けることが前提にある。

今は各メンバーの声質に合わせて、
それぞれの魅力が活かされるパートを与えている感じだが、
いつかはアヒョンやチキータが低音パートを歌う楽曲や、
ローラがメインで歌っている楽曲も聴いてみたい。


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