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絵本制作プロセス:Patsyの物語(Asian Pacific American Heritage Month)
5月はAsian Pacific American Heritage Month: アジア・太平洋諸島系米国人文化遺産月間ということで、絵本を紹介する有名インスタグラマーのMaya Lêさんが先日紹介していたいくつかの絵本の中に僕がイラストを描いた絵本、Fall Down Seven Times, Stand Up Eight: Patsy Takemoto Mink and the Fight for Title IXも含まれていました!
![](https://assets.st-note.com/img/1715497769723-m4eFzaApvD.jpg?width=800)
タイトルの
Fall Down Seven Times, Stand Up Eightは
日本語で”七転び八起き”という意味です。
Patsy Mink
パツィー・ミンクはハワイ生まれの日系アメリカ人の政治家で、1965年に白人以外の女性で初めて合衆国連邦議会議員となり、1972年にはアジア系アメリカ人として初めて大統領選挙に出馬しました。24年間の任期を通して、1960、1970年代を中心に、女性の権利獲得のために尽力した人物です。この絵本はパツィーの自伝であり、僕も制作を通して彼女を知ることができました。
キャラクターデザイン
これは僕が絵本の挿絵を担当した2作目で、初めての自伝物=Biographyでした。フィクションの話とは異なり、実在している/していた人物が題材になっているため、主要な登場人物はある程度似せる必要がありました。
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この絵本はパツィーの幼少期から政界での活躍までを描いた物なので、彼女のデザインも年齢によって変化していく必要がありました。幸い、キャラクターデザイナーとしてのスキルがここで生かすことができました!似顔絵自体は得意ではないんですがw
この段階でキャラクターデザインをどこまで詰めるかはイラストレーターによって違ってきます。中にはキャラクターの衣装やポーズなど詳細に決める方もいますし、僕のようにコンセプトとファイナルデザインだけを描くという方もいます。
![](https://assets.st-note.com/img/1716300587191-5y5TFEutnc.jpg?width=800)
キャラクターのデザインがある程度固まってきたら、次は絵本のラフです。
絵本の中身:Interior Spreads
絵本の中身(Interior Spreads)を描く時はまずラフが必要になります。絵本の場合、manuscriptと呼ばれる原稿があり、そこにページカウントが記されているので、それを基にどのページにどの文がくるのかを把握できます。
今確認したら、この絵本の依頼を受けたときにもらった原稿は19ページもありました笑
他のイラストレーターの方達がどういうプロセスで制作しているかは詳しくわからないですが、僕の場合は以下のように必要となる見開きページを1ページにまとめて、そこに描いていきます。色付けをする際に納品サイズに拡大して描く必要があり、その際ボヤけるのを最小限に抑えるためにこのラフを描くときはファイルサイズをできる限り大きくしておくとベストです。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/141329184/picture_pc_9c0b101d0535cddcc1dc84ddf64513e3.png?width=800)
これは初めに提出したラフで、大まかな全体の構図を捉える様な感じで、キャラクターの細部までは描き込んでいません。最終的には3回ほど修正しましたが、線画を清書したりはせず、クオリティとしては色付け前でもこの程度です。そのプロジェクトや担当のアートディレクターによっては線画を清書するよう求められる場合もあるみたいですが、今のところ僕はこのラフさで切り抜けられています。それが良いのか悪いのかは置いといてw
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