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土曜補習(中級)①-問題2の別のアプローチ等

2個目の記事になります。弊校には土曜補習があり、自分は数学(上級)と国語を取っています。色々問題を解くのが好きなので数学(中級)の方もプリントを取って解いてみました。すると全体的になぜか上級より難しく感じたんですよね、特に問題2。この記事では自分が考えた問題2の別解等を紹介します。

1.中級の他の問題

問題1:the典型問題。文字式絡みの素数の問題は大抵因数分解してどっちかが1、という風にやれば解けます。ただ(3)がちゃんと因数分解できることに気付くのが少し大変だったかもしれません。

問題3:指数つきの文字があって倍数絡みの問題はmodが強力な武器となります。本問は「6の倍数」に関する議論を進めるためにmod6でn≡0、±1、±2、3と場合分け(※)するのが有効な手段でした。解説は二項定理を使っていましたが、modの方が色々応用が利きそうです。どうでもいいですが答えが2024になって少し感動しました。

(※):nの指数が2018で偶数なので、±とまとめると楽

2.問題2について

解説は下のような感じでした

数学科の解説

自分は別のアプローチをしました。与えられたxの2次方程式が整数解を持つのでとりあえずxについて解くと下のようになります。

これが整数となるための必要条件は根号の中身が平方数となることですね。ここで自分は「平方数で挟み込む」という考え方が浮かびました。半年くらい前に読んだサイト(https://manabitimes.jp/math/817)にあった考え方です。なんだか使えそう。
根号の中身の形を少し変えてみると次のようになります(これをf(p)とします)

この数(f(p))は(p²+1)²という平方数より大きいことは明らかです。ここからが少しテクい。
p=2のときはf(p)=49となり適し、p=3のときはf(p)=124となり不適です。ここでp≧5のときは次のように考えます。
(p²+1)²の次の平方数(p²+2)²と(p²+1)²の差を考えて、その間に平方数が存在しないことを示すというのが概要です。実際計算すると次にようになります。

p≧5のときは(p²+1)²と(p²+2)²の差が53以上になるということです。すると、p≧5のときf(p)=(p²+1)²+24は平方数にならないと言えますね!しかしここで油断してはいけないのは十分性の確認です。p=2のときf(p)が平方数になることは言えましたがxが整数になるかは分かりません(有理数であることは明らかだが)。p=2のとき元の方程式は2x²+x-6=0となりこの解は-2、3/2で確かに整数解を持ちます。これで題意が示されたことになりました。

3.最後に

解説と別の考え方ができるとめちゃくちゃ気持ちいいですね。数学は1つの問題に対して様々なアプローチができるのが面白いです。今回は整数でしたが幾何などはその典型例。(初等幾何か、座標か、ベクトルか、複素数平面か)
そろそろ文化祭が近いので数学同好会の冊子の内容をまとめなければ、、
ではまた。

追記)数学(上級)-②はなかなかいい難易度でした。皆も是非解いてみて!

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