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[サモン&マジック]新体験版デッキ評価

今回は、今日公開された新体験版デッキについて語ります。
体験版デッキでのみ手に入るいぶし銀なカードの再録がありつつ、新規も複数収録されたかなり豪華な仕様となっています。

新カード

まずは新カードから見ていきましょう。
そこそこあります。嬉しいですね。

魔導書研究員

0コストのモンスターで、行動値0でチャージが出来ます。
似たようなカードは多くありますが、マジック・バーストも狙えるので構築するならその辺りのデッキになりそうです。
ビスティ・ディーラーやアマビエを揃えつつリーサルも狙える器用なコンボパーツです。

若き剣士

属性が違うのでギリ互換とも言えなくはないですが、モルファンの新米騎士の下位互換です。体験版なのでこんなものでしょう。
ただしこのデッキでは非常に重要な役割を持ち、1枚たりとも無駄に出来なかったりします。

石の壁

ETBチャージを持ちつつ味方のATTACK値を上げてくれるカードです。
体験版デッキ環境ではこの100ずらしが絶妙に効いてくるので、なかなか侮れないカードです。
実はプール的に見ても意外と少なかったタイプの能力です。全体バフって大体種族参照がついているんですよね。上手く使えるシーンがあるかもしれません。

ゴブリン・ボマー

結構えげつないカードです。
ステータスが低いのでオーバーマジックで対処されやすい、というのは勿論ありますが、2コストで最大2000出せるのでプール的に見ても結構強いカードです。
しかもいらない手札を捨てることで確定除去もこなします。対空が無いのが欠点ですがそこまでやると強力すぎるので妥当ですね。
似たようなカードとしては山地々が挙げられます。妖怪の恩恵やコストが1という軽さをどう見るかで採用の可否が決まるかなという感じです。
環境に食い込んでくる手前くらいのパワーはありそうです。

導きの竜 ウィステリアル

体験版デッキにこんないかにもなキーカードが登場したのは初めてでは無いでしょうか。
4コストのドラゴンで、土地を殴れるカード攻撃持ち、そしてカウンターを1枚消費することで破壊を1回無効にできます。
補給不可(自身の能力以外でカウンターを乗せられない)という珍しいパッシブが付いているので、再生のマナを何度も利用するにはダイヤモンド・ダストを撃つなどの工夫が必要です。なかなかそこまで介護したいという程でも無いので基本は1回でしょうか。
サモマにおける破壊無効は強力で、少ない行動回数ではなかなか倒しきれないでしょう。特にこのモンスターに限っては4コストでありながら代償をケアできるのは魅力です。
ただし、数値がやや低かったり飛行・対空持ちでは無かったり新ヴォーエンが居たりで環境では厳しそうです。

………ん?
これについては後ほど解説します。

ファイア・ストーム

ありそうでなかった除去魔法です。
ややコストが重くはありますが、妥当な数字をしています。
個人的には結構強いんじゃないか疑惑があり、環境デッキに採用されている大型以外のほぼ全てを除去できます。
エタプリを押し除けて入るかどうかは怪しさがあるものの、雪女やヴォーエンが嫌すぎる人は試しに使ってみるのはアリでは無いでしょうか。
このデッキでは先述したウィステリアルを取るカードとして設計されています。

魔導研究館

土地版の花の壁です。
毎ターンチャージができ、大魔導士のブラフにも使え、しかもターン開始時効果のためウバザメなどの効果を消すことができます。
土地という性質上こちらの方が割りやすいのですが、朝霧よりは数倍強いのでは無いでしょうか。
2チャージくらいしないと割に合わないですが是非使ってみたいカードです。

歴戦の剣

シンプル装備アーティファクトです。
このデッキではラットスや若き剣士につけて使います。
当然ですがプール的にはもっと良いのがいっぱいあるのでわざわざこれを使う意味は薄いでしょう。
地味に「剣士」という種族があるのが気になりますね。

