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女子ラグビーへの想い。

本投稿のGOAL:執筆者(私)の、女子ラグビーに対する想いの一部がわかる。

アルカスユース熊谷、ヘッドコーチの菅原です。

何かと息苦しい今日ですが、自分の考えを整理するいい機会として、私は前向きに捉えています。
こうして割とゆっくり考えを整理し、アウトプット、発信できるのは、今しかありません。
改めて、それを積極的に行っていくつもりです。

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私の前任校である、島根県・石見智翠館高校には「四心会」という同窓会があります。

在任時の昨年11月、その時期定期的に発行される四心会の会報に、女子ラグビー部のこれまで、というテーマで執筆依頼が来ました。

今日はそれを載せます。

その前に。

様々な方々のご尽力のおかげで、女子ラグビーというものの裾野が広がってきました。
そのおかげで、私もアルカスユース熊谷ヘッドコーチにチャレンジするチャンスを得られました。
本当にありがたい限りです。
石見智翠館高校女子ラグビー部の生徒、卒部生のみんな、磯谷先生、アルカス熊谷トップチームの皆様、その関係者はじめ、他チームの選手やスタッフの方々も、日本の女子ラグビーを少しでも多くの人に知らしめんと、多くの困難に立ち向かい、「今」を作り、残してくださっています。
しかし、こうした方々よりも前に、日本に女子ラグビーを根付かせるために、戦うことを諦めなかった先人たちがいました。
なぜ日本女子ラグビーの「今」が残ったのか。
改めて、今日まで脈々と受け継がれるその人たちの戦いに、最大限の敬意とともに想いを馳せたいと思います。

以下、太字が会報に掲載された部分です。

前任校の会報ですので、石見智翠館高校女子ラグビー部のことも多く出てきますが、あくまで最後は女子ラグビーのこれまで、そしてこれからについて綴っています。

長文ですが、根気よく、是非ご覧ください。

目次もつけておりますので、気になる部分からお入りいただいても結構です。


石見智翠館高等学校女子ラグビー部の9年間と「文化」、そして女子ラグビーのこれから

 2019年11月現在、我々石見智翠館高等学校女子ラグビー部は、部員48名、スタッフ3名の総勢51名という大所帯である。これまで全国大会優勝延べ7回、世界大会優勝1回。その他、今や世界中が注目する国内7人制ラグビー大会「太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ」に大会唯一の高校生単独チームとして2015年シーズンから2018年シーズンまでの4年間出場した他、7人制、15人制日本代表選手をはじめ、国内はもちろん世界のトップクラスで活躍する選手を数多く輩出する、日本屈指の女子ラグビーチームとなった。

1、創部の目的、女子ラグビーにおける問題点

 そんな我々の始まりは2011年4月。本校数学科教員である磯谷竜也監督の下、当時の高校2年生1名、1年生4名の総勢5名で活動をスタートさせた。2016年、ブラジル・リオデジャネイロで開催された夏季オリンピックにおいて、女子7人制ラグビーが正式種目となることが決定されたのが2010年。女子ラグビーというものがにわかに注目を集め始めたその翌年、全国に先立ち創部された。創部の最大の目的は「全国の高校生女子ラグビー選手たちの受け皿になること」。女子で中学生までラグビーをプレーする選手たちは、実は当時から少なくなかった。兄弟や親の影響で幼年期からラグビーを始め、学校の部活動と並行しながら週末の活動を中心とするラグビースクールに通うのだ。しかしここには、今なお横たわる大きな問題点がある。それは「高校で女子がラグビーを続けられる環境、つまり高校女子ラグビー部、クラブの圧倒的な少なさ」である。この問題解消を少しでも応援すべく、石見智翠館高校女子ラグビー部が誕生した。

2、高校女子ラグビー界の変化

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ありがとうございます。今後ともアルカスユース熊谷をよろしくお願いいましたす♪