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《番外編》上五島の教会巡り記 そのニ

すこし記憶を遡ります。

上五島の教会巡りで最初に行ったのが旧鯛の浦教会。ここは地味目ですが教会を新設した際に古い教会を壊さずに残してるのです。前回はここは自由に入れてゆっくり内部を見られたので再訪しました。
残念ながらコロナ禍の影響で中には入れませんでしたが、中の様子を見ることができました。木造のコウモリ天井をがよく見えて、改めてその美しさに感心しました。戦後増築された入口の鐘塔には長崎の旧浦上天主堂の被曝煉瓦が使われいます。

ここではキリシタンへの強奪や虐殺があった地で、その記録や教会絵師などの碑や銅像なども整備され、ルルドも片隅でなく整えられていて、歴史も含めて残して行く気概を感じました。一帯狭いながらも気持ちのいい空間になっていました。

鯛の浦は特攻の出撃基地で、この聖堂もその司令部に使われたとか。
なかなか歴史の陰影の深い教会です。

http://www.tomojapan.com/nagasakinokyoukai-web/kyoukai/tainoura.html

ちなみに教会脇のルルドなどに添えられている彩色彫刻のちょっとキッチュな演劇的な演出は自分の立体作品のヒントになっています。

(2021.7.17転記)

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