禁断の果実

一気にカウンターを稼ぐことができるカードです。
カウンターを積むだけのアーティファクトカードはそこそこありますが、3枚積めるのはこれだけだったりします。
デッキが減るので実質3コストみたいなところはありますが、今後カウンター系の妖怪では一応選択肢に入るのではないでしょうか。
このデッキでは若き剣士としかシナジーがなくちょっと残念です。ちなみにこのイラストにはめちゃくちゃ深い世界観があったりします。

使い方

実は最近の体験会ではこれを用いて説明をされており、私も何度も使って研究をしました。ここではその所感を書いていきます。
相手の魔法に除去されない大きなモンスターを作って戦う、というのがメインの戦術になります。
ウィステリアルやオオキノコ、ラットスなどで耐えながら、石の壁や研究館、研究員などでリソースを確保します。
中盤・終盤ではナツミや若き剣士&歴戦の剣を成長させることを考えます。一度成長しきって仕舞えば、ゴブリン・ボマー以外では対処不可能なサイズになるためです。
相手が魔法を乱用していたら一気にボードの制圧にかかりさらにリソースの吐き出しを強要します。エグゾーションも同時に狙っていきましょう。

成長し切る前に若き剣士を倒せるか、相手のリソース補助を妨害できるか、ウィステリアルにアドを稼がせずに倒せるか、ゴブリン・ボマーを大事にできるかなど考えることがそこそこあり、体験版デッキ同士の対戦はボドゲのような感触で楽しむことができると思います。

余談

実はこのデッキ、ほぼ私が作ったデッキです!!!
私は体験会によく参加をしているのですが、初心者の方が結構辛そうな顔をしながらプレイされているのを見て、どうやったらもっと効率的に面白さを知ってもらえるかが悩まされる時が結構ありました。(運営では無いですが…)
ルール自体はすごく分かりやすくシンプルなゲームなので、体験デッキが悪いのでは?との考えに至り、ある時元となったデッキを持ち込んだのがきっかけです。
運営の方に気に入って頂き、しかもちょうど体験デッキを更新する予定があったタイミングらしく、ほぼそのまま採用して頂きました。
個人的にこだわったポイントは、「パッシブが無い」「土地天候アーティファクトが無い」ということです。
新しいことを覚えるにはできるだけ少ない要素から始めるのは当然なので、飛行対空のやり取りや、バフ系の土地や天候を参照して何度も計算するような、考えなければならないシーンをできるだけ減らしたいという設計思想が詰まっています。
モンスターと魔法さえあれば、サモマは十分面白いです。オーバーマジックという駆け引きも覚えることができるので、初心者の方には是非その縛りでやってみて欲しいですね。
あまり削りすぎても良くない(=こういう要素もあるということを知って欲しい)との意味でパッシブ数種や土地・アーティファクトが追加されましたが、かなり抑えられた設計になっており感動しています。
このデッキでより多くの人にサモマの面白さの本質を知って頂けるとありがたいですね。

さて、ウィステリアルに「原案協力、ある」とありますが、このカードは私が考えました。というより、何かキーカードが欲しいなぁという雑談をしていた時にぽっと出たものがそのまま採用されていてびっくりしましたね。ウィステリアルをよろしくお願いします!(もっと言えばもう一人のプレイヤーの要素もこれにぶち込まれましたが拒否されたという経緯があったりします。忘れないからな!!!!)

あとはウィステリアルを取れるカードがあまりにも少なかったので、対処する魔法(ファイア・ストーム)を作って頂きました。アド損になりやすいカードではありますが、序盤で轢き殺すだけの運ゲーになってつまらない思いをされては困りますからね。分かりやすいカードが必要でした。

最後に

地味に何日も構築を変えてテストをしてから持っていった、考えに考え抜いたデッキです。
自分で言うのはなんか恥ずかしいですが、サモマの面白さを着実に知ってもらえるようなデッキに仕上がっていると思いますし、既にプレイしている方が遊んでもボドゲのような楽しみ方ができる、シンプルかつ奥深い37枚だとはっきりお薦めできます!
是非ダウロンード印刷して遊んでみてください!

そして関係者の皆様、とても良い形に仕上げて頂きありがとうございました。

最後までお読み頂きありがとうございました!

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