デンジくんというリアル(ネタバレ有)

11/3時点での本誌最新ネタバレを含みます。

11/1発売のジャンプでチェンソーマンの最新話を読みました。よかっっっっっっっったです(泣)チェンソーマン最強化以降わけわかんなくなってましたが、ここにきて「やっぱ少年漫画だったぁ~~~」と思わされた最新話でした。

最新話を受けてこの物語においてデンジが主人公だったな、ということを改めて思い出しました。単行本1巻では【不憫なデンジ少年に起こる奇跡と冒険の始まり】が描かれ、デンジの主役感が際立っていました。が、その後次々に個性的なキャラが登場し、猛スピードで物語が展開していく中で、デンジはわりとぬるいポジションにいるよ~な印象を持っていました。特に姫野・アキ/岸辺・クァンシの絶妙な関係性や心千切れるような描写、7巻以降のカオスに意識が持っていかれていました。

デンジは姫パイが消滅しても泣けなくて焦ったり、鎮魂の大会を開催するだけだったり、銃の悪魔と化したアキを倒してめちゃめちゃ落ち込んだりしてましたが、それって物語の出来事に対する反応であって、いわば「読者の姿」のように見えていました。まあこのデンジの姿は、デンジの成長という大切な要素でもありますが。

シリアスな展開の多いなかでなんやかんやうまいこと逃げきっていた(そのためにお笑い要員にもなれていた)デンジ・パワーが、最後に熱い展開を見せてくれたことに、読んでいて胸がいっぱいになりました。デンジがこれまで「読者側のキャラ」に見えていた分、キャラクターのリアリティも増していたように感じます。

チェンソーマンと検索すると「最終回」という予測変換が出てきているこの頃、クライマックスも間近でしょう。どんな最後を迎えるのか、目が離せません。

この作品は、怒涛の展開と日常描写、それから「こういうときってこういう気持ちなるよね~」みたいなあるある描写がバランスよく出てきて面白かったです。少ない巻数の中に大切なものが詰まりすぎていてエンタメとしてのコスパが最強だなと感じます。

すごく心が動かされるのですが、藤本タツキ先生は読者に向けたメッセージとか、そういう視点で書かれているのでしょうか?何度も読んで考えたい作品です。人生の参考書、また見つけられてよかった!!






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