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weekly report 3/11 - 3/17

 フジロックっていう、毎年7月の終わりに開かれるおっきな音楽のお祭りがあってね。俺は何回か行ったことがある。
 はじめのころは違ったらしいんだけど、俺が行きだしたころには毎年新潟で開かれるようになってた。関西からだと交通費も高くつくからお金も結構かかるんだけど、バイトで稼いだお金で行ったりしてたな。そのころは好きなものっていったら音楽くらいしかなかったからさ、まぁそういうお金の使い方してた。

 2006年だから、今からもう12年も前になる。その年はレッチリを1番のお目当てに行った年でさ。
 フジロックってサイズが違うステージがいくつもあるんだけど、グリーンステージっていうのが一番大きいステージで、レッチリの前にやってたのが電気グルーヴだった。
 名前は知ってるっていう程度だったんだけど、そのあとのレッチリを近くで観たいっていうのもあったし、興味もあったから電気グルーヴがやってるときからグリーンステージにいてた。それが俺の初めての“電気グルーヴ体験”になった。

 どのあたりで観てたか、どんなセットリストだったか(曲知らなかったんだから仕方ないか…)、そのへんのことはあまり詳しく覚えていないんだけど、『富士山』って曲をやってたのを覚えてる。あれはね、衝撃だった。

 ピエール瀧が富士山の着ぐるみを着て出てきてさ、ドカーン!って音がなるところで飛んだりするし、まずビジュアルがおもしろかった。そんなライブ観るの初めてだった。
 ファンからすればライブの定番なんだろうな。みんな「ふ・じ・さん!ふ・じ・さん!」て、歌うっていうか、叫んでてさ。俺も知らないなりに周りのまねをして叫んでた。

 その曲の時もだし、ライブ中周りのお客さんの様子を見ると、みんなニコニコしてた。いや、どっちかっていうとニヤニヤっていう方が近いかな。「こいつら(電気グルーヴ)今日もやらかしてくれるかな」っていう空気だった。友達が仕掛けたイタズラがうまくいくか、ワクワクしながら見守っている感じに近いと思う。
 あんな大きな空間で、何万人ていうお客さんをそんなふうに楽しませるって、そう簡単にできる仕事じゃないよ。

 だからといって今回の件、お咎めなしってことはないようだ。
 でもまずはご本人の生死に関わるような事態じゃなくてよかった。
 これからのことだけど、例えば元レッチリのジョン・フルシアンテなんかはどうしようもないジャンキーからクリーンになって、そこからとんでもない量と質の仕事してるしさ。そういう可能性も想像しつつ。
 また復帰されたらライブ行こうかな。

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