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"新任マネージャーあるある"からの脱却方法

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令和6年4月5日 今日もクルクル通信2055号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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先日、2年前にがっつりコンサルをさせていただいた、ある大企業のマネージャーと久々に打ち合わせをしました。当時は、マネージャーになったばかりで、
「部下が全然仕事をしてくれないんです。自分でやった方が楽だし早い!」
と豪語し、1人で毎日残業祭りを繰り広げる。そんな"新任マネージャーあるある"な人だったんですが、完全に別人になっていました。
就業時刻が19時のところを毎日18時に帰社。その後はジム。充実の毎日で、仕事もプライベートも、心身も絶好調のようです。

そんな彼が当時を振り返って、
「いやーあのとき、本当に何も分かっていませんでしたね。話をしてもらって一番良かったことは、
しないことを決めたらどうですか?
これでしたね」
って、ボソッと仰ったんですよね。

確かに、彼は、メンバーとしてのかなりの戦闘力を有していました。処理能力が高く、仕事はバンバン進められる。
でも、それが逆に、マネージャーになったときの"足かせ"になっていたんですよね。
つまり、部下が自分と同じ仕事ができないことがものすごいストレスになっていた。だから、自分で何でも巻き取って、一人残業祭りになる。という悪循環に陥っていたわけです。

でも、これではマネージャーとしてはダメ。だって、マネージャーにマネージャーの仕事があるから。このままでは、メンバーとしては一流でもマネージャーとしては三流になってしまいます。

私も同じ類の経験をしていたので、
「自分のチームとして絶対に外してはならない約束ごと。それを決め、そこだけ徹底し、あとは全て任せる。(=彼としては捨ててしまう)というスタンスにしたらどうですか?
それの方が、自分自身も部下も働きやすくなりますよ」
って話をさせて頂いたんですよね。(って、今必死で記憶をたどりながら書いていますw)
実際、彼は三つのルールを策定して、それ以外は捨てました。その結果、徐々に好転し、マネージャーとして大成長を果たされました。

まあ、一言で言えば、
劣後順位を決定したこと。
これがめちゃ効いたってことです。
劣後順位は優先順位を決めるよりも大切だと、ドラッカーも経営者の条件で言っています。
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本当に行うベきことは優先順位の決定ではない。優先順位の決定は比較的容易である。集中できる者があまりに少ないのは、劣後順位の決定、すなわち取り組むべきでない仕事の決定とその決定の遵守が至難だからである。
『経営者の条件』より抜粋
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劣後順位には大きく二つがあります。
一つは、現在行っている仕事の劣後順位の決定。
そしてもう1つは、これから新たに始めようとする仕事の劣後順位の決定。
この二つです。
前者は、まずは棚卸しをする。そして、どんどん廃棄する。その方法は大きく三つ。
そもそも、それをやめる。やめられないのであれば、人に任せる。あるいは、AIなどのテクノロジー任せる。
この三つです。

後者に関しては、非常に難しいですよね。始めていないことですから判断のしようがありません。
ドラッカーは、
過去にとらわれていないか、横並びで安易な道を選んでいないか?
で判断しなさい。
と言っています。うーん、かっこよすぎる。

さて、彼との久々の対話は非常に楽しい時間だったのですが、同時に、ブーメランで自分に問いが戻ってきました。
きちんと劣後順位を決めることができているか?
廃棄をしているか?
安易な道を選んでいないか?
過去や常識にとらわれていないか?
って。安易な道を選んでいたら、弱者は勝てません。弱者は常識のウラを突いてナンボですからね。

これからも、ガンガン新陳代謝と新しいチャレンジを進めていきます。
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【今日のうねり】
優先順位よりも劣後順位の決定が大切だ。
劣後順位を決めることは大きく二つがある。
一つは、今行っていることの劣後順位。
もう一つが、これから行うことの劣後順位。
前者は廃棄をすればよい。
後者の判断軸は、
過去にとらわれていないか、横並びで安易な道を選んでいないか?
だ。
弱者は、安易、常識を選んではならない。
常識のウラを突くことに活路がある。

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