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海外ギグを取るために知っておきたい英語で伝わるライブ用語

音楽家なら一度は地元を離れてライブしたり、海外音楽ツアーをしてみたいと思いにふけることもあるでしょう。かのモーツァルトも“旅をしない音楽家は不幸だ”といった内容の手紙を残しているように、芸術家にとって旅とクリエイティビティには、何かしら密接な関係があるのかもしれないですね。

海外オファーっていつ来るの?

筆者はDIY(←ここでは個人活動の意味)の音楽家であり、ここ数年、年間2回は海外音楽ツアーに出向いています。
時代はとても便利になり、飛行機の価格はグンと下がり、世界がグっと近くなった現代では、自腹の覚悟さえあれば自らの判断ですぐにでも海外ツアーに出発することが可能になったのだ。現代の音楽家達の特権でもあり、これを使わない手はないですよね。
その昔、海外ツアーに漠然と憧れていた筆者は、いつか来るであろうそのきっかけ(オファー)をずっと待っていた。俺はいつでも自腹で行けるぞ!しかし、そのやる気を削ぎ落とすかのごとく、時間は無情にもそのきっかけの兆しすら与えてくれない。そしてようやく気づいた、いち早く海外へのきっかけを掴むためには受け身の状態じゃぁあかんっ!よっぽどの天運に見守られていない限り、海外からの出演オファーなんて個人にゃやって来やしないんだよっ!

そう気づいた時、海外からの出演オファーのきっかけを掴むため、まず自ら出向いてしまうのが一番早いっと思った。
余計なプライドは捨て、海外にメールで打診し始めた。呼ばれなくとも俺から行ってやるさ!
でも現実はそんなに甘くなく、その時にまずはじめに困ったことが”言葉の壁”だった。
簡単な英語ならグーグル翻訳大先生で書けてしまう便利な世の中だが、ここで言う”言葉の壁”とは、英語ができるできないの話ではない、、もっと抜本的な問題なのだ。

それは何か、
日本のライブハウス現場で使っている用語は、いわゆる業界用語がとても多い。
正式な言い方は、もはや当事者が思い出せないほど業界内でも忘れられている。そういった業界用語達の変遷には、国別に独特な発展を遂げている場合があり、現代のグーグル翻訳大先生ですら、まだその言葉達の翻訳に順応できていないのが現状!!(2019年現在)

例を上げてみよう。
ライブイベントでよく使われる ”対バン 英語” でグーグル検索してみよう。挙がってくるのは ”Battle of the Bands” となってしまうw
もし、この言葉を鵜呑みにして打診メールを先方に送れば、相手に宣戦布告しているようなものだ、”バンド達の戦い”に混ぜてください!OKなら戦に明け暮れる日々が君を待っている。
いや、違う!そんなはずはないと、グーグルの翻訳機能で英訳してみると、”aniti van” と訳されている!!そーかつまり”小型トラック反対!”ってことなんだ!
違うっ!!もういいわ!
どーゆー訳なんだ、対バンって、?! 
ライブの打診どころか”対バン”の日本語の別の言い方すら知らん、そもそも”対”ってなんなん?うまく説明できない自分に気がつく、、
セッションと訳してしまっては演奏の目的・意味が変わってしまう、共演か?いや競演なのか??(←訳すととんでもない方向に迷い込む、、)
もうかれこれこの小さな問いにかなりの時間を費やしていることに気がつく。。
ちっとも打診できねーじゃん!!

僕は幸いにもツアーに行こうとしている国で紹介してもらった、国内外のミュージシャンの方々から、グーグル先生が教えてくれないそのライブ業界用語を、ご教授して頂き解決に至った!(神降臨)
ちなみに対バンは英語で、”Bills” です。どや、びっくりやろ。

そして、僕はツアーを重ねる度に現地で必要そうなライブ用語を見聞きしては、それらをメモり密かに集めておいた。
その内容を以下にに貼っておきます↓↓海外音楽ライブの時にお役に立てると思うのでぜひ!

さくっと海外でのきっかけを掴むためにも、英語でライブのやりとりにする際に必要そうな、クセのあるニッポンライブ業界用語だけをミニマルにまとめてみました。
海外でギグを取るのにまず知っておきたい言葉・用語なので、即効使えると思います。まずは打診しまくって、自らその国へ出向いて憧れの海外オファーに一歩近付こう!

英語で伝わるライブ業界用語:

ライブハウス/ハコ:Venue
対バン:       Bills
入り/搬入:     Load in 
リハ:        Sound Check
ライブ*:        Gig / Show 
*注)ライブは和製英語です。Live concertならOK、Concertだけでも通じます!Liveだけでは通じません。

ライブハウスの機材表:  Back Line List
外音:           FOH
外音用スピーカー機材一式:House PA system 
PA/エンジニア:       Sound guy
セット図:        Tech rider
電源:          Outlet
楽屋:          Back Stage
本番:          Performance / Stage
ツーマン:          Double bill
ギャラ*:         Artist fee 
*注)ギャランティーは和製英語で意味が変わってます。guaranteeだけでは、保証という意味で、お金の意味合いは含まれておりません。guaranteeには、guarantee of money や guarantee of payなど、"何に" 対しての保証なのかを明確にする必要があります。Artist feeは報酬の意味になります。
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どうでしょう?意外と知らない言葉もあったのでは?

おまけ例文:
please share the bill for that night : その夜の対バンに混ぜてください
please let me join on the(your) show as the bills : その(あなたの)ショーで対バンとして参加させてください

呼ばれないなら、行けばいいのさ!
それではまた次回お楽しみに!

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