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水色の青空が霞んで見えた日々を重ねて、いま見える青空は澄んだ水色。

飲み慣れたオリジナルコーヒーを片手に
今日も朝からベランダで空を見上げる。

時計が指すのは『4:52』の文字。
カフェイン摂取には早すぎやしないかい?

いつもと違うのは
この文字を打っているということだけ。
すぐに温くなるコーヒーを口に運んでいくだけ。
普段と何も変わらないはずの朝は
なぜか今日だけ風が心地よく感じた。




単刀直入に言おう。
世界一大好きな推しが
ご結婚されることとなった。


めでたい、愛でたい。おめでたい。
喜びたい。叫びたい。涙したい。

色んな感情が洗濯機の中の洗濯物のように
ぐちゃぐちゃに混ざってよく分からないけど
混ざったまんま話を進めよう。




私が一実さんと出会ったのは5年前。
あの日見た彼女の姿は光っていた。

それからずっと憧れの存在となってから
彼女から得る幸せに生かされていた日々。
今日までの間にもう5年も過ぎていたみたいだ。


5年経って気がついたことがある。
彼女が星のように輝いていることに。
『光っている』んじゃなくて『輝いている』

私の中に映る数多の存在の中で
彼女だけが逸出して輝いていた。
だからずっと好きだったのかもしれない。



大好きな推しにかけがえのないパートナーができることはとても喜ばしいものだ。
喜ばしいからこそ、嬉しさを押し殺して『寂しい』という本音を零すのもまた私のやるべき事だと思う。人間は正直でいなければいけないから。

どこか彼女のことを見ていると
『みんなの一実さん』って感情が湧いてくる。

だからこそ『結婚』という響きは
どこか寂しさも羨ましさも薫らせてしまう。



飲み慣れたコーヒーがなんか苦い。
羨ましいかって? それは愚問だよ。
その問いは自分の推しに置き換えてみたら
すぐに答えが分かるはずだろう?



でもそれは心の隅に潜むミジンコ。
いまの私には見えそうで見えない程度の感情。

だって嬉しいんだもん。
大好きな人がここからもっと幸せになるのよ。
こんな嬉しいことないよ。


これからも変わらないもの。
彼女への憧れ。
彼女への尊敬の念。
彼女への愛。

ちょっと変えるとするならば
ミジンコを推しパワーに変換して
これまで以上に愛を伝えるくらいか。

それが誰にとっても『幸せ』だと思うからさ。

それに彼女自身が、変わらない幸せを求めてる。
私たちを求めてくれている。

だから私たちの仕事は決まっている。
変わらず愛を届けること。
変わらず思いを伝えること。
そしていつもよりちょっとだけ
『世界一幸せになってね』と願うこと。

どの方程式を解いても出てくる同じ解。
この解に気づけるイマがきっと幸せなんだよな。



そんなこんなで喜びに浸っていると
すぐに涙は流れてくるもんだね。

日本一すぐに泣く男、それが私。
主演男優賞レベルで涙を流せる私でも
今日の涙は演技で出せない純粋な涙。

朝から泣かせるんじゃないよ、ほんとさ。



部屋に置いてある卓上カレンダーを見て
今日が何日か確認する。
7月7日。世間でいうところの七夕。



ほんと、まいったよな。



外出の度に声を掛ける卓上カレンダーに向かって
『いってきます』『ただいま』じゃなくて
今日はこの言葉をかけよう。


おめでとう 幸せになれって 願いを込めて。

『高山一実さん ご結婚おめでとうございます』


2024/07/07
あるかす

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