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不妊治療2

前回は1回目でした。なかなか壮絶な内容でしたがリアルな体験談です。私のようなタイプの人はどうしても「結果」が欲しくなる。今も不妊の相談を受ける時「あ~一緒だなぁ。」と昔の私を見ることがあります。もっと周りを見る余裕が大切なんですね。きっとすべてに通じることだと思いますが。今回は2回目「夫婦は戦友」です。

2)夫婦は戦友

1.温度差にいらだち

結婚して基礎体温表は付け始めました。アラサーでしたから早く子供が欲しいので少しでも「効率よく」妊娠したかった。そもそも「効率よく」という考えが間違っているのですが頭でっかちには「タイミングを合わせれば出来るもの」という机上の空論を信じていました。よくドラマでも見かけますが「その日」の夕食が「ウナギ」はよくあることであれが続くと男性はかえってテンション下がるでしょうね。「儀式化」してしまいます。いまさらながらにかわいそうになぁ。良く付き合ってくれたと思います。しかし妻の気持ちはヒートアップ。夫の気持ちはクールダウンの温度差は夫婦喧嘩も元となります。「なんでそんなにお気楽なの?欲しくないの?」「そんなにカリカリしてたら余計にあかんやろ?」夫の意見は正しいと思いますがここは一度受け止めてほしい。「欲しいよ。でもそんなカリカリしたお母さんの子どもになりたいと思うかな?」ブライタルチェックといっても普通の健康診断で生殖器のチェックはしなかった時代です。不妊が増えてきたとはいえまさか自分がとは考えていません二人とも。


2.不妊治療開始

不妊治療をやっている産婦人科を探すのにも苦労しました。幸いに自宅の近所にレディースクリニックが出来て初期の不妊治療もされるということで基礎体温表を持って二人で受診しました。すでにタイミング療法はやっているといったので人工授精(AIH(Artificial Insemination of Husband))から始まりました。

AIHをするときに夫は採精してもらいます。その時に精子の数や運動量をチェックしました。私も血液検査をしてわかったことは二人とも「難あり」です。高温期がなかなか持続しない低プロラクチン血症と精子の運動量が悪いという結果私はショックで夫はポーカーフェイスで何考えてたのかはわかりません。不妊症の原因を受け止めるにあたって女性よりも男性の方がメンタルは弱いように感じます。ポジティブに考えられる人もいるかもしれませんが女性の方が「肝が据わっている」と思います。「向かっていく女性と逃げる男性」私の夫婦像はこんな感じでした

しかし夫は自分の場合ならAIHで大丈夫だろうと思ていたのでしょう。あとは私の問題だと。その温度差がさみしかった。毎回「その日」は協力してくれましたが生理が来たときの私の落ち込みにどう対応していいのかわからない不器用亭主の姿がありました。どんな言葉をかけていいのかわからないから夫は最初はだたそばにいてくれました。7回目になるともう夫も慣れかいらだちかただ耐えているように思えて次の段階「試験管授精」を通り越して「顕微授精」を行う事になりました。運動率が改善されないので確実に「授精」させる方法をとったのです

3.共通の時間を持つ

「精子の運動率を上げるには普段から運動しましょう」とアドバイスをもらい私も一緒にスポーツジムへ通う事にしました。なかなか運動する気にならない夫。一緒に散歩なりテニスなりジョギングなりと運動をしたかったのですが、インドアを愛するこの人を外に連れ出すことすら難しい。水と油の夫婦です。そこでジムで体を動かすことで妥協。形から入りたい人ですから色違いのスポーツウエアを新調して週に1回ジムに通いました。妊活の話はなるべくせずにトレーニングマシン何回出来たとか晩御飯は何にするとか「普段の会話」を心がけました。何気ない日常を共有し楽しい時間を過ごすことが一番いいと。私の心にはすでにこのように自分に言い聞かせていたのですでにアウトだったかもしれませんが、夫が協力しやすい環境を作りたい気持ちですから何とも言えません。夫はなかなか成功しないことを理由にかジム通いも億劫になっていました。このころが一番私の心もおかしかったように思います。担当医師は男性だったので「夫の精子が弱いのなら先生の精子でもいいわ」と思ったこともありましたから。何に固執し執着していたのか?田舎の長男の嫁だからか?世の男性陣お気を付け下さいませ。

「治療を休んだら?」という暖かい助言も耳に入らず、基礎体温計を毎朝くわえる生活。ん-とっても病んでいますね。これで普段は笑顔で施術しているのだからすごいな。患者様からも「結婚15年目に赤ちゃんできた人がいるよ」とか暖かい激励の言葉をいただいてもその時の私には笑顔の下に受け入れられない思いがありました。こんな黒歴史を築いたからこそ今頑張っている人に言いたい

互いのパートナーを労わるためにも前回のお話で最後に書きましたが互いの「いいところ」を言い合いましょう。互いに「褒め合う事」「感謝すること」を課題にしてでも習慣付けるといいかもしれませんね。ある本では「感謝日記」として1日最低3つ感謝したことを書き出そうということを書かれていました。そうすることで幸せになり豊かな生活に変化するそうです。

デイヴ・アスプリー著シリコンバレー式超ライフハック

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お互いに手を取り合ってまさに「病める時も健やかなる時も」です。互いを尊重し大切に思えたならこんなつらい思いはしなかっただろう。心の負担も軽く明るく前向きな妊活ライフを過ごせると思います。

結果夫は子煩悩で今も年頃の子に慕われ一緒に歩いてもらえる「お父さん」になっていますからよかったのですがね。子供が出来てからはとってもいい「戦友」です一緒に子育てをしてくれています

4.二人の思いが一つになることが大切

第1子はこのように不妊治療で授かりましたが第2子は自然妊娠でした。でもそれは奇跡のようで一人目とは明らかに違う「思い」がそこにありました。一人目が1歳と2カ月のころ、家族が大病を患いそれこそ天国とこの世を行ったり来たりしている状況でした。義両親がとても悲しみをこらえながら毎日病院通いする姿。孫の笑顔だけが家族の癒しになっていました。

私は職業柄その病気のことについて調べることができ、早くから助からないことは知っていました。もう先が見えてきたときに夫に言いました。

「辛い話をするね。もう、助からないんだよ。だからこんな時期やけど二人目頑張ろうか?タイミング療法で二人目が出来たら両親のさみしさも和らぐとおもうのよ」

「わかった」

二人とも気合の入った・・・。いいえ同じ思いで子作りに挑めたからすんなりと「マニュアル通り」に妊娠しました。家族の葬式の1週間後の事でした。亡き家族からのプレゼントなのかはわかりませんが明るいニュースで家族の笑顔が明るくなりました。

第一子のときは夫婦の温度差があり、第二子の時には二人の思いが重なりました。どちらも明るく健やかに育ってくれています。温度差がなければいい結果が出るんだなと実感した妊活でした

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