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変わってしまったYGと、今また変わろうとするYG

よく「変わってしまった」といわれる、
YGエンターテインメントという会社。

昔のYGには温かいファミリー感があった。

BIGBANG2NE1PSYがバラエティ番組でいじりあったり、
社長のヤン・ヒョンソク氏やSE7EN先輩のエピソードを公開したり、
YG FAMILY コンサート(通称YGペミコン)には、
Gummyイ・ハイなどYG所属のソロ歌手も来て、
みんなで楽しく歌って踊っていた。

YG FAMILY(2012)

当時からちょっと治安悪めなイメージがあって、
メンバーがシーシャ吸っている画像が物議を醸したりとか、
そんなこともあったけど、
2011年の東日本大震災のときはすぐに寄付をしてくれたり、
メンバーたちがチャリティーイベントをしてくれたり。

この頃のYGは、親しみを込めて「良いヤンキー」と呼ばれていた。
ちょっと素行は良くないけど、
困った人には優しいお兄ちゃんみたいな。

でもそんな温かいYGは、
少しずつ変わっていってしまう。

アーティストが一人、また一人とYGを去り、
少しずつ「ファミリー」から「会社」になってしまったYG。
YG FAMILYコンサートは2014年を最後に開催されなくなった。

やはり最も悪い転機となってしまったのは、
2016年の2NE1の解散だろう。
ファミリーの一員として、
大切にしているかに見えた2NE1を見捨てたあのとき
(しかもメンバーが解散を報道で知るという冷徹ぶり)
全てが狂い始めたように見えた。

2NE1の解散と前後して、
所属スタイリストや所属アーティストの薬物問題が相次ぎ、
薬局」「薬局YG」と揶揄されるようになってしまった。

同じ2016年には、
「YGの心臓」と呼ばれたTEDDYがYGをやめ、
独立レーベルTHE BLACK LABELを設立。
当時はYGの子会社だったが、徐々にYGの持ち株が減少し、
今ではYG傘下とも呼べない別会社になってしまった。

最悪だったのは
2019年のバーニングサン事件。(事件自体は2018年)
BIGBANGのスンリが関わっていたことで、
YG自体が事件に関わっていたのではないか?と疑われ、YGの株価も暴落。
事件が事件なだけに、信頼は地に堕ちた。
これによりヤン・ヒョンソク氏は社長を辞任。

そのほかにも、
2017年のオーディション番組MIXNINEの白紙
裁判沙汰に。
麻薬問題に関連して、
2022年にヤン・ヒョンソク氏が脅迫の疑いで逮捕

オーディションの白紙はともかく、
相次ぐ麻薬問題やバーニングサン事件、社長逮捕は、
「良いヤンキー」のふるまいとはとても言えない。
完全に「悪いヤンキー」になってしまったYG。

同時に会社の経営も苦しくなってきたYG。
2023年にはiKONの退社と、
BLACKPINKの個人契約の更新なし。
G-DRAGONにまで麻薬疑惑が降りかかり、
BIGBANGは稼働不可能。

会社の年間利益は四大事務所で最下位どころか、
中堅事務所のはずのCUBEをも下回る状況。

YGはこのまま潰れてしまうのか……!?
YGファンはやきもきしたに違いないし、
「もう勝手にすれば?」
と見切りをつけた人もいたかもしれない。

でもYGは諦めていない
2023年にはBABYMONSTERのプロデューサーとして、
ヤンヒョンソク氏が復帰。

YG最後の希望・BABYMONSTER
YGは彼女たちに会社の命運を賭けただけでなく、
彼女たちとともに、
再びあの頃を取り戻そうとしている。
そんな気がする。

YGもあまり褒められたことではない行いを
色々してきただろうが、
その結果が相次ぐ裁判逮捕去っていくアーティストたち。

この期に及んで気づいたのではないだろうか。
会社の規模は小さくても、デカすぎる社屋がなくても、
あの頃が幸せだったと。
皆を大切にしてこその会社なんだと。

ヤン・ヒョンソク氏は
BABYMONSTERは娘」と明言。
BABYMONSTERのデビューを追ったドキュメンタリー『Last Evaluation』には、WINNERAKMUなど、出演可能なYGアーティストを全て出演させ、
BABYMONSTERと積極的に交流させて絆をアピール

ヤン・ヒョンソク自身も、
BABYMONSTERのテレビ初収録について行き、
緊張する「娘」たちに
本番でこそ上手くやるのがプロだ」と助言。
BABYMONSTERの東京公演にもついてきて、
1日目でミスをしたローラやチキータを
「大丈夫、大丈夫」と慰める姿をアピール。
そのほか、BABYMONSTERの練習を見守る姿がビハインドで公開された。

さらに、
先日公開されたこちらの動画。

BABYMONSTERのファンネーム『MONSTIEZ』を公開する動画内で、

ヤンサのモノマネを披露するラミ

メンバーのラミが、ヤン・ヒョンソク氏のモノマネを披露。
これ、昔BIGBANGのメンバーとかがやってたやつだ!
久しぶりに見た気がする……

しかもわざわざ帽子をかぶるという徹底ぶり。
ラミの真面目な性格と、新人という立場からして、
ラミが勝手にやったとは考えづらく、
おそらく会社側の台本があったのだろう。

YGが「オレのモノマネしといて」
と依頼したのだとしたらだいぶ面白いが、
その可能性も十分にある。

そしてそして。
ここ最近で最もYGファンの胸を打ったのは、

2NE1の復活だろう。
これについては他の記事で長々と語ったので省略する。

さらに、G-DRAGONへの商標権の譲渡を発表。
これによりG-DRAGONは自由な形でカムバックが可能になった。
YGは、失われつつあった、
太っ腹で義理堅いイメージを再び取り戻そうとしている。

色々あったけど、
ずっと変わらなかったものもある。
YGの音楽への姿勢こだわりだけは変わらなかった。

再び会社のイメージをクリーンにし、
かつての栄光を取り戻そうとしているYG。
変わってしまったけど、
今また変わろうとしているYG。
大切なものを色々と失ったけど、
まだ希望はある。
更生、頑張ってください…

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