SDBH引退者がこのゲームの現状を本気で考察する【スーパードラゴンボールヒーローズ】


はじめに

プレミアムバンダイでアーケードゲーム「スーパードラゴンボールヒーローズ(以下SDBH)」の稼働13周年を記念するカードやそれに使用できるスリーブやケースなどがセットになったグッズが販売された。
私はこのセットの内容を見て驚愕した。
まず「ドラマティックアートカード(以下DA)」がランダムに5枚封入されたパックがひとつ付属するというものである。
そもそもDAが登場したのは私の記憶が正しければUGM5弾で、スーパーレアやコモンの「それほど強くないカード」に割り当てられたいわば加工違いのカードである。なので当初その収集目的は完全にコレクションのためであった。原作やアニメに登場したワンシーンを模したカードはそれまでにも数枚登場していたが、加工違いという形ではなかったため、この取り組みは目新しさがあった。それだけに好評だったのだろう。次弾以降も登場し続け、ついにシークレットと呼ばれる入手困難なレアリティにもその加工違いが設定された。当然入手難易度は高いため、高値で取引される対象となる。
その貴重なDAが、ランダムとはいえ5枚も封入されて、さらにカード3枚(こちらはランダムではない)の計8枚が手に入るというのだから、当然人気が出る。中でも「ベジータ」のセットは初日で売り切れとなった。私も買いました。引退してるのに。
それはなぜか。

私がこのゲームに再注目するきっかけとなったカード

ABS-28 ゴジータ

このカードはおかしい。本当におかしい。何度でも言う。極めておかしい。
そのおかしい効果を抜粋すると「自分チームの攻撃時、気力が3メモリ以上の敵アタッカー全員の気力を超ダウン」とある。
要するにこの1枚を入れるだけで相手の流星悟空(BM7-SEC)に、気力を3メモリ以上回復してはならないと宣告できるようなものである。いや、流星悟空の気力を空にすれば話は済むのに、使われた方は自分チームアタッカー全員が気力を下げられるので何も対策していないと次のラウンドで先攻を取りにくくなる。気力の回復を2メモリに抑えれば済む話ではあるが。
ここまで考えつけば、ラウンド開始時から作戦決定前までのタイミングで、敵の気力を少しでも削ることができるカードをこのゴジータと共に入れておけば、敵はさらに戦闘力を出しにくくなる。私はこのゲームをプレイするよりもこういう机上の空論を考えているときが一番楽しいと思います。

ABS-27 ベジータ

このカードもそこそこおかしい。ゴジータが強烈すぎて、多くのプレイヤーにとってこのカードはオマケみたいになっていることだろうが、私にとっては十分強すぎるカードに見える。ユニットやアビリティなどの兼ね合いでベジータがデッキに必要なときは迷わずこちらを選んで差し支えないレベルである。ベジータのファンとしては、ようやくこのカードで実用的かつ強力なベジータが登場したことを嬉しく思う。暴走制御ベジータより戦略性に長けていると思う。
私が注目したい効果は、「作戦決定時に敵チーム全員のパワーとガードを-5000」の部分である。この程度か、と思う人もいるかもしれないが、無条件で敵全員のステータスをここまで下げられるカードは意外に少ない。場合によっては利敵行為になるかもしれないが、純粋な数値の殴り合いが求められる場面では、例えばUGM7-SEC3のゴクウブラックの、敵のパワーを半減するアビリティと一緒に使えばそれなりの効果は見込めるのではないか。もっとも、そのブラックを持っているようなプレイヤーはもっと強いカードを持っているに違いないが。また、孫悟空とトランクス青年期を要求する代わりに発動するCI加速効果と「敵チーム全員のダメージ倍増効果とダメージ軽減効果を永続で無効にする」ユニットが場合によってはかなりの効果を発揮すると思われる。なお、最近流行のチルドとは相性が良くない。この効果の対象が自分チームだったらどんなに強かっただろうか。

今流行りの効果(2023年11月時点)

もうじき新弾が稼働するが、今最も流行っているのは「UGM10-SECの孫悟空とBM7-SECの孫悟空を組み合わせた、狙って対策しないとダメージを与えられないデッキ」か、「UGM8-031のチルドとUGM8-SECのベジットを合わせて、ステータスを下げた敵の受けるダメージを増やすという暴力にまみれたコンボのデッキ」のどちらからしい。
一年ほど前にさんざん猛威を振るったアイオスはそのチルド(が持っているユニット)にアビリティを封印されてしまうので現在の対戦環境では使いにくそうである。
簡単に要点を押さえると、UGM10-SECの孫悟空は自分のみが攻撃を受けることに加えダメージ軽減効果を急激に上げることができるカードなので、まずそれを無効にするか、敵のダメージ軽減効果の上昇をきっかけにして発動するアビリティを持つカードは必ず入れなければならない。
次に流星悟空である。これは戦闘力バトル終了時よりも後に気力を下げるカードなら何でもよかろう。先述したゴジータが手元に届いたゲーマーは早速使われたし。ところで手元に届くのはいつですか
現時点でBM7-SECは1万円前後の高値で取引されており、私も最後の一枚を売るなら今しかないと思って(本当は金に困って)売ったが、件のゴジータが蔓延したらまるで使えなくなるというのに、なんで皆欲しがるのだろうか。今ゲームをプレイできればいいのか。
そしてチルドの対策だが、何かいい方法あるんでしょうか。自分チームのダメージ軽減効果そのものを無効にする効果は多分ないので、BM4-045の孫悟飯の値段が5倍から10倍近く上がってしまった。ダメージ軽減効果が下がった仲間のダメージ軽減効果を元に戻し必殺技を発動するカードだが、この悟飯が引っ張りだこになったせいで私が以前クレイジーと評したUGM5-054はアイデンティティがなくなってしまった。というか暗黒王ドミグラという新キャラが上記の孫悟飯のアビリティを意図的に発動できるトリガーになるのでそのコンボと先述した2パターンを合わせて三つ巴の戦いかもしれない。
つまり私はこう考えた。
勝つために必要なことは
・ラウンド開始時から作戦決定前まで、加えて戦闘力バトル終了時に敵の気力を下げる。
・敵の必殺技を封印する。
・敵のパワーとガードを下げる。
・できるだけヒーローエナジーを貯めさせない。
・ダメージ軽減効果は無効にする。
これらの効果をすべて盛り込もうと思うとあちらが立てばそちらが立たないというような状態になりかねない。だが最近のヒーローズのカードはこれらの効果は7枚に収まる模様。

終わりに

私はこのゲームを遊ぶための資金を確保できないので、妄想だけしてこの記事の執筆を終わる(というより投げ出す)こととする。もしバンダイから届いたパックの中にベジットブルーのDAが入っていたら、狂喜乱舞して天井や壁や床に穴を開けないように気をつけたい。余談だが、未来トランクスのDAの絵柄はおそらくアニメ「ドラゴンボール超」のゴクウブラック編のキービジュアルになると推測される。ファンとしてはそれが当たったら嬉しいか。あるいは決死の身代わりのピッコロのDAはフリーザの攻撃から悟飯を守ったあのシーンかもしれない。どの名シーンがDA化されるか妄想するのもだいぶ楽しいと気づいた。


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